総集編 真バカとテストと催眠術1日目(吉井玲編)
総集編 - 2022年06月30日 (木)
真・バカとテストと催眠術 1日目『発端』

「できた……完成しました!」
この日、吉井玲はある薬の精製に成功した。
それは独自に研究を続けていた「催眠導入薬」であり、どうしてこんなものを開発したかというと、意中の男性を射止めるためだった。
つまりは惚れ薬のような用途である。
薬自体も問題ではあるが、もっと問題なのは相手の男性だ。
「フフ……これを使えば照れ屋なアキ君も私を一人の女性として見てくれるようになりますね
」
吉井玲―――――。
米国ハーバード大学を卒業するほどの頭脳を持つ才女。
加えて容姿端麗でEカップの胸を持つ、正に才色兼備という言葉がこれ以上なく似合う女性である。
そんな彼女が催眠導入薬を開発するほどに手に入れたい男性の名前は、吉井明久。
吉井の名前が示す通り、明久は実の弟である。
玲は血のつながった明久に女としての愛情を抱き、あまつさえそれを公言しているのである。
そんな歪んだ愛情を弟にぶつける玲だったが、彼女には時間が無かった。
アメリカへの帰国期限が迫っていたのだ。
今回、日本に滞在できるのは残りあと1か月。
玲としてはいち早く催眠導入薬を使い、明久と結ばれ、恋人として残りの期間を堪能したい。
幸い、日本に戻ってすぐに催眠導入薬は完成したため、あとは実行あるのみというわけだ。

「この容器なら自然にアキ君を催眠状態にできますね
」
カモフラージュもして準備は万端。
そこで玲が取った行動は、なんと明久の通う文月学園に行くことだった。
1秒でも早く催眠をかけて恋人になりたいという欲求が玲を突き動かしたわけだが、こうした突拍子もない行動は今に始まったことではない。
吉井玲とはそういう人物なのだ。

「待っててくださいアキ君。今行きますからね」
「そして私と……愛を育み合うのです
」
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『空き時間の有効活用』

「ここがアキ君が通う学校ですか」
来るのは初めてではありませんが、なんでしょう……とても新鮮な気持ちです
これからアキ君と新しい関係になるのかと思うと、胸の高鳴りが抑えられません。

「今は授業中のようですね」
中途半端な時間に来てしまいましたね。
本当は今すぐにでも乗り込みたいですけど、保護者としてさすがに授業に乱入するような非常識なことはできません。
となれば、この時間を有効に使うことにしましょう。
まずはそう……誰か適当な人で催眠導入薬の試験運用ですね。
学園関係者ではない人物が好ましいですね。

「……ふむ」
少し散歩してみることにした私は、学園からあまり離れすぎないように歩きました。
すると、住宅街の路地で落ち込んでいる女性を見かけたんです。

「飛び込み嫌なのはわかるけど、あんなキツく言わなくてもいいじゃん……」
「グスッ……大体簡単に売れるわけないんだよ自家用ヘリコプターなんて……」

「なるほど」
明らかに落ち込んでいる様子から察するに、おそらく飛び込み営業で玉砕したとか、そういった状況でしょう。
精神的が平常でないならば、実験台としては申し分ありません。
ここは実験も兼ねて元気にしてあげるとしましょう♪

「ちょっとよろしいですか?」
「えっと……。ど、どちら様ですか?」
少し戸惑いっていますね。
まずはスプレーを噴霧できる隙を作らなくては。
「吉井玲と申します」
「はぁ。それでえっと……何か御用ですか?」
「はい。あなたが落ち込んでいるようでしたので、それを解決して差し上げようと思いまして」

「ヘリコプター買ってくれるんですか!?もしかしてお金持ちの方!?」
もしかして商材は……ヘリコプターですか?
それはどうでもいいですが、食いついてくれたのは好機ですね。
「……いいえ。これを使いあなたの心のストレスを取り除いて差し上げます」
私は言葉を繋げながら自然にポケットへ手を伸ばし、スプレーを握りました。
そして、日本刀の居合抜きに着想を得た高速の動きで彼女へ催眠導入薬を吹きかけました。

「キャッ!あっ……」
緊張しましたが、スピードが肝心なので思い切って手を動かしました。
それが功を奏して、彼女はしっかりと薬を吸い込んだようです。

「フフ……」
どうやら効果もあったようですね。
彼女は最初こそ反射的な悲鳴をあげましたが、見る見るうちに虚ろな目になり、わずか数秒で脱力して棒立ちに。
「どうやら催眠状態にするのはうまくいったようですね」
我ながら素晴らしい即効性の薬です。
これならアキ君にも効果はあるでしょう。
あとは、催眠暗示をかける練習もしておかなくては。
……しかしここでは人目につくので、場所を移しましょうか。

「私について来てください」
「はい……わかりました……」

私の後にはしっかり着いてきていますね。
少し足取りがおぼつかないので、ゆっくりと歩かなくてはなりません。
文月学園の近くに、一通りの少ない路地がありました。
そこまで移動して、催眠暗示のテストです。

「ハァ……ハァ……」
なんとか到着しましたが、わずなか距離なのに息切れしていますね。
催眠下での歩行は負担が大きいのでしょうか……。
今は薬で自我を強引に眠らせ、判断力や認識力を著しく低下させた状態ですから、歩くのですら消耗するんですね。
このままでは催眠状態から覚醒してしまうかもしれませんから、早急にテストしなくては。

「さて……」
まずはこの女性の名前を確認しましょうか。
名前で呼びかけた方が、暗示もより受け入れやすくなるでしょうし。
「あなたの名前を教えてください」
「白井奈菜です……」
「では白井さん。あなたはこれから私、吉井玲の言うとおりになります」
「わたしは……あなたの…言う通り……?」

「そうです。なぜなら、私の言うことはあなたにとってなによりも大切なことだからです。わかりましたね?」
「なによりも大切……わかり…ました……」
もう一度念を押しておきましょう。
「では今言ったことを復唱し、あなたの中で確実なものとなったら右手を上げてください」
「私…は……吉井さんの言うとおりに……なります……」
「吉井さんの言うこと……なによりも大切だから…です……」
言葉を言い終えるより若干早く手を挙げましたね。
推察するに、復唱が終わるより早く本人に暗示が定着したことを意味しているのでしょう。
逆に言えば、言葉尻まで手を挙げなかった。
つまり、確実な状態じゃなかったわけですね。
薬の効果が十分に発揮されていれば復唱させずとも一回の刷り込みで完璧に暗示がかかるはずですが、やはり見ず知らずの他人からだと少し効果が落ちるようですね。
ですが、被暗示性を極端に高めた所謂催眠状態状態にする効果は十分とみえます。
「いいでしょう。では手を下げてください」
「……」
では約束通りストレスを取り除いてあげましょうか。
あとは覚醒させた状態で効果が確認できるかです。
「白井さん。あなたはこれから私が手を叩くと、意識が今の深いところから目覚めます」
「その時あなたは今までのストレスが全て消えてなくなり、感じたことのない清々しさと爽快感とともに目覚めます」
これだけでも相当気持ちが上向くでしょうけど、もう少し……そうですね、今後も仕事でストレスを感じなくなるようにしてあげましょう。
加えて営業に向いた明るく社交的な性格になるようにも。
ふふ、これで彼女はきっと素晴らしい成績を残す営業になるでしょうね♪
あと彼女の意識を覚醒させて、どの程度変化がみられるか。
結果は上々でした。
目を覚ました彼女は途端に上機嫌になり、明るい笑顔を浮かべて新たな営業先へ行くと駆け出して行ったんです。

