鉄乙女の贖罪催眠/後編
つよきす - 2018年02月18日 (日)
翌朝
「昨日あれだけやったから朝マンでも結構ほぐれてますね」
「もうちょっと締まるかなって思ったのになー」
「お、お前っ!?」
早く帰りたがっている乙女を捕まえ、朝早くからセックスを強要する。
自分は寝ているだけで乙女に腰を振らせ、朝勃ちチンポをしごかせるのはなんとも言えない悦びがあるが、思ったより締め付けが悪い。
そんなことを指摘された乙女は当然怒ったが、男が言うように昨晩たっぷりと抱かれた体はその余韻をまだ残していて、すぐに感じ始めてしまう。
「おっ、なんか良くなってきた」
「んっ、はっあんっ」
なんだかんだ感じてしまう自分に言い様の無い後ろめたさとそれをわかっていてニヤニヤするだけの男に恥ずかしさを感じる。
しかし一度高まった体は快感を抑えることなどできず、男を射精させたとほぼ同時に自分も達してしまう。
イクことは乙女にとって恥ずかしさと同時に後ろめたさを感じることであり、体が抱かれることを受け入れ始めていることに否応なく気付かされる。
それでも、乙女は流されることなく自分自身を一生懸命に保っていた。
「これを食べろ」
「乙女さんが作ったの?」
「朝食を抜くのは良くないからな。台所は勝手に使わせてもらった」
セックス直後でも朝御飯におにぎりをにぎる。
この変わらない真面目さが鉄乙女なのだ。
しかし確実に体は変化をきたしていた。
セックスの余韻が登校してもなかなか消えず、体が疼いてしまう。
(私の体……一体どうなってしまったんだ……)
この疼きは二日が経っても治まりはしなかった。
起きている間ずっと体が性的欲求に包まれ、部活で運動していてもそれは変わらずとても集中などできなかった。
それどころか武道着がすれて感じてしまう始末で、精彩を欠く乙女に周囲も心配してしまうほどだった。
体が疼いて三日目、乙女は男に呼び出されていた。
もちろん性欲処理をする為である。
「それじゃあいれるよ」
「あ、あぁ……」
体がこれほど性的欲求で高まってしまっている状態でチンポを受け入れるのは不安が大きい。
恋人でもない相手とのセックスで乱れるなんて不本意だし、あくまで贖罪目的でのセックス。
そうでなくても女として感じ入っている顔を見られるのは恥ずかしい。だが……。
ぴとっ
「あっ」
挿入するために男がオマンコの入り口に亀頭をあてがった時、乙女は察した。
(ま、まずい―――)
そう思った時には、もう遅かった。
「そ……れ!」
「くひぃっ」
ズドン!と腰を一気に突き出し奥深くまで挿入された瞬間、乙女の脳に意識を飛ばすほどの電流が走った。
そこから先はほとんど記憶が無い。
一突きごとに思考回路をショートさせる快感の電流に何かを考えることなどできずに、ただイキつづけるだけだった。
「ふぅー。出した出した♪」
「あ……う……」
乙女は自分がずっとアヘ顔を晒してイキまくっていたことを後から教えられ、自己嫌悪に陥ってしまう。
にもかかわらず、そんな風に自分を責めている時でさえ体が疼いてしまう変化に恐怖もした。
このままでは自分から誘ってしまうかもしれない。
それほど体が疼いて男の物を欲する体になってしまった自分を恥じ、同時にそれだけ絶えず贖罪をしてきたと自分を慰めもした。
複雑な心境と欲求に支配された体に乙女の悩ましい日々は終わらない。
さらに数日後。
(あぁ、久しぶりのオチンポ……)
性欲処理をするなかで、内心はセックスを喜んでしまっているいる乙女はもう自分の変化を隠せていない。
「んっあっあっ」
騎乗位で激しく腰を振るさまはどう見ても嫌々の性欲処理ではなく、快感を貪るセックスだ。
セックスに嫌悪感を示していた乙女が明らかにチンポを求める体になったことで、男は頃合いだと思う。
これまでの関係性を変化させる為、改めて乙女を呼び出して告白したのだ。
「私がお前と体を重ねているのはあくまで罪滅ぼしの為だ。お前が言うように恋人になったところで今とすることは変わりはないが……」
