
魔王を倒した勇者たち。
しかし彼らは知らない。
自分達が魔王と戦い前に催眠をかけられていたということに。
そして平和な世界になった今、催眠をかけた男の魔の手が自分達に迫っていることに―――

最初の犠牲者となる人物は、大魔法使いベルアール・アギラサルだ。

3歳で魔法を使えるようになり、6歳にして二桁Lvに到達しMPがカンストした天才魔法使い。
全属性ありとあらゆる魔法が使え、魔法で負けたことはなく、その威力は魔王と互角でパーティの勝利に攻守ともに大きく貢献した。
世の中の全魔法使いを見下しているが、逆に魔法以外にほとんど興味がなく、素も超絶ポンコツなので魔法使い以外の存在は基本的にリスペクトしている。
常に自分を魔法でバフしているせいで全く鍛えていない。
そのせいで素の肉体はかなり貧弱。
即死系、雷系、デバフ系魔法に先天性の完全耐性を持ち、そのほかも全属性に対して弱~中程度の耐性がある。
ただし催眠術には耐性がない。18歳の時に自分の村を襲ってきた魔王軍と相対し、居合わせた勇者パーティと共に撃退。
最強の魔法使いでありながら全員を守り切ることが出来ず犠牲者が出たことに責任を感じて、勇者パーティに参加して魔王討伐に向かった。
3年後の22歳時点で、魔王討伐に成功
世界を平和に導いた5人の一人として村に凱旋後、王都に出て弟子という名の友達以上恋人未満の男と共に魔法便利屋を開いている。
という凄まじい経歴と実績、能力を持つ彼女も、催眠に耐性を持たなかっただけで犠牲者になってしまうのだ。
―――
――
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「おはようございますベルアールさん」
「おはよージョル。あんたいつも早起きねぇ」
「アハハ……もう11時ですけど」

彼の名はジョルドリン・ウェザリ・クラシック
ベルアールの幼馴染。20歳と年下で、ベルアールを慕い弟子として魔法便利屋を開いている。
二人は相思相愛で、お互いその自覚もあるが、進展していない。
来月ベルアールの誕生日なので、そこで結婚を前提とした交際を申し込もうと思っている。

「私ちょっと鍛冶屋に出かけてくるわ」
「帰りは?」
「わからないわ。悪いけど、夕飯はジョルが用意しておいてくれるかしら」
「遅くなるようなら先に食べていて構わないから」
「わかりました。お気を付けて」
「うん。行って来る」
ベルアールが鍛冶屋へ行くのを送ったジョルドリンは、魔法便利屋の仕事をこなしつつ夕飯も用意して待つのだった。

「いらっしゃい」
店に入ってきたベルアールの顔は険しい。
「聞いたわよ?あなた、私より凄い魔法を使えると吹聴しているんですってね?」
「なんだそのことか」
「あぁそうだ。勇者パーティーだか大魔法使いだか知らないが、俺の方が凄い魔法を使えるぞ」
この言葉はベルアールを怒らせるのに十分すぎるものだった。

「だったらそれを見せてみなさい!」
当然のごとく激怒するベルアールに、鍛冶屋の店主リヴァルはドヤ顔で魔法の内容を語った。
「俺が使える魔法。それはチンポを舐めるだけで勃起する魔法だ」
「要はチンポデバフ魔法だな。フラティオって名前だ」
「馬鹿な!?男のチンポをバフする魔法なんて知らないわよ!?」
魔法に関する知識で右に出るものはいないベルアールが、存在を知らないどころか効果すら初めて聞くもの。
嘘だろうとは思っても、リヴァルの自信あふれる表情に真実味を感じてしまい、動揺する。
「さぁ、証拠を見せてやるからチンポを舐めてもらおうか」
「クッ……!」
「どうせハッタリだろうけど、いいわ。舐めてあげる」

「ぺろぺろ……」
「おぉっ……滑らかだな」
「いいから黙ってなさいっ。ぺろ、れろ……」
それがフェラチオだともわからずに、ベルアールは舌で舐め続ける。
性的な刺激を受けたチンポが勃起するのは必然で、すぐにチンポはムクムクと大きくなった。