これは彼女のストレスが消え去り、元の性格こそ不明ですが本来の性格より明るいものへ変化したと確信するに十分な現象でした。
つまり、私のかけた催眠暗示による変化だということに違いないということです。
「催眠導入薬の効果はあった……これで心置きなく使えますね」
「フフ、次はいよいよアキ君。あなたの番ですよ
」
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『不意打ち』

テストを終え、私は意気揚々と文月学園に向かいました。
するとタイミングの良いことに、チャイム音が。
「この時間だと……お昼休みですね」
「ちょうどいいですね。アキ君も休み時間なら連れ出しやすいでしょうし」

適当な理由をつけて校舎裏にでも連れ出して、暗示をかける。
簡単なことですが、あまり不自然な理由にならないように考えながら、来客用玄関に向かいました。

「……これはしまっておきますか」
手に持っていた催眠導入薬をポケットに入れようとした、その時です。
「今だッ!!」

「あっ!?」
「よっしゃあ!!へっへっへ、催眠スプレーゲットォ!」
わ、私の催眠導入薬が!
一体なぜ!?
ま、まさか先程のを見られていた!?
「ちょっとどういうつもりですか!?返してください!それは私の物です!」
まずい。
早く取り返さないと……!
「返すわけないでしょーが、こんないいモン。あんたがこれで女の人を催眠にかけるところをずっと見てたんすよ!」
「……ッ」
本当にまずい。
あれが悪用されたら大変なことになってしまう……。
しかもこの人、使い方を知ってしまっている!
「……覗き見なんて趣味が悪いですよ。とにかくそれを返してください!」
「いやだね!これを使えばどんな奴でも思いのまま!」
「へへ、今から興奮がとまらねぇーぜ!」
こ、ここは冷静に対処しないと。
何か交渉材料は……いや……交渉すると見せかけて一気に……!
「……返す気がないことはわかりました」
言葉尻に駆け足で接近して先手を打ちます!
逃げるか抵抗するか、どちらにしても使う動作を封じれば取り返せるはず!
「では……こういうのはいかがでしょ……なっ!?」

プシャッ
「しまっ……!」
「よっしゃ!せ、成功だっ!」

馬鹿な……この状況で逆に距離をつめて…くるなん……て……
だめ…いし……き…………
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『着替えて再出発』

私の心……
ふかいところ……あります……
気持ちいい……
「――――そしてあなたは目が覚めると今までかけられた暗示の内容は全て思い出すことが出来ません」
「ですが、あなたの心の奥底では確実に覚えていて絶対にその通りになります」
「はい……」
「思い……だせません…………絶対に……その通りになり……ます……」
「いいでしょう」
「では、これからあなたは校門へ移動します」
「そして学校の外へ出ると普段の意識を取り戻します」
「はい……わかりました……」
校門に……いく……
……
……

「……ん……ぅ……?」
あ、あれ……私?

「あ!そうでした」
「散歩で外に出たんでしたね」
「それでこれから家に帰るところだったんでした……」
「天気が良いせいか、ちょっとぼーっとし過ぎてしまいましたね」

* 自宅 *
ふぅ……。
歩いて汗もかきましたし、シャワーを浴びましょうか。
―――
――
―

「さっぱりしました。丹念に体も洗いましたし完璧ですね」
ん?完璧……なんで体をそこまで綺麗にしたんでしょう。
……気にすることはないですね。

「んっしょ」
着替えのパンツとズボンを履いて、ブラを手に取った時私はふと思いました。
「ブラは……。つけなくてもいいですね」
「邪魔になりますし、乳首を隠すなんてセンスに欠けますしね」
そもそも今までなんで着けていたんでしょうか……。
私には必要のないものなのに。

しかしいざシャツをノーブラで着てみると、抑えつけるものが無くなって凄く胸が強調され不思議な感覚でした。
「これはこれでアリ、ですかね」

さて、これからもう一度出かけるのでアキ君に置手紙を書いておきましょう。
「地図も用意しましたし……これでOKですね」
「……では行きましょうか」
私は地図を頼りに、目的地のマンションへ向かいました。
上手く交渉に応じてくれると良いのですが。
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『到着』

「目的地まで約0.6マイルといったところでしょうか」
「歩いたら15分くらいですか」
タクシーを使うのも勿体ないですし、歩いて行くとしましょう。
地図を見ながら歩くのは楽しいですしね。

「……」
今日はやけに人の視線を浴びますね。
おかしなところはないはずですが。
ま、気にする必要ありませんか。

「~~♪」
気分よく歩いていると、15分などあっという間でした。
目的地のマンションも、簡単に見つかりました。

「ここですね」
オートロックですか。
確か、605号室でしたね。
部屋の番号を入れてコールボタンを押すと、トゥルルルルッ トゥルルルルッと2回なったところでつながりました。
『はい!赤路です!』
……?
随分上ずった声ですね。
「はじめまして、吉井玲と申します」
「こちらに童貞の方が住んでると聞いたのですが」
私の掴んだ情報が正しければ良いのですが……。
『は、はい!ぼぼ、僕がそうです!』
『童貞です!』
良かった。
本当に童貞さんがいてまずは安心しました。
「そうでしたか」
「それではあなたの童貞をいただきたいので、部屋に入れていただけますか?」
『ははっはい!』
即答で返事が来たと思えば、オートロックが解除され自動ドアが開きました。
6階にある部屋行くためエレベーターに乗りながら、私は手順を確認しました。
彼の童貞を奪う手順を。
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『キスとフェラチオと』


ピンポーン
605号室の玄関インターホンを押すと、すぐに扉が開きました。
「きゃっ!」
「あ、すいません!驚いちゃいました?」
凄い勢いで扉が開いたのでちょっと驚いてしまいましたね。
「あ、はい大丈夫ですよ」
「あなたがこの家に住む童貞さんですか?」
「は、はい!そうです!どど童貞っす!」
童貞特有の反応なのでしょうか、とても緊張しているようですね。
少し落ち着かせ……いえ、このままの方がこちらが主導権を握りやすいかもしれません。
ここはこのまま話を進めましょう。
「……わかりました」
「それではあなたの童貞と私の処女を交換したいので、お邪魔してもよろしいでしょうか?」
「もちろん!もちろんオッケーっす!ささ、どうぞどうぞ!」
目論見通り部屋に上げてはもらえましたが、彼はかなり興奮しているようですね。
名前は赤路玄児(あかじ くろじ)さんと言うようです。

……ふむ、部屋は1LDKですか。
「あら、思春期の童貞男子にしては片付いていますね」
「ま、まぁね!」
「ずいぶん緊張しているようですけど、心の準備はできていますか?」
「もももちろんっす!い、イメージトレーニングしてましたから!」

「そうですか。私も弟の参考書を熟読して性の知識は十分に蓄えてきました」
「あなたをリードしてあげることが出来ると思いますので、安心してくださいね」
「そ、それじゃあお願いします!」
フフ、初めて同士条件は一緒ですが、リードすると言ったもの勝ち。
これで私のペースですね。

「わかりました。では……そうですね」
「性行為に行うにあたってまずは前戯を……キスあたりから初めてみましょうか」
「はははい!き、キス、ですね!」
正直緊張しますが、完全に主導権を握る為にも、ここは躊躇せずしてしまいましょう。
私は一気に顔を近づけ、そのまま唇を重ねました。