「それは私の『心』を差し出すことだ」
「私にはそれはできない。お前の気持ちは嬉しいが……すまない」
「今まで通り性欲処理には応じるから、それでは駄目だろうか?」
恋愛対象ではないと告白を断った乙女だが、それでも男は食い下がった。
罪の意識がある故に無下にできる立場では無い乙女は、付き合いはしないが代わりの案を出してきた。
「恋愛ができなくなったのが私が負わせた怪我せいだというのも理解できるし、本当に申し訳ない」
「だから、そうだな……1回デートするくらいなら……」
「ちょうど明日祭りも近くであるから、それに一緒に行くと言うのではダメか?」
「……わかったよ。それでいいよ」
「本当か!」
「条件はあるよ?デートするんだったら明日1日くらいは恋人として振る舞ってもらわなくちゃ」
「いいだろう。明日1日、私はお前の恋人として振る舞おう」
こうして告白を断る代わりに1日だけ恋人同士としてデートをすることになった二人は、翌日の祭りに参加することに。
翌朝、浴衣を取りに帰るという乙女を呼び止めてチンポをしゃぶらせ、一発抜いた男は改めて今日一日恋人としてよろしくと言う。
「恋人なんだし、いい場所あったら木陰でヤりましょうね」
「冗談じゃない!そんなことできるか!」
いくら恋人でもそんなことしていいわけがないと怒る乙女だったが、本人の顔は赤い。
想像して、少し濡れてしまっていたのだ。
「だが約束は約束だ。本物の恋人みたいに振る舞う努力はする」
「良い心がけですね。だったら勝負パンツ履いてきてよ。恋人ならさ履いてくるもんでしょ」
「うるさいスケベ」
そう言うと乙女は帰ってしまった。
凛とした怒りを見せた乙女に、嫌々でも承諾させられると思っていた男はアテが外れた。
「うーん、ちょっと早かったか……?」
お祭り本番で怒ったままだったら面倒だと思ったが、それは杞憂に終わる。
いざいっしょにお祭りに言ってみると、ちゃんと乙女は本当の恋人のように振る舞ったのだ。
真面目な乙女は『恋人』とは何かを色々考えながら自分なりの恋人像に合うように振る舞っていたのだ。
恋人ならどうする、普通の恋人なら次はああする―――
そういうことを考えながらの祭り。
恋人のすることを考えていくとどうしてもその延長線上にあるものが浮かんでしまう。
それはセックスだった。
祭りの終わりが近づくころには、いつしか乙女の頭はセックスのことでいっぱいになってしまっていた。
恋人ならデートの後セックスをする。
どうしてもその考えが頭から振り払えない。
気付けば乙女は自分から手を引いて、祭りから離れ近場のラブホ街に足を運んでしまっていた。
「ここは……」
「そ、その、な、なんだ。恋人なら……デート終わりにはそういうことをする……」
「そ、そういうもの……なんだろ?」
「それで俺をラブホに誘った?」
「こ!言葉にするな!」
「ふーん。一応ちゃんと最後まで恋人をしてくれるわけだ」
「きょ、今日だけだからな!」
そう言うと真っ赤な顔をした乙女は男の背中を押して、ラブホへと入っていった。
「……綺麗です。乙女さんがまさかこんな積極的になってくれるなんてね」
「恋人には恋人らしいセックスがある……と私は思う」
「今晩だけは……私はお前のものだ。だから……な」
「じゃあ、いっぱい可愛がってあげるね」
「あぁ……優しくしてくれ」
ハリボテの恋人関係だが、まるで新婚初夜かというくらい二人のセックスは盛り上がった。
体を重ね、快感が身に走るたびにこれなしではいられないと乙女は自覚する。
セックスがもたらしてくれる最高の快感。それは目の前の男以外では得られないものだと、つまり相性がとてもいいのだとはっきりこの夜のセックスが乙女にわからせてくれた。
何度も何度も精を放たれ、顔に体に膣内にと余すところなく精液をまとった乙女は、匂いが染み付くことにも抵抗感はなかった。
二人のセックスが終わったのは既に日が昇った後だった。
