椎名京、御主人様の為に頑張ります!
真剣で私に恋しなさい! - 2016年05月13日 (金)
パンッ パンッ パンッ パンッ
「ふぅ。こんなところかな」
涼しい顔で5連続皆中をやってのける京。
最近の彼女は弓道に精を出していて、良く部活に参加するようになった。
なぜなら―――
「あ、あなたは天下五弓の椎名さんっ。な、なぜ私を狙うの!?」
「問答無用……」
「な、なんて精度なの!?避けれないっ……ぐあっ!」
「命中♪」
京は催眠薬を塗った矢で、目ぼしい武士娘を奇襲していた。
この日も他校の武士娘を襲い、成功した。もともと一子以上の素質の持ち主なので、並みの武士娘では鍛えた彼女に敵いはしない。
催眠薬の効果で、被暗示性が高まりぐったりとなった相手の体を起こすと、手際よく暗示をかける。
「竜鳴館弓道部部長、天谷さん。聞いていたより胸が大きい……フフッ、御主人様がお喜びになる……」
「……」
暗示をかける時間は数分程度な上に、出来る限り一人のところを狙うので、見つかることはまずない。
矢自体も殺傷能力は無く、それなりの武士娘であればかすり傷程度で済むし、暗示を与えられた本人はその後表面的には変わりないので、京の犯行が露見することはなかった。
こうやって新たな奴隷を増やすことに精を出している京だが、これほど精力的に活動しているのには理由があった。
3か月前―――
「はぁ……」
京が肝武田の奴隷になってしばらく経ったころ、彼女は今やラブホテル状態となった秘密基地で黄昏ていた。
(主人様はもっと奴隷を増やしたいって言ってる。だけど私は……)
京の心には、洗脳の壁を超えたある感情が芽生えていた。
独占欲である。
抱かれている時の幸福感を思うと、どうしても御主人様を独占したい。
あのオチンポを自分だけのものにしたい。そういう気持ちが溢れてきて仕方なくなってしまったのだ。
元々依存体質だったこともあり、愛を向ける人物が大和から肝武田に変わったことで、依存する相手も変わったという訳だ。
だが、一緒にいようにも肝武田はこの時既に何人もの牝奴隷を手にしていたので、その時間は少なかった。
ため息をついて秘密基地の中に戻ると、クリスが来ていた。
「御主人様はマルさんのところへ行っている。なんか今日はモモ先輩と一緒に、マルさんの部下を捕獲して奴隷にするそうだ」
「……!」
「マルさんの部下はみんな可愛いし、人数もそれなりにいるしな!私としてもドイツ人仲間が増えるのは喜ばしいことだ」
それを聞いた京は胸中穏やかではいられなかった。
やはり独占欲を抑えられない。
「クリス……あのね」
「なんだ?」
クリスに、これ以上奴隷を増やすのはやめるように御主人様へ提案するつもりだと伝える。
出来ることなら精鋭に選りすぐって、むしろ数を減らすべきだと。
元風間ファミリーの仲間であり、仲の良いクリスなら自分の考えをわかってくれるだろうと思い打ち明けたのだ。
だがクリスの反応は―――
「京ッ!」
バシッ
「きゃっ!?」
強く頬をはたかれる京。
自分がなぜ叩かれたのか理解することができない。
「クリス……なんで……?」
「京!お前は御主人様の為に生きるという私達の存在意義を忘れたのか!?」
「御主人様が何かをしたいと仰ったら、それを全力で叶える!尽くして尽くして、その結果愛していただければそれが最高の幸せなんじゃないのか!?」
「!」
「そんな最高の幸せを独占する権利なんて我々にはないんだ!目を覚ませ京!自分がどんな存在で、御主人様が望まれていることはなんなのか!」
「クリス……」
すごい剣幕で京を叱る。
クリスの言葉から真剣さと、友人である自分を思う気持ちがしっかりと伝わってきたことで、京は改心することができた。
―――
「クリス……ありがとう。私が間違ってたよ」
「わかればいいんだ。人間だからな、時として道を誤ることもある」
「フフッ。クリスに人生を諭されるなんてね」
「私に諭されるのが不満なのかっ」
「ううん。助かったよ……ありがとう」
「あ、あぁ」
何か吹っ切れたような目で、素直に礼を言う京に思わずドキッとしてしまうクリスだった。
その翌日から、京は心を入れ替え、さっそく行動に移した。
――――
――――