「……チュッ」

私にとってのファーストキスでした。
唇と唇が触れ合った瞬間は想像以上に柔らかく、存外悪くないと思えました。
これがキスですか。
アキ君意外の男性とするとは思ってませんでしたが、なかなか……。

さて、せっかく初めてを捧げたのです。
彼の感想も聞いてみなくては。
「どうでしたか?キスの感触は」
「……」
あれ?反応がありませんね。
「ちょっと玄児さん。聞いているんですか?」

「へ?」
「へ?じゃありません。私とのキスはどうだったかと感想を聞いているんです」
女性とキスしてこんなにボーッとしているなんて、少し失礼じゃないでしょうか。
「あ……あぁ!キス!キスね!ええっと……なんつーかもう……最高!って感じっす」
「最高ですか」
玄児さんが落ち着かない分、私は冷静でいられました。
けれど私だってファーストキスだったんです。
胸の鼓動は普段よりはるかに高鳴っているのを抑えて冷静を装うのは大変でした。
私としてもキスの感触をもう一度確認しておきたい。
なら、このままもう一回しちゃえばいいですね。
「ではもう一度……チュッ」

「んむっ」
「ん……。ふふ、顔が赤いですよ?」
「そ、そりゃあこんなきれいな人とキスしたら赤くもなるって」
「そうですか。では次のはもっと顔が赤くなるかもしれませんね」
「ていうと?」
恐らく私も顔が赤くなっているでしょうけど、まだまだ踏まなくてはいけないステップがたくさんあります。
「次はディープキスをしてみましょう」
「!!」
「よっ、よよ!よろこんで!」
「では」
こういうのは技術ではなく、恐らくは激しさ。
雄と雌が快楽をむさぼるように、本能のようにするのが良いはず。
となれば……!
「んちゅっじゅるじゅるっれろぉ~ちゅぱっ……」
「じゅるっべろれろっ……んんっ……」
これはなるほど……気持ち良いですね。
もし相手がアキ君だったなら、どれほどの快感だったことか……。
でも仕方ありません。
私の処女は玄児さんの童貞と引き換えに奪わなければならないんですから。
「べろっ……んちゅっじゅるっ……じゅぱっ」
最初こそ彼も激しく舌で舐め返してきましたが、どうやら蕩けてそれどころじゃないようですね。
私に身を任せてきていることからみても、主導権は完全に握れましたね。
「んちゅっれろっ……あら?」

彼が体を小刻みに揺らすので気付きましたが、どうやら射精したようですね。
「あらあら。射精してしまいましたか」
「す、すいません……。めちゃめちゃ気持ちよくてその……」
「かまいませんよ。性行為を行う過程で男性が射精してしまうことは良くあることのようですから」
「は、はぁ……」

「ふむ。さすがにズボンの下に射精してしまった状態では気持ち悪いですよね」
「キスは一旦ここまでにしましょう。」
「は、はい」
あまり前戯にこだわる必要もありませんしね。

「では脱いで下さい。私が綺麗にしてあげます」
「ええっ!?ここで脱ぐんすか!?」
「脱がなくては拭くこともできないでしょう?」
「そ、それは……」
この期に及んで何を恥じらっているのでしょうか。
射精したのを見られるのが嫌なのか、それとも他に理由が?
「どうしました?早く脱いで下さい。乾くとカピカピになってしまいますよ」
「そ、その……なんつーか恥ずかしいというか……へへっ☆」
「何を乙女みたいなことを言っているんですか」
「実はその……包茎……でして」

「包茎……」
なるほど、それが恥じらいの理由でしたか。
「大丈夫です。包茎だろうと性行為には特に支障ありませんから」
「でもそうですね、一人だけ脱ぐと言うのが恥ずかしいなら、私も脱ぎます」
「それでいかがですか」
「そ、そうっすか……そういうことなら、じゃあ……」

彼がモジモジしながらとズボンを脱ぐと、トランクスは既に精液が滲んでいました。
なんて量……男性の射精とはこんなにも……?
「これは……凄い量ですね」
「アハハ……パンツも脱ぎます……?」
「はい。脱いで、そのままゴミ箱に捨ててください。洗っても落ちないでしょうし」
「ええぃままよ!」
男性器を包むものが無くなった途端、精液特有のムワッとした匂いが鼻に刺さりました。
「……ッ」
臭い……!けど、我慢しなくては。
「まぁでも丁度いいですね」
「ちょうどいいって?」
「次のステップはフェラをしようと思っていたのですが、この状態なら同時にその次のステップも行えそうです」
「ふぇふぇふぇふぇふぇフェラ!?」

「はい。フェラには通常2種類あり、1つは普通のフェラチオ」
「もう1つは射精後のチンポを綺麗にするためのお掃除フェラです」
「今あなたのチンポは精液で汚れていますから、まずはお掃除フェラできれいにして、そのまま通常のフェラでまた射精させてあげます」
「順番は逆になってしまいますが、それは大した問題ではないでしょう」
「がふっ!!」
されるところを想像して興奮したのか、彼は鼻血を流してしまいました。
なんとも情けない……けど、血を流すのは私も同じです。
処女を失う時、破瓜の血は見られてしまうでしょう。
ここで彼が鼻血を流したことは、お互い血を見るという点では同じで良かったかもしれませんね。
「それでは失礼します」
「はははははいっ!」

「はむっ。……んんっ。じゅる……じゅる……ごくんっ」
不味い……!
精液ですから美味しいとは考えていませんでしたが、想像以上に酷い。
「んぷっ……これはあまり美味しいものではありませんね」
「苦いっすか?」
「はい。ですがこんなものなんでしょうね」
おや、まだ残っていますね。
「ぺろっ、れろっ」
「んふああ!」
このよがりよう……相当気持ち良いようですね。
はじめてでしたが、どうやら気持ちよくさせることは出来ているのでしょう。
アキ君の参考書で勉強した甲斐がありました。
「くちゅっんぐんぐ……ごくんっ」
亀頭に残った精液を舌で掬い、不味さとのど越しの悪さを緩和する為唾液を混ぜてから咀嚼して飲みました。
結果的に咀嚼せず飲み込んだ方が良かったのですが……これも経験です。
それに、咀嚼すれば男性を喜ばせることになると参考書にもありました。
事実、彼の表情がそれを裏付けています。
「うわぁ……!」
「ふふっ。きれいになりましたね。気持ちよかったですか?」
「はい!マジで超気持ちいいです!」
「そうですか。では次はあなたを射精させるためのちゃんとしたフェラをしてあげます」
「オナシャス!」
「では、あらためてフェラチオをしますね」
「お……オナシャス!」
「先程はお掃除フェラということで精液を舐めとるのが目的でしたが、今度は貴方を射精させることが目的です」
「ですから、こうした方が気持ち良いとか、何か要望があればおっしゃって下さいね」
「ハイ!」
私としても男性の意見は貴重です。
受けての感覚をフィードバックできれば、より良いフェラチオ技術が身に付くはずです。
「ちゅるっ……ぺろっ……」
「う、うあっ」
射精直後で少し萎えているようでしたが、先端に舌を這わせ刺激を与えるとすぐに硬さが戻ってきました。
「ふむ。若いからか先程と同じかそれ以上の硬さになっていますね」
「あの、さ、さっそくリクエストしてもいいっすか?」
「もちろんどうぞ。私がフェラをするのはあなたを射精させる為なんですから、言ってくださればなんでもしてあげますよ」
「じゃ、じゃあ上目使いで竿全体を舐めてもらいたいんですけど」
なるほど。女性を見下し、優越感を得ようというわけですね。
「わかりました。では立って下さい」
「ハイッッ!」
要望に沿うため、彼を立たせてから私は跪いて視線を上げました。
できるだけ優越感を刺激できるように、媚びるような目線を向けます。
「お、おぉ……!」
この時点でも相当の優越感があるのでしょう。
興奮でプルプルと震えているのがわかります。
ふと、ここでもう一押し、アレンジを思いついてしまいました。
「玄児様のオチンポ……しゃぶらせてもらいます……。はむっ」
「!!!!」
どうやらアレンジは大成功のようですね。
様付がよほど琴線に触れたのでしょう、男として満たされたようなこの表情……なかなか引き出せるものでないと思います。
どうやらアキ君の参考書に書いてることは効果大の用ですね。
私はそのまま、彼を見上げながらフェラチオを続けました。
童貞と処女を交換する、その時を思い浮かべながら。
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『脱 処女と童貞』