それぞれ風呂で体を洗い、しばらくの睡眠をとってホテルを出たときには昼になっていた。
「乙女さん……俺はやっぱり……」
別れ際に付き合って欲しいともう一度告白されて、乙女は悩んでしまう。
「わ、私は……」
体の相性の良さは乙女の気持をかなり傾かせていた。
しばらく沈黙し悩んだ末、それでも乙女は恋愛として付き合うのとは違うと言う結論を出した。
「……すまない」
申し訳なさそうにしている乙女は、もうひと押しすれば気も変わりそうなほど迷っているのがあきらかで、男の方としてもこのまま終わらせるつもりは毛頭ない。
「付き合うのがダメなら、俺とセフレになってよ」
「せ、セフレ……?」
「セックスフレンドのことだよ。恋愛はしない、けど体は重ねる友達関係」
「な、なんだと!?」
「だって、乙女さんだって俺とするの気持ち良かったでしょ?」
「俺だって最高に気持ち良かったし、乙女さんも普段みたいに償いでヤるよりさっきみたいなセックスの方が絶対気持ち良くなれるよ」
「私は別に気持ち良くなんて」
「ウソつかないでよ。あんなにイキまくってたじゃん」
「そ、それはだな……!」
「深く考えずにさ、セックスを楽しむことのできる友達になって欲しいだけなんだよ」
「そうすれば俺も、乙女さんに対して憎いとか償って欲しいとかいう感情も無くなると思うんだよ」
「……!」
乙女は直前の告白以上に悩んだ。
恋愛感情も無しにふしだらな関係になるなんてどう考えても間違っている。
だが、倫理観を押しつぶしそうなほど気持ち良いセックス。
今も疼いている股間が、これから先チンポ無しで日常生活を送るのは無理だということは明らか。
そして何より、心体共に自分が傷つけてしまった男への贖罪を終わらせるきっかけになる。
乙女の中で結論は出ていた。
ただそれを口にするのが難しかっただけなのだ。
「……わ、わかった。お前の……セックスフレンドに……なる」
(あぁ……受け入れてしまった……・)
(私はこれから……どうなってしまうんだ……)
不安と葛藤が残りながらも受け入れてしまった乙女
この日から、男との新たな関係が始まった。
―――
―――
―――
数か月後
「制服が乱れている!!」
登校してきた男を校門で怒る『風紀委員』鉄乙女。
いつものように厳しい彼女は、服装の乱れにも容赦しない。
「おはよう乙女さん」
「お前もう少し服装は整えてから登校しろ。髪も乱れてるぞ」
「すいません」
「ノーブラでアソコにも俺のザーメン溜めてる癖に服装の乱れくらいで注意するんですね」
「っ!?ば、馬鹿他の人間に聞こえるだろうっ」
「直せばいいんでしょ。これでいいですか」
「あ、あぁ。これからは気を付けるように」
「はいはい」
「今日はいつもより怒り方キツくなかった?」
「ムカついたから思わずからかっちゃったよ」
「しかたないだろう?たまには強く叱っているところを見せなければ私とお前の関係が露見してしまうからな」
「セフレってフレンドでもあるんだから、もっと仲良くしても大丈夫だと思うけど」
「学年が違うんだ。学園にいる間は対等な接し方をするわけにはいかないだろう」
「まぁいいけど」
セックスフレンドになってからというもの、何度も体を重ね時間が経つうちに、乙女もすっかり変わってしまっていた。
今やもう完全に好きな時に呼び出せて好きな時にハメることができる都合の良い女だが、本人はそう思っていない。
オンオフをしっかり使い分けているつもりなのだ。
だが、学園内でも自分から求めてくる淫乱な女、それが鉄乙女なのだ。
風紀を守る陰で、風紀を乱すモラル無き女になりさがっているが、男との秘密の関係であれば良いと思っている。
しかしどんなに淫乱になっても、他の男に浮気することはない。
彼女の本質はいまも武士娘であり、意義は薄らいだとはいえあくまでこの関係は贖罪が根底にあるものだからだ。
そんな男の専属セフレと化した鉄乙女の妊娠が発覚するのは、卒業式の日だった―――。
