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Author:REGZA
回転寿司で味噌汁は今日何がありますかって聞いたら
「あら汁」と「かに汁」あと……「ブラジル」って言われました。

思わずフフッって笑ってしまった自分が悔しい。

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惚れられた蟹沢きぬ、愛はモラルを上回る。

これは、竜鳴館に転校生の二階頼夢(にかい たのむ)という男の物語である!



遠くの県から竜鳴館に引っ越してきた僕。
これまで普通の学校で普通の生活をしてきた僕にとって、体育会系で有名な竜鳴館への転校は不安だった。

本当はずっと地元にいたかったけど、親の転勤、それも栄転ってこともあって引っ越さないわけにはいかなかったし、お父さんのことは尊敬しているから応援したい気持ちも強かった。

それに、転校は僕にとっても一つだけメリットがあった。
あのまま地元にいたら、ある衝動を抑えきれなくなっていたと思うから。

誰にも言っていない、誰にも言えない僕の秘密。
それは1年くらい前に気付いてしまった、僕の特異性……。

なぜだか知らないけど、僕は人にお願いをする時、一度断られてももう一度お願いすると必ず聞き入れてもらえるんだ。
それは親でも、友達でも、知らない赤の他人でも必ずなんだ。

最初、小さいお願いでこの性質に気付いた僕はどこまでこの性質が通用するのか調べてみた。
そうしたらまず無理だろうと思っていたことでも絶対に断られなかった。

恐くなってこの力を二度と使うまいと思ったのは、友達が大切にしているものを譲ってくれとお願いした時だ。
親の形見だっていう時計を、二度頼んだらあっさり渡された時は震えた。

僕はなんていけないことをしてしまったんだ。
そして思った。もしこれが、犯罪をしろって頼みだったら友達はそれを実行してしまっただろう。

人の人生をめちゃめちゃにしちゃうかもしれない。
そう思ったら怖くなって、この性質を使うのはやめた。

でも同時に、心の奥底には……悪用したいという気持ちもあった。
生活していれば嫌いな人もできるし、そういう人に使って酷い目にあわせてやりたい。
思わずそれをしそうになったことも何回かあった。

その度に踏みとどまってきたけど、嫌いな人への衝動は募るばかり。
だから今回の引っ越しは、人間関係をリセットするという意味で僕にメリットがあった。

知らない人相手なら、僕は道を踏み外さない。
友達や家族に対してもそう。

唯一、嫌いな人に対する憎しみだけが僕にとっての不安材料。
けど、知らない土地で人とのかかわりを避けるようにしていれば、嫌いな人っていうのもそんなに出会わないと思うんだ。

友達が何人かできればそれでいい。自分自身の醜い気持ちを抑えるにはそれが一番なんだ。

そんな思惑もあって、僕は親の転勤を素直に受け入れて、竜鳴館にやってきた。

平穏で穏やかな日々。
当面はそれが手に入る、そう思っていた。

けど、僕の心を揺るがす出来事が起きる。
予想もしなかったことで、僕は自制心を乱されることになってしまった。




転入したクラスにいた、蟹沢きぬさん。
あまりに可愛すぎる彼女の姿に、僕は雷に打たれたような衝撃をうけた。


一目惚れだった。


転校生の僕にも話しかけてくれる気さくな蟹沢さん。

可愛いだけじゃない。
運動神経も良くって、多分馬鹿だけど、そこも可愛い。



好きだ。
付き合いたい。

この先の人生でも、彼女以上の人は現れないという直感すらある。

僕はこの能力を使ってでも振り向かせたい……。

一人だったら。

一人だけ、この人だけなら――――。



こんなに自制心を乱されるとは思わなかった。
それに人と深く接することがなかった僕は、好きになるって感覚もあまりなかった。

なのに、あの人のことを考えただけで胸がバクバクするし、何をしていても頭から離れない。


僕は迷った。
葛藤した。



力を使えば彼女を振り向かせることが出来る。

けどそれは、彼女の心を捻じ曲げることでもある。

大好きな人の気持ちを捻じ曲げて、付き合う。
許されるはずがない。
それで付き合っても、バレれば誰もが僕を軽蔑するだろう。



けど。



けど無理だった。


あの人が欲しい!