「フフ、私の方が一枚上手でしたね♪」
「短かったですがフェラチオで射精もできたことですし、次はいよいよ挿入ですね」
「ははははいっ!」
ここまではキス、フェラチオと順調にこなしてこれましたが、いよいよ挿入です。
私も緊張はしますがこれが今回の主目的。処女と童貞の交換が終わるまでは、しっかりとリードしていかなくては。

「フフ、そんなに焦らなくても大丈夫です」
「私の方が年上ですから、ちゃんとリードしてあげます」
「お、お願いします。そ、その経験ないんで……」

「私だってありませんよ?処女ですから」
「でも大丈夫です。知識的には豊富ですし、何よりセックスというものはお互い高め合うもの」
「行為の中でお互い学べばいいのです」
「そ、そうっすね」
彼の緊張具合を見ていると、私は冷静になれました。
彼をベッドに寝かせ脚の上に跨ってマウントを取ります。
この体勢なら主導権は完全にこちらのものです。
「あら……フフッ。二度も射精したのに握っただけでもう固くなりましたね」
「は、はい!て、ていうかもう、その!すんげー興奮してるっす!」
「初めてですしね、私もこれからこの大きいオチンポが自分の中に入るかと思うとちょっと興奮しちゃいます」
「い、痛かったらすいません。」
「破瓜の痛みは個人差がかなりあるみたいですね。こればっかりは入れて見なければわかりませんね。」
「ゴクッ……」
「フフ……焦ってはダメです。ゆっくり、挿入しましょう」
私としても辛い思いは出来るだけしたくありませんしね。
「では……」
少し腰を浮かせて、握ったチンポを股間にあてがいました。
いきなりは挿入せず、亀頭部分をこすりつけてみて感触を確認します。
「んっ……んあっ」
「おうほぉ!?」
こ、これは……。
男性器が触れるだけで……あぁ、これは初めて得る種類の快感ですね。
「あっ……あんっ……た、ただこすり付けてるだけでも……んんっ……快感が得られるのですね」
オナニーとはまた違った快感です。
達してしまうことはないにしても……充分快感に酔えてしまう。
挿入したらこれ以上の性感が得られるのであれば……気をしっかり持たないといけませんね。
「んんっ……
」
あまり感じてしまうと腰を浮かしてられなくなりそう。
もう、挿入してしまった方が良いかもしれません。
「玄児さん」
「はい!」
「そろそろ挿入しようと思うのですが、心の準備はいいですか?」
「!!……は、はい!あ、いや、すいません深呼吸していいっすか?」
「ええ、かまいません」
「すーはー……すーはー……」
「ひっひっふー。ひっひっふー」
「……それはラマーズ呼吸法では?」
「えっ!?あ、すいません。すーはー……すーはー……。」
彼が1分ほど深呼吸している間は、私は感慨深い気持ちでいました。
……もうすぐ私も処女じゃなくなるのですね。
まさかアキ君意外とすることになるとは思いませんでしたが、これもきっと運命なのでしょう。
今ここで私の処女を童貞と交換する、これは必要なことなのですから。
「じゃ、じゃあお願いします」
「はい。それでは……」
いよいよ処女喪失の瞬間がやってきた。
この時をどれほど待ちわびたことか。
私は一気に腰を落として、チンポをアソコに入れました。

「ああっ!」
「おおおっ!?」
痛い!
かつて経験したどの痛みとも違う……!
「……ッ!」
こ、声が出ないっ。
痛いっ……くぅ……!
「はぁはぁ……」
思っていた以上の痛みが……!
これだけ濡れていれば大丈夫だと思っていたのですが……。
「い、痛いっすか?」
「は、はいっ……。充分濡れては……いたんですが……。」
「くあっ!?」
きゅ、急に腰を突き上げてっ!?
「ご、ごめんなさい。お、おれ、我慢できないっす」
と、ということは彼は気持ち良いということですね。
ならばここは、なんとか我慢して最後までしなくては……!
「だ、大丈夫です。気にせず……動かしてください……初体験ならっ……痛いのは当然っ……ですからっ」
「は、はいっ」
彼は無我夢中に腰を突き上げてきました。
私を気遣う素振りなどなく、私も耐えるので必死でした。
「~~ッッ。くっ……んんっ!」
「も、もうヤバイ!ヤバイっす!!」
ヤバイ?しゃ、射精しそうということですねっ。
くっ……ならば、そこまでは耐えなければ……!
「んんっ!あっ!いいです、だ、だして、ください……!」
あ!けど中出しはっ……。
「う、うおおっ……!」
ビュビュビュッ!
「くぅああっ!」
「んあっ!?」
まずい、中に出されてっ……!
あぁですが、射精がこんなにも激しいだなんて。
体の中に流し込まれた感触……十分に伝わってきます。
「ハァハァハァ!」
「ハァ……ハァ……。」
「って中出し!?お、おれ中にっ!?」
「ハァ……ハァ……。えぇ……玄児さんの精液、しっかり感じています」
「中に出されるというのは……こういう感じなのですね」
「俺もめっちゃくちゃ気持ちよかったっす!!でもその、中で出しちゃってすいません。」
「……?」
何故謝るのでしょうか。
「玄児さん。そもそもセックスの本質は子を宿し子孫を残すことです」
「性行為に及ぶ以上は子供が出来るのは当たり前で、避妊の目的は受精を適切な時期にずらすものでしかないのです」
「私としても今回中出しまでとは思っていなかったことは事実ですが、あなたが謝る必要はありませんよ」
そう。妊娠したとしても避妊を怠った私に全ての責任があるのです。
彼はただ童貞を私の処女と交換しただけのこと。
「はぁ。そ、そうなんすか。まぁとにかくすんごい気持ちよかったっす。……1分持たなかったですけど」
「こんなに量が出るなんてよほど気持ちよかったのですね」
女性として魅力があると思って良いのでしょうか。
だとすれば、喜ぶべきなのかもしれません。
……ん?
「……また固くなってきましたね」
「へへ……。その、中の感触が気持ち良すぎて」
「ではもう一度しましょうか。私も早く慣らして性的快感を得たいですし」
「いいんっすか!?」
「ええ。最低限の処女と童貞の交換は済みましたけれど、どちらも満足して終わるのがベストです」
「でも次は少し……優しくしてくださいね?」
「わかりましたあああっ!!」
「ひゃあっ!?」
このあと、私は若い男の人……というよりは彼の性欲の凄さを知ることになりました。
なにせ、休まずに10回も射精するんですから……。
私、今日は危険日だったのに……でも、これも仕方のないことなんです。
そう、仕方ないこと……。
つづく