「昨日あれだけやったから朝マンでも結構ほぐれてますね」
「もうちょっと締まるかなって思ったのになー」
「お、お前っ!?」
早く帰りたがっている乙女を捕まえ、朝早くからセックスを強要する。
自分は寝ているだけで乙女に腰を振らせ、朝勃ちチンポをしごかせるのはなんとも言えない悦びがあるが、思ったより締め付けが悪い。
そんなことを指摘された乙女は当然怒ったが、男が言うように昨晩たっぷりと抱かれた体はその余韻をまだ残していて、すぐに感じ始めてしまう。
「おっ、なんか良くなってきた」
「んっ、はっあんっ」
なんだかんだ感じてしまう自分に言い様の無い後ろめたさとそれをわかっていてニヤニヤするだけの男に恥ずかしさを感じる。
しかし一度高まった体は快感を抑えることなどできず、男を射精させたとほぼ同時に自分も達してしまう。
イクことは乙女にとって恥ずかしさと同時に後ろめたさを感じることであり、体が抱かれることを受け入れ始めていることに否応なく気付かされる。
それでも、乙女は流されることなく自分自身を一生懸命に保っていた。
「これを食べろ」
「乙女さんが作ったの?」
「朝食を抜くのは良くないからな。台所は勝手に使わせてもらった」
セックス直後でも朝御飯におにぎりをにぎる。
この変わらない真面目さが鉄乙女なのだ。
しかし確実に体は変化をきたしていた。
セックスの余韻が登校してもなかなか消えず、体が疼いてしまう。
(私の体……一体どうなってしまったんだ……)
この疼きは二日が経っても治まりはしなかった。
起きている間ずっと体が性的欲求に包まれ、部活で運動していてもそれは変わらずとても集中などできなかった。
それどころか武道着がすれて感じてしまう始末で、精彩を欠く乙女に周囲も心配してしまうほどだった。
体が疼いて三日目、乙女は男に呼び出されていた。
もちろん性欲処理をする為である。
「それじゃあいれるよ」
「あ、あぁ……」
体がこれほど性的欲求で高まってしまっている状態でチンポを受け入れるのは不安が大きい。
恋人でもない相手とのセックスで乱れるなんて不本意だし、あくまで贖罪目的でのセックス。
そうでなくても女として感じ入っている顔を見られるのは恥ずかしい。だが……。
ぴとっ
「あっ」
挿入するために男がオマンコの入り口に亀頭をあてがった時、乙女は察した。
(ま、まずい―――)
そう思った時には、もう遅かった。
「そ……れ!」
「くひぃっ」
ズドン!と腰を一気に突き出し奥深くまで挿入された瞬間、乙女の脳に意識を飛ばすほどの電流が走った。
そこから先はほとんど記憶が無い。
一突きごとに思考回路をショートさせる快感の電流に何かを考えることなどできずに、ただイキつづけるだけだった。
「ふぅー。出した出した♪」
「あ……う……」
乙女は自分がずっとアヘ顔を晒してイキまくっていたことを後から教えられ、自己嫌悪に陥ってしまう。
にもかかわらず、そんな風に自分を責めている時でさえ体が疼いてしまう変化に恐怖もした。
このままでは自分から誘ってしまうかもしれない。
それほど体が疼いて男の物を欲する体になってしまった自分を恥じ、同時にそれだけ絶えず贖罪をしてきたと自分を慰めもした。
複雑な心境と欲求に支配された体に乙女の悩ましい日々は終わらない。
さらに数日後。
(あぁ、久しぶりのオチンポ……)
性欲処理をするなかで、内心はセックスを喜んでしまっているいる乙女はもう自分の変化を隠せていない。
「んっあっあっ」
騎乗位で激しく腰を振るさまはどう見ても嫌々の性欲処理ではなく、快感を貪るセックスだ。
セックスに嫌悪感を示していた乙女が明らかにチンポを求める体になったことで、男は頃合いだと思う。
これまでの関係性を変化させる為、改めて乙女を呼び出して告白したのだ。
「私がお前と体を重ねているのはあくまで罪滅ぼしの為だ。お前が言うように恋人になったところで今とすることは変わりはないが……」