「いいねいいね!奴隷集めが順調でなによりだよ」
「んあはい。明日からの連休は、湘南の方に手を伸ばしてみようと思います」
「湘南かぁ!あの辺もかわいい子いっぱいいるよねぇ。川神ほどじゃないにせよ、かなりレベル高いみたいだから気をつけてね」
「お気遣いありがとうございます」
ある程度まとまった数を奴隷にする度に、報告にあがる。
名前をあげるたびに喜ぶ肝武田の笑顔と、労いの言葉に幸せを感じていた。
(そうだよね。こうやってたまに御褒美をいただけるだけでも素敵なことなんだよね。なのに独占しようだなんて馬鹿だったよ)
(クリス……大切なことに気付かせてくれてありがとう)
奉仕をしながら内心クリスに感謝し、さらに頑張ることとを誓う京だった。
そして1年後―――
「むにゃむにゃ……ふぁ~……京かぁ……おはよー」
「おはようございます」
京は肝武田を起こしに彼の部屋を訪れていた。
普段は誰かしらはべらせて寝ている肝武田だが、この日は牝奴隷達を集めてあるイベントを計画していたので、久しぶりに一人で寝ていたのだ。
「おぉ!ここが会場かぁ♪すごいとこ押えたね」
「はい御主人様の牝奴隷100人突破記念式典にふさわしい、スイートルームを御用意いたしました」
川神でもっとも高級なホテルの最上階ロイヤルスイート。
そこが今回のイベントの会場だった。
チェックインを済ませ、エレベーターで最上階へ向かう。
エレベーターの扉が開くと、廊下の両脇に見慣れた女達が跪いて待っていた。
「こんなところでお出迎えなんて偉いね♪」
「御主人様っ。お待ちしていました」
「今日の式典の準備を私達元風間ファミリーにお任せいただきありがとうございます」
「この日の為に全力で頑張りました。既に全員部屋に揃っております。中にはまだ御主人様にお会いしたことのない牝奴隷もおりますので、式典の開始時間まで御歓談をお楽しみください」
「ふひひっ、楽しみだなぁ♪ってあれ?まゆっちは?」
「まゆまゆは別室で指導中です。牝奴隷の中には処女もいるので、オマンコのほぐし方や御奉仕の仕方を教えているところです」
「そっかぁ!まゆっちが先生なら安心だねぇ」
特設会場の扉をあけると、中には肝武田の奴隷となった女達が集まっていた。
立食パーティーのような形になっていて、奴隷達はそれぞれ自己紹介したり、どうやって愛でられたかなど、猥談で盛り上がっていた。
一人一人がとびきりの美人ばかりで、地位や名声的にもそうそうたる顔ぶれだった。
会場に肝武田が入り、奥に備え付けられた王様の使うような椅子に腰かけたところで、奴隷達が代わる代わる挨拶にやってくる。
最初にやってきたのは、この会場を貸切り、運営を任されている九鬼の姉妹だ。
「ようこそお越しくださいました。九鬼揚羽並びに九鬼紋白、本日は御主人様の奴隷として恥ずかしくないよう精一杯運営を務めさせていただきます」
「ここにいるのは全て御主人様の奴隷です!これから順番に皆がご挨拶に参りますが、お気に召した者など、この後の式典で発表する№を変えたい場合はいつでもおっしゃってください」
「おっけー。くっふっふ!ここにいる女の子は全員ボクの物……。そう考えただけで勃起しちゃうよ」
「それを聞いたら奴隷達も喜ぶでしょう」
「みな思い思いに情欲を煽る服を着ておりますが、あえて普通の服を着ている者もおります。その辺も踏まえてお楽しみください」
「なるほど!それで紋白だけじゃなく揚羽も制服着てるんだね。うんうん、ミニスカも似合ってるよ♪」
九鬼紋白も普段はあまり着ない川神学園の制服だが、揚羽も学生時代の制服を着ていた。
当時と違い、全体的に成長した体のせいでパツンパツンだが、それが異様にいやらしかった。
「御主人様!我らの努力はそれだけじゃないですぞ!」
「努力?」
「紋!努力は語らぬから輝くのだ。ひけらかすなど……!」
何かをつたえようとした紋白を揚羽が制するが、肝武田はその内容が気になり教える様に言う。
「運営に全力を尽くす。その言葉通り、一切妥協など致しません。たとえ催そうとも運営に影響が出ないよう、オムツ着用で臨んでおります」
そう言って紋白はスカートをたくしあげると、たしかに下着ではなくオムツを履いていた。