「できた……完成しました!」
この日、吉井玲はある薬の精製に成功した。
それは独自に研究を続けていた「催眠導入薬」であり、どうしてこんなものを開発したかというと、意中の男性を射止めるためだった。
つまりは惚れ薬のような用途である。
薬自体も問題ではあるが、もっと問題なのは相手の男性だ。
「フフ……これを使えば照れ屋なアキ君も私を一人の女性として見てくれるようになりますね

吉井玲―――――。
米国ハーバード大学を卒業するほどの頭脳を持つ才女。
加えて容姿端麗でEカップの胸を持つ、正に才色兼備という言葉がこれ以上なく似合う女性である。
そんな彼女が催眠導入薬を開発するほどに手に入れたい男性の名前は、吉井明久。
吉井の名前が示す通り、明久は実の弟である。
玲は血のつながった明久に女としての愛情を抱き、あまつさえそれを公言しているのである。
そんな歪んだ愛情を弟にぶつける玲だったが、彼女には時間が無かった。
アメリカへの帰国期限が迫っていたのだ。
今回、日本に滞在できるのは残りあと1か月。
玲としてはいち早く催眠導入薬を使い、明久と結ばれ、恋人として残りの期間を堪能したい。
幸い、日本に戻ってすぐに催眠導入薬は完成したため、あとは実行あるのみというわけだ。

「この容器なら自然にアキ君を催眠状態にできますね

カモフラージュもして準備は万端。
そこで玲が取った行動は、なんと明久の通う文月学園に行くことだった。
1秒でも早く催眠をかけて恋人になりたいという欲求が玲を突き動かしたわけだが、こうした突拍子もない行動は今に始まったことではない。
吉井玲とはそういう人物なのだ。

「待っててくださいアキ君。今行きますからね」
「そして私と……愛を育み合うのです

つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『空き時間の有効活用』

「ここがアキ君が通う学校ですか」
来るのは初めてではありませんが、なんでしょう……とても新鮮な気持ちです

これからアキ君と新しい関係になるのかと思うと、胸の高鳴りが抑えられません。

「今は授業中のようですね」
中途半端な時間に来てしまいましたね。
本当は今すぐにでも乗り込みたいですけど、保護者としてさすがに授業に乱入するような非常識なことはできません。
となれば、この時間を有効に使うことにしましょう。
まずはそう……誰か適当な人で催眠導入薬の試験運用ですね。
学園関係者ではない人物が好ましいですね。

「……ふむ」
少し散歩してみることにした私は、学園からあまり離れすぎないように歩きました。
すると、住宅街の路地で落ち込んでいる女性を見かけたんです。

「飛び込み嫌なのはわかるけど、あんなキツく言わなくてもいいじゃん……」
「グスッ……大体簡単に売れるわけないんだよ自家用ヘリコプターなんて……」

「なるほど」
明らかに落ち込んでいる様子から察するに、おそらく飛び込み営業で玉砕したとか、そういった状況でしょう。
精神的が平常でないならば、実験台としては申し分ありません。
ここは実験も兼ねて元気にしてあげるとしましょう♪

「ちょっとよろしいですか?」
「えっと……。ど、どちら様ですか?」
少し戸惑いっていますね。
まずはスプレーを噴霧できる隙を作らなくては。
「吉井玲と申します」
「はぁ。それでえっと……何か御用ですか?」
「はい。あなたが落ち込んでいるようでしたので、それを解決して差し上げようと思いまして」

「ヘリコプター買ってくれるんですか!?もしかしてお金持ちの方!?」
もしかして商材は……ヘリコプターですか?
それはどうでもいいですが、食いついてくれたのは好機ですね。
「……いいえ。これを使いあなたの心のストレスを取り除いて差し上げます」
私は言葉を繋げながら自然にポケットへ手を伸ばし、スプレーを握りました。
そして、日本刀の居合抜きに着想を得た高速の動きで彼女へ催眠導入薬を吹きかけました。

「キャッ!あっ……」
緊張しましたが、スピードが肝心なので思い切って手を動かしました。
それが功を奏して、彼女はしっかりと薬を吸い込んだようです。

「フフ……」
どうやら効果もあったようですね。
彼女は最初こそ反射的な悲鳴をあげましたが、見る見るうちに虚ろな目になり、わずか数秒で脱力して棒立ちに。
「どうやら催眠状態にするのはうまくいったようですね」
我ながら素晴らしい即効性の薬です。
これならアキ君にも効果はあるでしょう。
あとは、催眠暗示をかける練習もしておかなくては。
……しかしここでは人目につくので、場所を移しましょうか。

「私について来てください」
「はい……わかりました……」

私の後にはしっかり着いてきていますね。
少し足取りがおぼつかないので、ゆっくりと歩かなくてはなりません。
文月学園の近くに、一通りの少ない路地がありました。
そこまで移動して、催眠暗示のテストです。

「ハァ……ハァ……」
なんとか到着しましたが、わずなか距離なのに息切れしていますね。
催眠下での歩行は負担が大きいのでしょうか……。
今は薬で自我を強引に眠らせ、判断力や認識力を著しく低下させた状態ですから、歩くのですら消耗するんですね。
このままでは催眠状態から覚醒してしまうかもしれませんから、早急にテストしなくては。

「さて……」
まずはこの女性の名前を確認しましょうか。
名前で呼びかけた方が、暗示もより受け入れやすくなるでしょうし。
「あなたの名前を教えてください」
「白井奈菜です……」
「では白井さん。あなたはこれから私、吉井玲の言うとおりになります」
「わたしは……あなたの…言う通り……?」

「そうです。なぜなら、私の言うことはあなたにとってなによりも大切なことだからです。わかりましたね?」
「なによりも大切……わかり…ました……」
もう一度念を押しておきましょう。
「では今言ったことを復唱し、あなたの中で確実なものとなったら右手を上げてください」
「私…は……吉井さんの言うとおりに……なります……」
「吉井さんの言うこと……なによりも大切だから…です……」
言葉を言い終えるより若干早く手を挙げましたね。
推察するに、復唱が終わるより早く本人に暗示が定着したことを意味しているのでしょう。
逆に言えば、言葉尻まで手を挙げなかった。
つまり、確実な状態じゃなかったわけですね。
薬の効果が十分に発揮されていれば復唱させずとも一回の刷り込みで完璧に暗示がかかるはずですが、やはり見ず知らずの他人からだと少し効果が落ちるようですね。
ですが、被暗示性を極端に高めた所謂催眠状態状態にする効果は十分とみえます。
「いいでしょう。では手を下げてください」
「……」
では約束通りストレスを取り除いてあげましょうか。
あとは覚醒させた状態で効果が確認できるかです。
「白井さん。あなたはこれから私が手を叩くと、意識が今の深いところから目覚めます」
「その時あなたは今までのストレスが全て消えてなくなり、感じたことのない清々しさと爽快感とともに目覚めます」
これだけでも相当気持ちが上向くでしょうけど、もう少し……そうですね、今後も仕事でストレスを感じなくなるようにしてあげましょう。
加えて営業に向いた明るく社交的な性格になるようにも。
ふふ、これで彼女はきっと素晴らしい成績を残す営業になるでしょうね♪
あと彼女の意識を覚醒させて、どの程度変化がみられるか。
結果は上々でした。
目を覚ました彼女は途端に上機嫌になり、明るい笑顔を浮かべて新たな営業先へ行くと駆け出して行ったんです。