蟹沢さんと結ばれたい。


その衝動はあまりにも強く、僕は我慢できなかった。




一度だけ。
一度だけなら。





僕は葛藤の末、彼女に力を使うことにした。
一回限りと、心の中に強く誓って。



屋上に呼び出して、告白する。

付き合って下さいって。
2回……頼むんだ。


それで僕は蟹沢さんとカップルになれる。
そしてそれで終わらせよう。


二度と僕は、この力を使わない。


そう決意して、告白の日を迎えた。




朝、対馬君と一緒に登校している蟹沢さんを見つける。
聞いた話じゃ家が隣通しだから一緒に登校してるっていうけど、二人は多分……というか間違いなく……。

両想いの二人を引き裂くのかと思うと心が痛む。
けど、決めたことだ。

一度だけ……たったの一度だけしかつかわないんだ、誰かに迷惑をかけることは、もう仕方ない。
悩んで出した結論だ、躊躇はしない。



「か、かか……蟹沢さん!」

「あん?なんか用かよ」

「あああの!ほ、放課後、ちょっと屋上に来てくれませんか?」

「お、お話したいことが」

心臓をバクバクさせながら声をかけた。
絶対に上ずっていたし、誰が見たって僕は緊張しているってわかったと思う。

「お?いいぜ」

「……またか」

ここで話しすら聞いてもらえない可能性の方が正直大きいと思ってた。
けど蟹沢さんはすんなりOKしてくれたんだ。

後になって思ったけど、多分告白され慣れてたんだと思う。
緊張してて耳に入ってこなかったけど、最後に小声でボソッとつぶやいてたのって、多分そういうのに辟易して出た言葉だったんじゃないかって……。