揚羽も同様で、短いスカートをたくしあげると、ギリギリ露出しないように履かれたオムツが露わになった。
「我々はもちろん、九鬼の運営スタッフは全員オムツ着用です」
「いい心がけだね!この調子で頑張ってねぇ」
「「はい!お任せください御主人様!」」
二人が下がると不死川心、武蔵小杉らが挨拶に来きて、その後にマルギッテが続いた。
「おぉ!これは珍しい人たちだね」
「マルギッテ・エーベルバッハ以下、元ドイツ軍狩猟部隊の女性隊員です。御主人様の忠実な犬として、全員調教済みです。どんな命令も嬉嬉として実行する淫乱牝犬軍人ですので、なんなりと御命令ください」
マルギッテを中心に、肝武田の前に並ぶ女性達。
その全員が全裸であり、犬耳バンドと首輪を付けている。
軍人と言うよりはただのペットにしか見えない。
「あれ?首輪についてる名札がみんな真っ白だね。名前は?」
「私達は牝犬ですので名前はまだありません。今日の式典を前に、全員が軍を退役してきました。本日をもって我々は御主人様のペットとなり、ペットであるならば名前は御主人様に付けて頂くべきだと考えましたので、名前はありません」
「そっかぁ♪じゃあ後で一人一人ゆっくり味見しながらピッタリの名前を付けてあげるね!」
それを聞いた元軍人たちは涙を流して喜び、どんな名前を付けてもらえるのか胸を躍らせた。
その後にやってきたのは新四天王の一人、松永燕だった。
「お久しぶりです御主人様」
「おぉ!燕ちゃん、久しぶりだねぇ」
「今日は素敵な式にお招きいただきありがとうございます」
「お待たせしちゃったけど、今日はオトンの開発した新武装もお披露目できちゃうよん♪」
「へぇ!何を作ったのかなぁ?」
燕は左手に装着した装備を自慢げに見せると、その効果を説明した。
「つまり、この装置から光を浴びせた相手を、強制的に御主人様の牝奴隷にしちゃえる優れものなんだよん♪」
「おぉ!それはたまげたねぇ!」
これまでは薬を使って操るという手段を取っていたが、この装置ならそんな手間は一切いらないという。
試作器で重量と大きさがあり、武士娘でなければ取り回しが難しくまだ改良が必要で、現時点では強制奴隷化しかできないが、将来的には細かい設定を与えられるようにするという。
この将来性あふれる新兵器に、周囲からも賞賛の拍手が起こった。
「褒めるのはまだ早いよん♪今日はね、これを実際に使う所をお見せしちゃうよん」
そう言って燕が紋白に目線を送ったのを合図に、床の一部に自動で穴が二つあいた。
昇降機が昇る時の音がなると、床下から現れたのは二人の女性だった。
「おっ。乙女さんと天衣さんじゃないか。なんだ燕、お前が二人を捕まえてたのか」
「その通りだよん。この二人は御主人様に私達が牝奴隷化されていってるのを知って、それを止めようと暗躍していたんだけど、私が普通を装ってだまし討ちして捕まえたんだよん」
棒の様な物に縛り付けられた乙女と天衣は、かなりダメージを負っているらしく、拘束を解く力が残っていない様だ。
睨み付けて言葉を吐くことしかできない。
「クッ……!私達をどうするつもりだ!」
「お前達……正気に戻れ!自分たちが操られていると理解していて、なぜ抵抗しないっ!?」
「―――幸せだからですよ」
「なっ……!?そ、そんなまさか……!!」
訴えかける乙女に答えたのは、見知った顔だった。
竜名館で同じ時間を過ごした生徒会のメンバーがそこにいたのだ。
霧夜エリカをはじめとする、竜宮のメンバーが全員―――
「私達も最初は抵抗したんですよ?でも心を弄られて肝武田満児様の牝奴隷になったことで、幸せになれたんですね、みんな?」
「そうです。私もエリーが一番大切で、レオくんが一番好きだったのに、その感情を全部御主人様への感情にされちゃったんです。最初はパニックになっちゃったけど、この人に尽くすのが私の生き方なんだなって今は思います」
「私も……御主人様だけが線の内側の人にされちゃって、でも……本当に幸せなんです……」
「佐藤……椰子……」
次々と語る生徒会メンバーの表情は、本当に幸せそうで、肝武田を見る目はハートが浮かぶほど輝いていた。
「乙女さんも仲間になっちゃえば絶対楽しいのに!」
「蟹沢……お前もか……クッ……くそぉ……!」