これは彼女のストレスが消え去り、元の性格こそ不明ですが本来の性格より明るいものへ変化したと確信するに十分な現象でした。
つまり、私のかけた催眠暗示による変化だということに違いないということです。
「催眠導入薬の効果はあった……これで心置きなく使えますね」
「フフ、次はいよいよアキ君。あなたの番ですよ

つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『不意打ち』

テストを終え、私は意気揚々と文月学園に向かいました。
するとタイミングの良いことに、チャイム音が。
「この時間だと……お昼休みですね」
「ちょうどいいですね。アキ君も休み時間なら連れ出しやすいでしょうし」

適当な理由をつけて校舎裏にでも連れ出して、暗示をかける。
簡単なことですが、あまり不自然な理由にならないように考えながら、来客用玄関に向かいました。

「……これはしまっておきますか」
手に持っていた催眠導入薬をポケットに入れようとした、その時です。
「今だッ!!」

「あっ!?」
「よっしゃあ!!へっへっへ、催眠スプレーゲットォ!」
わ、私の催眠導入薬が!
一体なぜ!?
ま、まさか先程のを見られていた!?
「ちょっとどういうつもりですか!?返してください!それは私の物です!」
まずい。
早く取り返さないと……!
「返すわけないでしょーが、こんないいモン。あんたがこれで女の人を催眠にかけるところをずっと見てたんすよ!」
「……ッ」
本当にまずい。
あれが悪用されたら大変なことになってしまう……。
しかもこの人、使い方を知ってしまっている!
「……覗き見なんて趣味が悪いですよ。とにかくそれを返してください!」
「いやだね!これを使えばどんな奴でも思いのまま!」
「へへ、今から興奮がとまらねぇーぜ!」
こ、ここは冷静に対処しないと。
何か交渉材料は……いや……交渉すると見せかけて一気に……!
「……返す気がないことはわかりました」
言葉尻に駆け足で接近して先手を打ちます!
逃げるか抵抗するか、どちらにしても使う動作を封じれば取り返せるはず!
「では……こういうのはいかがでしょ……なっ!?」

プシャッ
「しまっ……!」
「よっしゃ!せ、成功だっ!」

馬鹿な……この状況で逆に距離をつめて…くるなん……て……
だめ…いし……き…………
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『着替えて再出発』

私の心……
ふかいところ……あります……
気持ちいい……
「――――そしてあなたは目が覚めると今までかけられた暗示の内容は全て思い出すことが出来ません」
「ですが、あなたの心の奥底では確実に覚えていて絶対にその通りになります」
「はい……」
「思い……だせません…………絶対に……その通りになり……ます……」
「いいでしょう」
「では、これからあなたは校門へ移動します」
「そして学校の外へ出ると普段の意識を取り戻します」
「はい……わかりました……」
校門に……いく……
……
……

「……ん……ぅ……?」
あ、あれ……私?

「あ!そうでした」
「散歩で外に出たんでしたね」
「それでこれから家に帰るところだったんでした……」
「天気が良いせいか、ちょっとぼーっとし過ぎてしまいましたね」

* 自宅 *
ふぅ……。
歩いて汗もかきましたし、シャワーを浴びましょうか。
―――
――
―

「さっぱりしました。丹念に体も洗いましたし完璧ですね」
ん?完璧……なんで体をそこまで綺麗にしたんでしょう。
……気にすることはないですね。

「んっしょ」
着替えのパンツとズボンを履いて、ブラを手に取った時私はふと思いました。
「ブラは……。つけなくてもいいですね」
「邪魔になりますし、乳首を隠すなんてセンスに欠けますしね」
そもそも今までなんで着けていたんでしょうか……。
私には必要のないものなのに。

しかしいざシャツをノーブラで着てみると、抑えつけるものが無くなって凄く胸が強調され不思議な感覚でした。
「これはこれでアリ、ですかね」

さて、これからもう一度出かけるのでアキ君に置手紙を書いておきましょう。
「地図も用意しましたし……これでOKですね」
「……では行きましょうか」
私は地図を頼りに、目的地のマンションへ向かいました。
上手く交渉に応じてくれると良いのですが。
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『到着』

「目的地まで約0.6マイルといったところでしょうか」
「歩いたら15分くらいですか」
タクシーを使うのも勿体ないですし、歩いて行くとしましょう。
地図を見ながら歩くのは楽しいですしね。

「……」
今日はやけに人の視線を浴びますね。
おかしなところはないはずですが。
ま、気にする必要ありませんか。

「~~♪」
気分よく歩いていると、15分などあっという間でした。
目的地のマンションも、簡単に見つかりました。

「ここですね」
オートロックですか。
確か、605号室でしたね。
部屋の番号を入れてコールボタンを押すと、トゥルルルルッ トゥルルルルッと2回なったところでつながりました。
『はい!赤路です!』
……?
随分上ずった声ですね。
「はじめまして、吉井玲と申します」
「こちらに童貞の方が住んでると聞いたのですが」
私の掴んだ情報が正しければ良いのですが……。
『は、はい!ぼぼ、僕がそうです!』
『童貞です!』
良かった。
本当に童貞さんがいてまずは安心しました。
「そうでしたか」
「それではあなたの童貞をいただきたいので、部屋に入れていただけますか?」
『ははっはい!』
即答で返事が来たと思えば、オートロックが解除され自動ドアが開きました。
6階にある部屋行くためエレベーターに乗りながら、私は手順を確認しました。
彼の童貞を奪う手順を。
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『キスとフェラチオと』


ピンポーン
605号室の玄関インターホンを押すと、すぐに扉が開きました。
「きゃっ!」
「あ、すいません!驚いちゃいました?」
凄い勢いで扉が開いたのでちょっと驚いてしまいましたね。
「あ、はい大丈夫ですよ」
「あなたがこの家に住む童貞さんですか?」
「は、はい!そうです!どど童貞っす!」
童貞特有の反応なのでしょうか、とても緊張しているようですね。
少し落ち着かせ……いえ、このままの方がこちらが主導権を握りやすいかもしれません。
ここはこのまま話を進めましょう。
「……わかりました」
「それではあなたの童貞と私の処女を交換したいので、お邪魔してもよろしいでしょうか?」
「もちろん!もちろんオッケーっす!ささ、どうぞどうぞ!」
目論見通り部屋に上げてはもらえましたが、彼はかなり興奮しているようですね。
名前は赤路玄児(あかじ くろじ)さんと言うようです。

……ふむ、部屋は1LDKですか。
「あら、思春期の童貞男子にしては片付いていますね」
「ま、まぁね!」
「ずいぶん緊張しているようですけど、心の準備はできていますか?」
「もももちろんっす!い、イメージトレーニングしてましたから!」

「そうですか。私も弟の参考書を熟読して性の知識は十分に蓄えてきました」
「あなたをリードしてあげることが出来ると思いますので、安心してくださいね」
「そ、それじゃあお願いします!」
フフ、初めて同士条件は一緒ですが、リードすると言ったもの勝ち。
これで私のペースですね。

「わかりました。では……そうですね」
「性行為に行うにあたってまずは前戯を……キスあたりから初めてみましょうか」
「はははい!き、キス、ですね!」
正直緊張しますが、完全に主導権を握る為にも、ここは躊躇せずしてしまいましょう。
私は一気に顔を近づけ、そのまま唇を重ねました。

「……チュッ」

私にとってのファーストキスでした。
唇と唇が触れ合った瞬間は想像以上に柔らかく、存外悪くないと思えました。
これがキスですか。
アキ君意外の男性とするとは思ってませんでしたが、なかなか……。