でもとにかく約束を取り付けた僕は、告白するために意を決して屋上に向かった。

けど、僕はそこでも緊張のあまり失敗してしまう。



「はああ!?」

「呼び出して何言うかと思ったら、俺を好きになれ!?」

「どうせ告られんだろうと思ってたけど、斜め上すぎねーか!?」

「あ、いやそういう意味じゃっ」

し、しまった。
告白するつもりが、間違ったこと言っちゃった。
言い方がまずくて蟹沢さんを怒らせてしまったけど、もう後には引けない。

力を使って押し切るしかないんだ。

「てめーのことなんか好きになれっかよ。帰る!」

「待って!待って下さい!」

「……わーったよ。待つよ」

「え?あ、ど、どうも」

蟹沢さんが待ってくれたことで、改めて告白するチャンスが出来た。
僕は深呼吸して、今度はちゃんと想いを伝えた。

「蟹沢さんのことが好きです。僕と付き合ってください!!」

「……ごめん、無理だ」

「む……無理……」

う……無理って言われると正直キツイ……。
でもわかってたことだ。それを捻じ曲げるために、この告白をするんだから。

「そんなこと言わないで、お願いです」

「僕を好きになって!僕と付き合ってください!」

「なっ……」

あぁ、正直ショックで頭がグルグル回ってわけがわからない。
けどこれで蟹沢さんはOKしてくれるはずだ。

僕に2度お願いされたんだから。

「ったく、仕方ねーな」



「そんなに言われちゃ、好きになってやるしかねーじゃんか」

「いいぜ、付き合ってやるよ」

「……!!」

その言葉を聞いた瞬間、天にも昇るような気持ちだった。
嬉しい。それだけじゃ言い表せない、何かグッと込み上げてくるような幸せな気持ちだった。

「あ、ありがとう……」

「なんだよそのリアクション。ウチが付き合うって言ってんだぜ、もう少し喜べよな」

「あ、いやその……うん、凄く……凄く嬉しいです……!」

「で、でも……」

「でもなんだよ?」

「まだ……し、信じられなくて……」

「か、蟹沢さんとつ、付き合えるなんて……」

「ったく、自分で好きになれって言っといてハッキリしねー奴だな」

「ご、ごめん」

自分でもグダグダして男らしくないってわかる。
けど、だって……無理だよ。頭混乱して……幸せすぎて……。

そんな僕を見て、蟹沢さんは痺れをきらしたんだろう。
想像もしてなかったことをしてきたんだ。



「―――チュッ



「へへっ

「これで現実見えたか?」

「―――――」

僕はされたことの衝撃で完全に思考停止した。
『固まる』ってこういうことを言うんだって初めてわかった。

それほど驚いたし、嬉しかったし、なんかもう、アレだった。

「おい、何固まってんだよ!」

「……ハッ!?」

蟹沢さんが僕を激しく揺さぶってくれなかったら、正気に戻らなかったかもしれない。
でも、幸せは始まったばかりだった。

恋人になった僕と蟹沢さんは一緒に下校したんだ。
それもまた、夢の時間だった。

だって好きな人と一緒に、それも恋人同士って関係で帰るんだよ?
それも相手は竜鳴館でも人気のあの蟹沢さん。ほんと夢じゃないかなって不安になったよ。



「おう、それじゃあ明日な!」

「うん。蟹沢さん、あ、あの」

「なんだよ?」

「えっと、その……」

僕は蟹沢さんとの交際を内緒にして欲しいと頼んだ。
いきなり僕みたいなのが蟹沢さんと付き合い出したら、周りから変だと思われる。
だから、普段から仲良くしているところを周りに見てもらって、それから公にすればいいと思ったんだ。

能力は使っていないけど、蟹沢さんは内緒にしてくれると言った。
たぶん僕のことを好きになってくれたから言うことを聞いてくれたんだと思う。

「じゃ、二人っきりの時は内緒にしてる分までイチャつこーぜ!」

「う、うん。そうだね」

「へへっ、なんか秘密の恋愛ってのも悪くないしな。それじゃー……」



「ちゅっ

「……!?」

「へへ、また明日なっ」

「う、うん」

去り際のキスをしてくれた……!
こんなことが、本当にあるんだ。

幸せだ……!
あの蟹沢さんと恋人になれて……キスできるなんて……!