「なっ……!?」
勃起したチンポを見て、思わず驚愕して見入ってしまう。
まさか知らない魔法を本当に使えるとは思っていなかったのだ。
「けどどうやってこれだけの魔力を!?」
「私の知らない魔法ならMP消費も相当なはずよ!」
「MP消費なんてないぜ。ノーコスト魔法さ」
「の、ノーコスト魔法!?そんな馬鹿な……!」
チンポバフだけでも信じられないのにMP消費すらない魔法。
どんな些細な魔法でもMPは必ず1以上消費する。
今まで例外を見たことが無いベルアールは、立て続けに知識外のことを現実として目の当たりにし理解が追い付かない。
だが、そんなベルアールにさらなる追い討ちが。
「ノーコスト魔法はこれだけじゃあないぜ」
「なんですって!?」
「チンポを消す魔法も俺は使えるんだ。その魔法はな、女のマンコにチンポを入れると……チンポが見えなくなるんだ」
「そ、そんな魔法あるはずが……」
「おいおい。今だって本当にチンポデバフ使えただろ。今度の魔法もお前で証明してやるから、脱げ」
「便利な魔法も服を着られてると発動できないからなぁ」
「わ、わかったわよ!やってみせてもらおうじゃないの!」
動揺を取り繕うようにして服を脱ぐが、ここまで来ると本当にその魔法が存在するのではと思ってしまっている。
しかしそれは認められない。全魔法を習得しているということは彼女にとってアイデンティティであり、二つも未習得魔法があるというのはあってはならないことだからだ。

全裸を晒すが、実のところそこまで恥じらっているわけではない。
視線が泳いでいるのは頭の中で思考をまとめている最中だからだ。
前提としてこの世界では科学より魔法であり、モンスターとの戦闘も日常茶飯事なので服を失うことはよくあるし、それによって異性に裸を見られることもある。
事実、魔王を討伐で勇者パーティーに参加している間、ベルアールは十数回は裸を晒している。
この世界の女は、大抵は裸を見られたくらいで一々動揺しないのだ。
もっとも、ここから先の行為については感覚を捻じ曲げられている。
(そ、そうよ冷静に考えればさすがにありえないわ チンポをオマンコに入れたからって見えなくなるわけが……)
(けど仮に見えなくなるすればどういう原理で……消えるってこと?)
「おい。ボーっとしてないでケツをこっちに突き出せ」
「……クッ!」
考えがまとまらないうちに促され、ベルアールは仕方なく尻を向ける。
そんな彼女のオマンコにチンポを宛がったリヴァルは、亀頭の先を添えて挿入態勢を整えると、ベルアールの手を掴んで一気に腰を突き出してチンポをねじ込んだ。

「あぐっ!?い、痛いっ……」
「なんだハハ、処女かよ」
「く、そ、それがどうしたって……言うのよっ……!」
「いや別に?それよりほら、鏡で見てみろっ」
「か、鏡……」
室内にある大きな鏡へ目を向けると、驚愕の光景が。
「そ、そんな馬鹿なっ!?」
チンポが本当に見えなくなっていて、根元から先まですっかり消えていたのだ。
「……ッ!!」
(この人そんなに凄い魔法使いだったの!?)
「これだけじゃあないぜ。マンコの中でちんぽを動かすだけで射精する魔法も見せてやる」
「ついでになっ」
「な、なんですって!?」
もはや完全にパニックのベルアールの小さな膣を、リヴァルは容赦なく蹂躙し、味わい、そして当然のごとく射精に至る。
「ほら、射精するぞ」

「んぅっ……!」
「ああっ!?出てるっ!?」
「ほんとに射精してるのっ!?そ、そんなああっ!」
この射精はベルアールに精神的な敗北を刻み込み、それによって彼女は半ば半狂乱に陥ってしまう。
落ち着いたのは、射精魔法から10分ほどは経過した後だった。