さて、せっかく初めてを捧げたのです。
彼の感想も聞いてみなくては。
「どうでしたか?キスの感触は」
「……」
あれ?反応がありませんね。
「ちょっと玄児さん。聞いているんですか?」

「へ?」
「へ?じゃありません。私とのキスはどうだったかと感想を聞いているんです」
女性とキスしてこんなにボーッとしているなんて、少し失礼じゃないでしょうか。
「あ……あぁ!キス!キスね!ええっと……なんつーかもう……最高!って感じっす」
「最高ですか」
玄児さんが落ち着かない分、私は冷静でいられました。
けれど私だってファーストキスだったんです。
胸の鼓動は普段よりはるかに高鳴っているのを抑えて冷静を装うのは大変でした。
私としてもキスの感触をもう一度確認しておきたい。
なら、このままもう一回しちゃえばいいですね。
「ではもう一度……チュッ」

「んむっ」
「ん……。ふふ、顔が赤いですよ?」
「そ、そりゃあこんなきれいな人とキスしたら赤くもなるって」
「そうですか。では次のはもっと顔が赤くなるかもしれませんね」
「ていうと?」
恐らく私も顔が赤くなっているでしょうけど、まだまだ踏まなくてはいけないステップがたくさんあります。
「次はディープキスをしてみましょう」
「!!」
「よっ、よよ!よろこんで!」
「では」
こういうのは技術ではなく、恐らくは激しさ。
雄と雌が快楽をむさぼるように、本能のようにするのが良いはず。
となれば……!
「んちゅっじゅるじゅるっれろぉ~ちゅぱっ……」
「じゅるっべろれろっ……んんっ……」
これはなるほど……気持ち良いですね。
もし相手がアキ君だったなら、どれほどの快感だったことか……。
でも仕方ありません。
私の処女は玄児さんの童貞と引き換えに奪わなければならないんですから。
「べろっ……んちゅっじゅるっ……じゅぱっ」
最初こそ彼も激しく舌で舐め返してきましたが、どうやら蕩けてそれどころじゃないようですね。
私に身を任せてきていることからみても、主導権は完全に握れましたね。
「んちゅっれろっ……あら?」

彼が体を小刻みに揺らすので気付きましたが、どうやら射精したようですね。
「あらあら。射精してしまいましたか」
「す、すいません……。めちゃめちゃ気持ちよくてその……」
「かまいませんよ。性行為を行う過程で男性が射精してしまうことは良くあることのようですから」
「は、はぁ……」

「ふむ。さすがにズボンの下に射精してしまった状態では気持ち悪いですよね」
「キスは一旦ここまでにしましょう。」
「は、はい」
あまり前戯にこだわる必要もありませんしね。

「では脱いで下さい。私が綺麗にしてあげます」
「ええっ!?ここで脱ぐんすか!?」
「脱がなくては拭くこともできないでしょう?」
「そ、それは……」
この期に及んで何を恥じらっているのでしょうか。
射精したのを見られるのが嫌なのか、それとも他に理由が?
「どうしました?早く脱いで下さい。乾くとカピカピになってしまいますよ」
「そ、その……なんつーか恥ずかしいというか……へへっ☆」
「何を乙女みたいなことを言っているんですか」
「実はその……包茎……でして」

「包茎……」
なるほど、それが恥じらいの理由でしたか。
「大丈夫です。包茎だろうと性行為には特に支障ありませんから」
「でもそうですね、一人だけ脱ぐと言うのが恥ずかしいなら、私も脱ぎます」
「それでいかがですか」
「そ、そうっすか……そういうことなら、じゃあ……」

彼がモジモジしながらとズボンを脱ぐと、トランクスは既に精液が滲んでいました。
なんて量……男性の射精とはこんなにも……?
「これは……凄い量ですね」
「アハハ……パンツも脱ぎます……?」
「はい。脱いで、そのままゴミ箱に捨ててください。洗っても落ちないでしょうし」
「ええぃままよ!」
男性器を包むものが無くなった途端、精液特有のムワッとした匂いが鼻に刺さりました。
「……ッ」
臭い……!けど、我慢しなくては。
「まぁでも丁度いいですね」
「ちょうどいいって?」
「次のステップはフェラをしようと思っていたのですが、この状態なら同時にその次のステップも行えそうです」
「ふぇふぇふぇふぇふぇフェラ!?」

「はい。フェラには通常2種類あり、1つは普通のフェラチオ」
「もう1つは射精後のチンポを綺麗にするためのお掃除フェラです」
「今あなたのチンポは精液で汚れていますから、まずはお掃除フェラできれいにして、そのまま通常のフェラでまた射精させてあげます」
「順番は逆になってしまいますが、それは大した問題ではないでしょう」
「がふっ!!」
されるところを想像して興奮したのか、彼は鼻血を流してしまいました。
なんとも情けない……けど、血を流すのは私も同じです。
処女を失う時、破瓜の血は見られてしまうでしょう。
ここで彼が鼻血を流したことは、お互い血を見るという点では同じで良かったかもしれませんね。
「それでは失礼します」
「はははははいっ!」

「はむっ。……んんっ。じゅる……じゅる……ごくんっ」
不味い……!
精液ですから美味しいとは考えていませんでしたが、想像以上に酷い。
「んぷっ……これはあまり美味しいものではありませんね」
「苦いっすか?」
「はい。ですがこんなものなんでしょうね」
おや、まだ残っていますね。
「ぺろっ、れろっ」
「んふああ!」
このよがりよう……相当気持ち良いようですね。
はじめてでしたが、どうやら気持ちよくさせることは出来ているのでしょう。
アキ君の参考書で勉強した甲斐がありました。
「くちゅっんぐんぐ……ごくんっ」
亀頭に残った精液を舌で掬い、不味さとのど越しの悪さを緩和する為唾液を混ぜてから咀嚼して飲みました。
結果的に咀嚼せず飲み込んだ方が良かったのですが……これも経験です。
それに、咀嚼すれば男性を喜ばせることになると参考書にもありました。
事実、彼の表情がそれを裏付けています。
「うわぁ……!」
「ふふっ。きれいになりましたね。気持ちよかったですか?」
「はい!マジで超気持ちいいです!」
「そうですか。では次はあなたを射精させるためのちゃんとしたフェラをしてあげます」
「オナシャス!」
「では、あらためてフェラチオをしますね」
「お……オナシャス!」
「先程はお掃除フェラということで精液を舐めとるのが目的でしたが、今度は貴方を射精させることが目的です」
「ですから、こうした方が気持ち良いとか、何か要望があればおっしゃって下さいね」
「ハイ!」
私としても男性の意見は貴重です。
受けての感覚をフィードバックできれば、より良いフェラチオ技術が身に付くはずです。
「ちゅるっ……ぺろっ……」
「う、うあっ」
射精直後で少し萎えているようでしたが、先端に舌を這わせ刺激を与えるとすぐに硬さが戻ってきました。
「ふむ。若いからか先程と同じかそれ以上の硬さになっていますね」
「あの、さ、さっそくリクエストしてもいいっすか?」
「もちろんどうぞ。私がフェラをするのはあなたを射精させる為なんですから、言ってくださればなんでもしてあげますよ」
「じゃ、じゃあ上目使いで竿全体を舐めてもらいたいんですけど」
なるほど。女性を見下し、優越感を得ようというわけですね。
「わかりました。では立って下さい」
「ハイッッ!」
要望に沿うため、彼を立たせてから私は跪いて視線を上げました。
できるだけ優越感を刺激できるように、媚びるような目線を向けます。
「お、おぉ……!」
この時点でも相当の優越感があるのでしょう。
興奮でプルプルと震えているのがわかります。
ふと、ここでもう一押し、アレンジを思いついてしまいました。
「玄児様のオチンポ……しゃぶらせてもらいます……。はむっ」
「!!!!」
どうやらアレンジは大成功のようですね。
様付がよほど琴線に触れたのでしょう、男として満たされたようなこの表情……なかなか引き出せるものでないと思います。
どうやらアキ君の参考書に書いてることは効果大の用ですね。
私はそのまま、彼を見上げながらフェラチオを続けました。
童貞と処女を交換する、その時を思い浮かべながら。
つづく
真・バカとテストと催眠術 1日目『脱 処女と童貞』