家に帰った僕はひたすら余韻に浸って、何も集中できなかった。
落ち着いたのは夜、風呂に入ってようやくだった。

そこで改めて自分の能力を振り返ることになった。
初めて自分の為に力を使ったけど、こんなにも簡単に人の心って変わっちゃうものなのか……それは正直驚きだった。

そして嬉しい判明、後ろめたさも湧いてくる。
人の心を捻じ曲げる。それは悪いことだから……でも、それを承知で僕はしたんだ。
一度っきりと決めたこと。後悔はしない。

だからこそもうこの力は使わない。

僕はそう決意して、眠りについた。



けど、その決意を揺るがす出来事が起きてしまう。

それは翌朝のことだった。



「え……」

蟹沢さんが男と一緒に登校している姿を見て、僕の心は大きく乱された。
同じクラスの対馬レオくん。

蟹沢さんの幼馴染で、毎朝一緒に登校して来てる。
それは知っていた。
そして、多分蟹沢さんが本当に好きだったのは……。

「……ッ」

でも、蟹沢さんは今はもう僕の彼女なんだ。
秘密にしてとお願いしたのは僕だから、普段通り対馬くんと一緒に登校するのはわかる。

けど嫌だった。

対馬君と一緒にいる姿を見て、どうしても胸の内に嫉妬の感情が湧いてくる。
抑えようが無いこの感情、今まで感じた事の無い嫌な感情で心が埋め尽くされる。

「対馬君にも頼めば……」

能力をもう一度使って、対馬君と切り離そう。
そういう考えが頭を過る。

駄目だ。

決めたじゃないか。蟹沢さんと付き合うため、その1回だけしか使わないって。
蟹沢さんと恋人になれただけで十分じゃないか。これ以上、能力は使っちゃいけない。

「……」

「…………ッ」

そう思っていても、一度使ったら最後、僕の心の留め金は無くなっていたんだ。



ピッピロリ~♪

「お、メールだ」

「なになに、今日は学園近くのマッグで待ち合わせして帰ろう?」

「やれやれ、可愛い奴め



「マッグおごってくれてサンキューな

「うん……」

「んだよ?浮かない顔してんな」

駄目だ。
嫌なんだ。
蟹沢さんは僕の彼女なんだ。

だから、他の男と仲良くするのを見ていられない。
耐えられない。

「その、蟹沢さん」

「どうした?悩みだったらボクが相談に乗るぜ」

……そうだ。これは悩みなんだ。
恋人なら当然の悩み。
それを伝えて、それをお願いして、何が悪い。

普通のことじゃないか。

僕は意を決して、震えながら言った。
僕以外の人と、特に対馬レオ君と登下校しないようにって……。

「なんだよ、レオにヤキモチ焼いてんのか?」

「……うん」

「ま、オメーの気持ちはわかるぜ

「けどレオんちは隣出し、朝もレオに起こしてもらってるからなぁ……」

「……!?」

今の言葉が僕の中のスイッチを押してしまった。
気付いたら僕は、もう一度念を押すように強い口調で言った。

「対馬くんと一緒に歩くのはやめて!あ、朝起こしてもらうのも駄目!」

「あ?」

「だから!お願いだから!対馬くんと一緒に歩くのはやめて!朝起こしてもらうなんて論外だよ!!」

強く、2回言ってしまった。
それはつまり、僕の力を使ってしまったということ。

「ぐが……ぃや……う、……わ、わかった……れ、レオとはもう一緒に歩かねーよ」

力を使ってしまった以上、蟹沢さんは受け入れるしかない。
けど、僕はショックだった。

蟹沢さんは僕の二度目のお願いに、顔を歪めた。
抵抗したんだ。

こんなこと初めてだった。
きっと、強い思いを捻じ曲げたからだ。それだけ蟹沢さんは対馬くんのことを……!

僕は蟹沢さんが本当に好きだった人は対馬くんだったんだと確信してしまった。

そしてその確信をしてしまったからこそ、僕は決意した。

僕のものにした蟹沢さんは、絶対に誰にも渡さない!って。
そして何故かこうも思った。
対馬ファミリーなんていうものがあるから、いけないんだ。
そんな仲良しグループがある限り、僕は安心できない。

そんなの許せない!

僕は蟹沢さんを……僕だけのものにするんだ!!



「蟹沢さん、お願いがあるんだ――――」





夜。対馬ファミリーが集まっている対馬家の呼び鈴を僕は押した。
僕が言って、蟹沢さんに……いや、きぬに集めさせた。

言わずとも集まる予定だったって聞いて僕の黒い感情はさらに膨れ上がっていた。

何がファミリーだ。
血も繋がっていないくせに。
男女のグループなのに誰も付き合っていないくせに。

なのにきぬを独占して……そんなの許せない。
僕が救う。

解放するんだ。
くだらない仲良しグループに囚われているきぬを……!

「……ゴクリッ」

僕は決意を固め、出迎えてくれたきぬの案内で家にあがった。



「おう、みんなに紹介するぜ」

「大丈夫、自分でするから」

僕は今にも溢れそうな憎しみの感情を表情に出さないように必死に気を付けながら、対馬ファミリーの男3人に自己紹介をした。
名乗る前に僕の言うことは冷静に最後まで聞いて欲しいと2回頼み、下地を整える。