「それは私の『心』を差し出すことだ」
「私にはそれはできない。お前の気持ちは嬉しいが……すまない」
「今まで通り性欲処理には応じるから、それでは駄目だろうか?」
恋愛対象ではないと告白を断った乙女だが、それでも男は食い下がった。
罪の意識がある故に無下にできる立場では無い乙女は、付き合いはしないが代わりの案を出してきた。
「恋愛ができなくなったのが私が負わせた怪我せいだというのも理解できるし、本当に申し訳ない」
「だから、そうだな……1回デートするくらいなら……」
「ちょうど明日祭りも近くであるから、それに一緒に行くと言うのではダメか?」
「……わかったよ。それでいいよ」
「本当か!」
「条件はあるよ?デートするんだったら明日1日くらいは恋人として振る舞ってもらわなくちゃ」
「いいだろう。明日1日、私はお前の恋人として振る舞おう」
こうして告白を断る代わりに1日だけ恋人同士としてデートをすることになった二人は、翌日の祭りに参加することに。
翌朝、浴衣を取りに帰るという乙女を呼び止めてチンポをしゃぶらせ、一発抜いた男は改めて今日一日恋人としてよろしくと言う。
「恋人なんだし、いい場所あったら木陰でヤりましょうね」
「冗談じゃない!そんなことできるか!」
いくら恋人でもそんなことしていいわけがないと怒る乙女だったが、本人の顔は赤い。
想像して、少し濡れてしまっていたのだ。
「だが約束は約束だ。本物の恋人みたいに振る舞う努力はする」
「良い心がけですね。だったら勝負パンツ履いてきてよ。恋人ならさ履いてくるもんでしょ」
「うるさいスケベ」
そう言うと乙女は帰ってしまった。
凛とした怒りを見せた乙女に、嫌々でも承諾させられると思っていた男はアテが外れた。
「うーん、ちょっと早かったか……?」
お祭り本番で怒ったままだったら面倒だと思ったが、それは杞憂に終わる。
いざいっしょにお祭りに言ってみると、ちゃんと乙女は本当の恋人のように振る舞ったのだ。
真面目な乙女は『恋人』とは何かを色々考えながら自分なりの恋人像に合うように振る舞っていたのだ。
恋人ならどうする、普通の恋人なら次はああする―――
そういうことを考えながらの祭り。
恋人のすることを考えていくとどうしてもその延長線上にあるものが浮かんでしまう。
それはセックスだった。
祭りの終わりが近づくころには、いつしか乙女の頭はセックスのことでいっぱいになってしまっていた。
恋人ならデートの後セックスをする。
どうしてもその考えが頭から振り払えない。
気付けば乙女は自分から手を引いて、祭りから離れ近場のラブホ街に足を運んでしまっていた。
「ここは……」
「そ、その、な、なんだ。恋人なら……デート終わりにはそういうことをする……」
「そ、そういうもの……なんだろ?」
「それで俺をラブホに誘った?」
「こ!言葉にするな!」
「ふーん。一応ちゃんと最後まで恋人をしてくれるわけだ」
「きょ、今日だけだからな!」
そう言うと真っ赤な顔をした乙女は男の背中を押して、ラブホへと入っていった。
「……綺麗です。乙女さんがまさかこんな積極的になってくれるなんてね」
「恋人には恋人らしいセックスがある……と私は思う」
「今晩だけは……私はお前のものだ。だから……な」
「じゃあ、いっぱい可愛がってあげるね」
「あぁ……優しくしてくれ」
ハリボテの恋人関係だが、まるで新婚初夜かというくらい二人のセックスは盛り上がった。
体を重ね、快感が身に走るたびにこれなしではいられないと乙女は自覚する。
セックスがもたらしてくれる最高の快感。それは目の前の男以外では得られないものだと、つまり相性がとてもいいのだとはっきりこの夜のセックスが乙女にわからせてくれた。
何度も何度も精を放たれ、顔に体に膣内にと余すところなく精液をまとった乙女は、匂いが染み付くことにも抵抗感はなかった。
二人のセックスが終わったのは既に日が昇った後だった。