「フフ、私の方が一枚上手でしたね♪」
「短かったですがフェラチオで射精もできたことですし、次はいよいよ挿入ですね」
「ははははいっ!」
ここまではキス、フェラチオと順調にこなしてこれましたが、いよいよ挿入です。
私も緊張はしますがこれが今回の主目的。処女と童貞の交換が終わるまでは、しっかりとリードしていかなくては。

「フフ、そんなに焦らなくても大丈夫です」
「私の方が年上ですから、ちゃんとリードしてあげます」
「お、お願いします。そ、その経験ないんで……」

「私だってありませんよ?処女ですから」
「でも大丈夫です。知識的には豊富ですし、何よりセックスというものはお互い高め合うもの」
「行為の中でお互い学べばいいのです」
「そ、そうっすね」
彼の緊張具合を見ていると、私は冷静になれました。
彼をベッドに寝かせ脚の上に跨ってマウントを取ります。
この体勢なら主導権は完全にこちらのものです。
「あら……フフッ。二度も射精したのに握っただけでもう固くなりましたね」
「は、はい!て、ていうかもう、その!すんげー興奮してるっす!」
「初めてですしね、私もこれからこの大きいオチンポが自分の中に入るかと思うとちょっと興奮しちゃいます」
「い、痛かったらすいません。」
「破瓜の痛みは個人差がかなりあるみたいですね。こればっかりは入れて見なければわかりませんね。」
「ゴクッ……」
「フフ……焦ってはダメです。ゆっくり、挿入しましょう」
私としても辛い思いは出来るだけしたくありませんしね。
「では……」
少し腰を浮かせて、握ったチンポを股間にあてがいました。
いきなりは挿入せず、亀頭部分をこすりつけてみて感触を確認します。
「んっ……んあっ」
「おうほぉ!?」
こ、これは……。
男性器が触れるだけで……あぁ、これは初めて得る種類の快感ですね。
「あっ……あんっ……た、ただこすり付けてるだけでも……んんっ……快感が得られるのですね」
オナニーとはまた違った快感です。
達してしまうことはないにしても……充分快感に酔えてしまう。
挿入したらこれ以上の性感が得られるのであれば……気をしっかり持たないといけませんね。
「んんっ……

あまり感じてしまうと腰を浮かしてられなくなりそう。
もう、挿入してしまった方が良いかもしれません。
「玄児さん」
「はい!」
「そろそろ挿入しようと思うのですが、心の準備はいいですか?」
「!!……は、はい!あ、いや、すいません深呼吸していいっすか?」
「ええ、かまいません」
「すーはー……すーはー……」
「ひっひっふー。ひっひっふー」
「……それはラマーズ呼吸法では?」
「えっ!?あ、すいません。すーはー……すーはー……。」
彼が1分ほど深呼吸している間は、私は感慨深い気持ちでいました。
……もうすぐ私も処女じゃなくなるのですね。
まさかアキ君意外とすることになるとは思いませんでしたが、これもきっと運命なのでしょう。
今ここで私の処女を童貞と交換する、これは必要なことなのですから。
「じゃ、じゃあお願いします」
「はい。それでは……」
いよいよ処女喪失の瞬間がやってきた。
この時をどれほど待ちわびたことか。
私は一気に腰を落として、チンポをアソコに入れました。

「ああっ!」
「おおおっ!?」
痛い!
かつて経験したどの痛みとも違う……!
「……ッ!」
こ、声が出ないっ。
痛いっ……くぅ……!
「はぁはぁ……」
思っていた以上の痛みが……!
これだけ濡れていれば大丈夫だと思っていたのですが……。
「い、痛いっすか?」
「は、はいっ……。充分濡れては……いたんですが……。」
「くあっ!?」
きゅ、急に腰を突き上げてっ!?
「ご、ごめんなさい。お、おれ、我慢できないっす」
と、ということは彼は気持ち良いということですね。
ならばここは、なんとか我慢して最後までしなくては……!
「だ、大丈夫です。気にせず……動かしてください……初体験ならっ……痛いのは当然っ……ですからっ」
「は、はいっ」
彼は無我夢中に腰を突き上げてきました。
私を気遣う素振りなどなく、私も耐えるので必死でした。
「~~ッッ。くっ……んんっ!」
「も、もうヤバイ!ヤバイっす!!」
ヤバイ?しゃ、射精しそうということですねっ。
くっ……ならば、そこまでは耐えなければ……!
「んんっ!あっ!いいです、だ、だして、ください……!」
あ!けど中出しはっ……。
「う、うおおっ……!」
ビュビュビュッ!
「くぅああっ!」
「んあっ!?」
まずい、中に出されてっ……!
あぁですが、射精がこんなにも激しいだなんて。
体の中に流し込まれた感触……十分に伝わってきます。
「ハァハァハァ!」
「ハァ……ハァ……。」
「って中出し!?お、おれ中にっ!?」
「ハァ……ハァ……。えぇ……玄児さんの精液、しっかり感じています」
「中に出されるというのは……こういう感じなのですね」
「俺もめっちゃくちゃ気持ちよかったっす!!でもその、中で出しちゃってすいません。」
「……?」
何故謝るのでしょうか。
「玄児さん。そもそもセックスの本質は子を宿し子孫を残すことです」
「性行為に及ぶ以上は子供が出来るのは当たり前で、避妊の目的は受精を適切な時期にずらすものでしかないのです」
「私としても今回中出しまでとは思っていなかったことは事実ですが、あなたが謝る必要はありませんよ」
そう。妊娠したとしても避妊を怠った私に全ての責任があるのです。
彼はただ童貞を私の処女と交換しただけのこと。
「はぁ。そ、そうなんすか。まぁとにかくすんごい気持ちよかったっす。……1分持たなかったですけど」
「こんなに量が出るなんてよほど気持ちよかったのですね」
女性として魅力があると思って良いのでしょうか。
だとすれば、喜ぶべきなのかもしれません。
……ん?
「……また固くなってきましたね」
「へへ……。その、中の感触が気持ち良すぎて」
「ではもう一度しましょうか。私も早く慣らして性的快感を得たいですし」
「いいんっすか!?」
「ええ。最低限の処女と童貞の交換は済みましたけれど、どちらも満足して終わるのがベストです」
「でも次は少し……優しくしてくださいね?」
「わかりましたあああっ!!」
「ひゃあっ!?」
このあと、私は若い男の人……というよりは彼の性欲の凄さを知ることになりました。
なにせ、休まずに10回も射精するんですから……。
私、今日は危険日だったのに……でも、これも仕方のないことなんです。
そう、仕方ないこと……。
つづく
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