そしていよいよ本題に入る。

「僕の名前は二階頼夢と言います」

「蟹沢きぬさんとお付き合いさせていただくことになりました」

これを言った瞬間、この場にいる全員がそれぞれ違う反応、表情をした。
僕は割って入られる前に畳み掛けた。

「ここにいるみなさんには、僕ときぬの交際を快く応援して欲しいんです」

「もう一度重ねてお願いします。僕ときぬの交際を快く応援して下さい」

こうしてしまえば、対馬ファミリーの男性陣からはもう好意的な反応しか出てこなくなる。
少しでも嫌な反応されたくないんだ。

「お、おい頼夢。いきなりすぎねーか?」

「ごめん、黙っててもらえるかな」

「はぁ?なんでだよ」

「黙ってて、お願い」

「……」

仕方ねーなって顔してきぬは黙った。
ごめんね、でも、大事なこと。必要なことなんだよ。

僕はきぬが黙っている間に、いろんなことを対馬ファミリーに頼んだ。

何かあったら力を貸してほしいということ。
僕の頼みや御願いは絶対に断らないでほしいんとも頼んだ。

「……ただそれはここにいる個人個人でやって欲しいんだ」

「つまりね……ここにいる対馬ファミリーは今日限りで絶交してもらいたいってこと」

これは僕たちの交際に関係ないから即座に嫌な反応をされたし、伊達君なんかは今にも飛びかかってきそうな形相で怖かった。
お願いは絶対に断らないって既に縛っていたのに、それでも何かされそうな気迫が怖かった。
きぬの表情は見なかった。……見れなかった。

でも、僕は重ねた。
もう後戻りはできないから。

「もう一度お願いするよ、対馬ファミリーは今日限りで絶交して」





こうして対馬ファミリーを僕は壊した。
けどまだこれで終わりじゃない。

本当に意味で対馬ファミリーという脅威を取り除けるのは、きぬの中から対馬ファミリーが消え去った時なんだ。

「これでみんなは友達でもなんでもなくなったわけだけど、さっきも言った通り僕たち二人の交際は応援してもらうよ」

「そ、それにはまず、僕たちが……だ、男女の中だって言うことをみんなに知ってもらう」

言葉が震える。
けど、怖いとかそう言うのじゃない。

単純に、緊張してるんだ。
ただでさえ初めてのことを、これから見られる……いや、見せつけるんだから緊張して当然だ。

「僕たちの性事情も知った上で応援して欲しいんだ。だから……今からここにいるみんなには僕ときぬの、は…初体験を見てもらう」

幸い、旧対馬ファミリーのみんなは快く受け入れてくれた。
僕がそうした。けど、今はもう、それは彼らの意志なんだから、否定しないのが悪いんだ。

「それときぬにもお願いがある。……君は僕に処女を捧げたら、対馬ファミリーとの思い出は何の価値も無い、無意味な物だと思うようになって」

「……!?」

「もう一度言うよ。君は僕に処女を捧げたら、対馬ファミリーとの思い出は何の価値も無い、無意味な物だと思うようになる。いいね?」

「……」

黙らせているから口は開かないけど、きぬは首を縦に振ってくれた。
これで準備は出来た。

くだらない仲良しごっこをして、君たちが独占し続けてきたきぬは、これで解放される。
対馬ファミリーなんていう鎖を、僕が解き放つんだ。

それにはきぬの協力も必要だ。
恥ずかしいだろうけど、周りは気にせず愛し合おうと頼む。

そう、愛を見せつける。
これはきぬを解放する……大事な儀式なんだ。



きぬをベッドに寝かせると、胸がはじけ飛びそうなほど心臓の鼓動が高まる。

「きぬ、しゃべっていいよ」

「……ウチのことヤるんだな」

「……うん、する。セックス……するよ」

「は、はじめてなんだ。優しくしてくれよな……」

「う、うん」

上手くできる自信はない。
僕だって童貞なんだ。

でも、優しくはできる。
丁寧に、ゆっくりときぬを抱いて……見せつけるんだ。

「脱がして……いい?」

「あぁ……いいぜ」

頷いてくれたきぬの服に手を伸ばし、震える手をなんとか抑え付けて慎重に脱がした。



「綺麗だ……」

華奢な体はモデルみたいにスマートで、それでいて輝くような、思わず言葉が出てしまうほど綺麗な素肌をしている。
この人をこれから抱くんだ。

僕はきぬの下着に手をかける。
すこし驚いたような表情をしていたけど、ブラとパンツを優しく、慎重に脱がす。

後から思ったのは、この時にキスとか愛撫をして、それから下着を脱がすべきだったんだと思う。
けど、童貞に正しい手順なんて踏めるはずもない。

とにかく脱がして、彼女を裸にした。



「……!!」

言葉を失うってこういうことなんだろう。
世界中のどんな美女も霞むんじゃないだろうか。
そう思えるほどの感動があった。

恋い焦がれた蟹沢きぬが僕の彼女になって、今、こうして裸になっている。
正直きぬが裸になった直後、ここらへんの記憶は断片的にしか残っていない。

それほど、脳がショートするほど刺激的だった。

僕は最初にキスをしたと思う。
そして彼女の腕や足、胸を触った。
途中からは彼女も僕を触ったりしてきて、どのくらいしてからだろう。
きぬの顔が僕の股間に近付いた時、流れでフェラチオをしてくれた。