それぞれ風呂で体を洗い、しばらくの睡眠をとってホテルを出たときには昼になっていた。
「乙女さん……俺はやっぱり……」
別れ際に付き合って欲しいともう一度告白されて、乙女は悩んでしまう。
「わ、私は……」
体の相性の良さは乙女の気持をかなり傾かせていた。
しばらく沈黙し悩んだ末、それでも乙女は恋愛として付き合うのとは違うと言う結論を出した。
「……すまない」
申し訳なさそうにしている乙女は、もうひと押しすれば気も変わりそうなほど迷っているのがあきらかで、男の方としてもこのまま終わらせるつもりは毛頭ない。
「付き合うのがダメなら、俺とセフレになってよ」
「せ、セフレ……?」
「セックスフレンドのことだよ。恋愛はしない、けど体は重ねる友達関係」
「な、なんだと!?」
「だって、乙女さんだって俺とするの気持ち良かったでしょ?」
「俺だって最高に気持ち良かったし、乙女さんも普段みたいに償いでヤるよりさっきみたいなセックスの方が絶対気持ち良くなれるよ」
「私は別に気持ち良くなんて」
「ウソつかないでよ。あんなにイキまくってたじゃん」
「そ、それはだな……!」
「深く考えずにさ、セックスを楽しむことのできる友達になって欲しいだけなんだよ」
「そうすれば俺も、乙女さんに対して憎いとか償って欲しいとかいう感情も無くなると思うんだよ」
「……!」
乙女は直前の告白以上に悩んだ。
恋愛感情も無しにふしだらな関係になるなんてどう考えても間違っている。
だが、倫理観を押しつぶしそうなほど気持ち良いセックス。
今も疼いている股間が、これから先チンポ無しで日常生活を送るのは無理だということは明らか。
そして何より、心体共に自分が傷つけてしまった男への贖罪を終わらせるきっかけになる。
乙女の中で結論は出ていた。
ただそれを口にするのが難しかっただけなのだ。
「……わ、わかった。お前の……セックスフレンドに……なる」
(あぁ……受け入れてしまった……・)
(私はこれから……どうなってしまうんだ……)
不安と葛藤が残りながらも受け入れてしまった乙女
この日から、男との新たな関係が始まった。
―――
―――
―――
数か月後
「制服が乱れている!!」
登校してきた男を校門で怒る『風紀委員』鉄乙女。
いつものように厳しい彼女は、服装の乱れにも容赦しない。
「おはよう乙女さん」
「お前もう少し服装は整えてから登校しろ。髪も乱れてるぞ」
「すいません」
「ノーブラでアソコにも俺のザーメン溜めてる癖に服装の乱れくらいで注意するんですね」
「っ!?ば、馬鹿他の人間に聞こえるだろうっ」
「直せばいいんでしょ。これでいいですか」
「あ、あぁ。これからは気を付けるように」
「はいはい」
「今日はいつもより怒り方キツくなかった?」
「ムカついたから思わずからかっちゃったよ」
「しかたないだろう?たまには強く叱っているところを見せなければ私とお前の関係が露見してしまうからな」
「セフレってフレンドでもあるんだから、もっと仲良くしても大丈夫だと思うけど」
「学年が違うんだ。学園にいる間は対等な接し方をするわけにはいかないだろう」
「まぁいいけど」
セックスフレンドになってからというもの、何度も体を重ね時間が経つうちに、乙女もすっかり変わってしまっていた。
今やもう完全に好きな時に呼び出せて好きな時にハメることができる都合の良い女だが、本人はそう思っていない。
オンオフをしっかり使い分けているつもりなのだ。
だが、学園内でも自分から求めてくる淫乱な女、それが鉄乙女なのだ。
風紀を守る陰で、風紀を乱すモラル無き女になりさがっているが、男との秘密の関係であれば良いと思っている。
しかしどんなに淫乱になっても、他の男に浮気することはない。
彼女の本質はいまも武士娘であり、意義は薄らいだとはいえあくまでこの関係は贖罪が根底にあるものだからだ。
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