そしてその時には、ベルアールは自分の気持ちの整理がついて清々しさすら表情に浮かべていた。
「これでわかったか、俺の凄さが!」
「……えぇ、認めるわ」
「あなたは私の知らない魔法をいくつも知っていて、しかもそれを使える……それは正真正銘、凄いことよ」
「私よりも……凄いと認めるわ」
それは敗北を認めたに等しい言葉だった。
そして魔法使いにおいて、自分より優れた魔法使いを認めるということは大きな意味を持つ。
「なぁ、お前は勇者パーティーで世界を救った大魔法使いだ」
「けど、俺という凄い男がまだいたわけだ。魔法使いですらない、凄い男がな」
「……」
「もう世界は平和なんだ。お前、暇なんだろ?だったら俺の眷属にならないか」
「アンタの眷属……?」
「そうだ。眷属化の魔法を自らかけて俺のしもべになれば、今見せた魔法の他にもチンポでイケるようになる魔法や、ザーメンで妊娠する魔法も教えてやるよ」
「えっ……あ、あなた他にもまだ私の知らない魔法を……!?」
「あたりまえだろ。お前の知らない魔法なんて、俺はいくらでも知ってる。100や200じゃないぞ」
「なっ……!?」
魔法に生きてきたベルアールにとって、それは今まで自分の権威や自信の基になっていたもの全てを壊されたような衝撃を受ける言葉だった。
いかに井の中の蛙だったかを知ると共に、そんな自分に魔法を教えてくれるという誘い。
それはあまりにも魅力的な誘いだった。
「……わかりました」
「あなたの偉大さを知った今、そのようなお誘いは光栄の極みです」
「自らに眷属化の魔法をかけ、あなたに従属するしもべとなります」
「ですから私の知らない魔法を、どうか教えてください。授けてください、マスター」
「クックック!いいぞ、ならさっさと魔法をかけろ」
「はい。今すぐに」
ベルアールはMPを600も消費する選ばれた魔法使いにしか使えない眷属化の魔法を唱え、自らをリヴァルの眷属としたのだった。

「おー……ハハ、こりゃあいいな」
「顔にもしっかりと……これなら誰が見ても一目瞭然だ」
「はい。私はあなたの眷属、しもべとなりました」
「今後は私に意志に関わらず、マスター様の御命令には一切逆らえません」
「もっとも、眷属化した以上はマスターに対する愛情も芽生えますので、逆らうことは基本的にありません」
「どうかこれから宜しくお願い致します」
「あぁヨロシクな!そうだ、新しい名前をくれてやるよ」
ベルアール・アギラサルは、オナホール・ザーメンベンキという名前を与えられる。
ふざけた名前だが、今のベルアールはマスターから名前をもらったことに喜んだ。
そして、その名前で生きていくことの証に、忘却の魔法で、自らのベルアール・アギラサルという名前を忘れたのだ。
「ありがとうございます、マスター」
「マスターからいただいたお名前、オナホール・ザーメンベンキとしてこれから生きていきます」
「よしよし、それでこそ俺の眷属だ」
「さぁて、さっそくたっぷりと指導してやるぜオナホール」
「はいっ

」

その夜、帰りが遅いベルアールを心配してジョルドリンが様子を見に来た。
そこで彼は大変なものを目撃する。

「ああひいっ

イクウッ

」
「またイクウッ

」
「!?」
そこには鍛冶屋の男に抱かれているベルアールが。
「んあっ?あぁジョル、来てたのっ」
「ごめん、私ぃ

このお方の眷属になったからぁ

」
「け、眷属って……ベルアールさん!?」
「ベルアール?あぁ、もしかしてそれ、私の名前だったのかしら?」
「ごめんねぇ、忘れちゃったのぉ

」
「あなたのことも、たぶん忘れることになるからぁ、最後の別れと思ってマイマスターとのセックス見て行ってねぇっ

」
このあと、ジョルドリンはセックスを見せつけられた挙句、ベルアールの魔法で拘束され、彼自身も催眠術をかけられてしまうのだった。
つづく