「んっ…ぺろぺろ……ど、どう?き、気持ちいい?」

「あぅ…や、やばっ…これ…き、気持ちよすぎる……!」

「そっか……ならもっと気持ちよくしてやんよ

「ぺろ、ぺろぺろっ

きぬの舐め方はたどたどしかったと思う。
けど、そんなの関係ない。
あの蟹沢きぬが僕のアソコを舐めてる。
それを今まで彼女を独占してきた男たちにそれを見せつけているんだ。

興奮なんて言葉で説明できないほど、僕は舞い上がっていたし、気持ちよかった。

……だから、3分持たずに射精しちゃったのも仕方ない。
別に僕が早いわけじゃないと思う。あの状況だったら、誰だってすぐ射精しちゃうはずだもの。



「す、すげぇな…こんなにたくさん……」

「ご、ごめんね。が、我慢できなくて」

「……気にすんなよウチで気持ちよくなってくれたんだろ?」

「う、うん……」

僕は射精したばかりだというのに、すぐまた大きくなった。
きぬの顔に僕の精液が付いてる。その姿だけで信じられないほど興奮した。

「えっと、その……」

ここからどういう流れで挿入までもっていくか、僕はドギマギして正直下手だったと思う。
けど、きぬはそれを察して、誘導してくれたんだ。



足を開いて、挿入できる態勢になってくれた。
オマンコが丸見えで……これからセックスするんだって思ったら胸がバクバクして破裂寸前だった。

これから挿入して、彼女を独占する。
そうすれば何もかも満たされる。そう思ったその時、胸に引っ掛かかりを感じたんだ。
そしてそれは、解消せずにはとてもセックスなんてできないモヤモヤだった。

「……確認しておかなくちゃ」



「ど、どうしたんだよ」

「ごめん、ちょっと待っててね」

「この中にきぬのこと恋愛対象として好きだった人いる?いるなら黙って手を挙げて」

僕の勘が正しければ、あの人物が手を挙げるはず。
そう思って聞いた質問だった。

けど、これは半分正解で半分外れで終わった。
確かに一人、手を挙げた。けど、その人物は予想していた対馬レオじゃなく、伊達スバルだったんだ。

「す、スバル!?マ、マジかよ……?」

きぬも驚いていたから、本当に意外だったんだと思う。
僕も意外だった。そしてそれ以上に怒りが湧いた。

対馬レオに対しては、あれだけきぬと一緒の時間を過ごしたのに恋愛感情を抱いていなかったというところに。
伊達スバルに対しては、好きだったのに告白どころかその素振りすら見せていなかったこと。

そんな二人への怒りは思いのほか僕の中で大きく、その感情は怒りと同じくらい大きな独占欲も生み出していた。

「伊達スバル……キミに対してきぬが僕の知らない思い出を持っているのは正直不愉快極まりないよ。きぬのことが好きなくせに何もしなかった男なら尚更。だから、きぬから思い出を消し去ってあげる」

僕はきぬに頼んで、伊達スバルのことを出会った瞬間の時からきっぱり忘れてもらった。
これで、きぬにとって伊達スバルは友達でもなければ、知り合いでもない。今この場にいるただのモブになり下がったわけだ。

そして、僕は伊達スバルにも頼んだ。
一方的な片想いを抱いたまま、僕たちが愛し合う所を見てオナニーしろと。

「お願いするよ。僕たちのセックスを見て射精したら、君も忘れる。きぬに対する何もかもを……」

「もう一度お願い。僕たちのセックスを見て射精したらきぬのことは忘れる」

これで伊達スバルからもきぬのことが消える。
不愉快な思い出が両方から消える。


でも、それで終わらない。

きぬを愛してすらいなかった対馬レオには、より重い罰を与えなくちゃいけない。

「対馬レオ。きぬのことすら好きになれないなら、他の女の子なんて論外だよね?」

「だから、君はこれから恋愛の対象、性の対象を男にする」

「ちょうど鮫氷くんもいることだし、君たちは二人でこれから愛し合うんだ」

「そして二人で愛し合えば愛し合うほど、きぬに恋心を抱けなかったことを強く後悔する」

こうして僕は、対馬レオに罰を与えた。
ちゃんと二度頼んで、男同士のカップルを成立させる。
そして一生、二人にはきぬを愛さなかったことを後悔させ続けるんだ。

「……待たせてごめんね」

これでようやく、きぬと結ばれる準備ができた。



チンポを握って、きぬのアソコに宛がう手が震える。

「い、入れるよ……」

「うん……」

正直、そこであってるのかもわからなかったけど、とにかく慎重に挿入することだけを考えてた。
胸がバクバクして、なんかこれだけでイッちゃいそうだったけど、緊張が凄すぎて快感が少しセーブされてたんだと思う。



「あうっ…いっ……!」

「はうっ…!」

腰を少し前に出すと、アソコの中ににゅるっとチンポが入っていった。
処女だから当然だけど、中はキツくて、きぬも痛そうだった。

僕も少し痛かったけど、そんなこと気にならないくらい気持ち良かった。

「だ、大丈夫?」

「ちょっと痛いけど…慣れると思う……動かして…いいぜ……」

「う、うん。ゆっくり、優しくするね」

後から知ったけど、この時、横にいてシコってた伊達スバルは射精していたらしい。
だけど、きぬとのセックスに集中していた僕は気付かなかったし、きぬも同じだった。

射精してきぬのことを忘れた伊達は、それからセックスが終わるまで、ずっと不思議そうにしていたらしい。
そりゃあそうだよね。全然知らない女と僕がセックスしているのをただ見ているだけだったんだから。



「んぅ……んっ……」

ゆっくり動かしていると、きぬも痛みが和らいできたみたいだった。
むしろ僕は余裕が無くて、頭が蕩けそうなほどに気持ち良くて、正気を保つので精一杯だった。

「な、なんかビクビクしてる」

「う、うん…も、もう…気持ちよすぎて…げ、限界かもっ……」

「そ、そっか……」

「はうっ!?」

僕が射精しそうなのを知って、きぬがアソコをキュッと締めたんだ。
あれはきっと、中に出して良い。そういう意味だったんだと思う。



「あ、ああっ!?」

暴発気味に射精してしまったせいで、きぬも驚いていた。
けど、この射精は本当に気持ちが良かった。
人生で、これほど気持ち良いことがあるんだって…他の快感なんて快感じゃないって思えるほど、価値観が変わっちゃうくらいに気持ち良かったんだ。



「う…ふぁ……!」

きぬの中に射精している時、それは一瞬のように短くも、一時間の様に長くも感じた。
僕にとって最高の女性に、僕の精子を植え付ける。
それは二度と忘れられない至福の時間だったから……。

「あぅ…す、すっげぇ量……んぅ

「う、うん。ちょっと興奮しすぎちゃったかも……」



「……はは」

僕は心の中が黒い満足感で満たされるのを感じた。
けどそれと同時に、何かが壊れたのも悟ってしまった。僕の中の…何かが……。

「はは……ハハ……ハハハ……!」

なぜか涙が流れた。
もう後戻りはできない。けどするつもりもない。
この涙は、僕が弱かった過去の自分と決別して、きぬを守っていく決意の涙。



そう自分に言い聞かせた。





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コメント
4036: by on 2020/05/04 at 13:07:58

ファミリーの関係性を完全に破壊する背徳感が素晴らしかったです!

4037: by on 2020/05/04 at 15:29:10

これはなかなか面白い!
いつもみたいにゲスに降りきれてるし、催眠に慣れてる主人公もいいもんですが、こういう主人公も良いですね

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