乙女は変わり果てた後輩たちの姿に、絶望するのではなく怒りと救ってやりたいという気持ち、そしてそれが出来ない自分の無力さに嘆いた。
生徒会メンバーに共通しているのは全員が上半身だけ服を着て、下半身が裸なことだ。
なぜなら、陰毛が綺麗に脱毛されすべすべになった肌を見せるのと同時に、本来は毛があった位置に掘られたタトゥーを肝武田に見てもらうためだ。
抱かれた回数と中出しした回数が正の字で刻まれていて、全員が既に10回以上中出しされてしまっているようだ。
椰子なごみと佐藤よしみには妊娠回数も書かれていた。それも、回数は2回。
「あ、これですか?そうなんで、私と椰子さんはもう一度堕ろしてるんですよ。今は二回目の妊娠中で、二人とも大体3ヶ月くらいです。今回は産んでも良いって言ってもらえたんです」
「な、なんてことを……!」
恐ろしいことを嬉嬉として話す二人に、乙女は悲しみで涙を流した。
そして絶対に救ってやらねばと心を強くもとうと決意したその直後、彼女の心は折られることとなる。
「そんなに怖い顔しちゃって♪本当は演技なんでしょ?だってホラ、よっぴーここを見てみて」
「うわぁ……なぁんだ、鉄先輩も既にこっち側だったんですね」
「佐藤……何を言っているんだ?」
異変に気付いたのは天衣だった。
乙女の股間に目をやるとそこには―――
「くっ、鉄……お前……既に……!?」
自分の股間に天衣の目線が行くのを見て、恐る恐る顔を下げる。
それが乙女に絶望を与えた。
「こ、これは……!?わ、私は……ハッ!そ、そんな……!あぁ……私は……私は既に……!」
乙女の股間も既にツルッツルのパイパンにされていて、抱かれた回数の記録と妊娠回数1のタトゥーが刻まれていた。
さらに他のメンバーと違いたくさんの★マークも刻まれている。
乙女はそれ見て記憶がよみがえる。
「あぁあ……橘……私は思い出した……私は……私は既に満児様の牝奴隷だったんだっ」
「鉄っ!?」
思い出したのは既に自分が操られていて、満児の牝奴隷になっていること。
この★マークは、自分が洗脳することに成功した女の数だということ。
そしてこの★は竜宮の生徒たちを洗脳したことで得たものだということに―――
「ふっふっふ!そうなのよん♪竜鳴館で一番最初に御主人様のものになったのは、実は鉄乙女さんだったのです」
ここぞとばかりに燕が口を挟み、今正常なのは天衣だけだということ明らかにする。
そして本番とばかりに、新装備を天衣に向け、光を発射するのだった。
「発射だよんっ♪元四天王、橘天衣さん。肝武田満児様の牝奴隷になっちゃえー」
「ああああっ――――」
眩い閃光が天衣を照射され、電流の様な刺激が頭を駆け巡る。
それは脳を書き換えていることを示す刺激だった。
わずか数秒。
天衣は自我を保とうと頑張ることすらできずに思考を書き換えられ、牝奴隷にされてしまった。
「橘天衣、御主人様の為に全てを捧げ御奉仕いたします。どうか末永く可愛がってください」
「もちろんだよぉ、これからよろしくねぇ♪」
「これで旧四天王は全員御主人様のモノだね」
このように次々と牝奴隷達が挨拶や自己紹介をしていく。
その中には湘南三大天や久遠寺姉妹とその関係者、さらには犬神家・柊家の姉妹たちも勢揃いしていた。
こうした顔ぶれが一同に会することは通常ならまずありえない。
それが実現している今日、肝武田満児によって牝奴隷達はナンバーを与えられることになっていた。
奴隷達の序列を決めるナンバーであり、今日与えられた番号は消えないタトゥーとして体に刻み込まれる。
その番号次第で彼女たちの今後も左右されるので、和やかな雰囲気とは裏腹に牝奴隷達の心中は穏やかではなかった。
栄えあるナンバーワンの座を掴んだ牝奴隷、それは黛由紀恵であった。
最初の奴隷として、これまで尽くしてきた功績と、壁を超えた強さ、奉仕能力、四天王と言う立場、名門の家柄。
さらには本人の容姿、物腰、性的奉仕の技術。その全てにおいてパーフェクトであり、常に側近として活躍してきたことから、誰もが認めるナンバーワンとして選ばれた。
「ありがとうございます!これからも誠心誠意、全力で頑張りますっ!」
「ふひひっ、これからもよろしくね~♪」
次に発表されたナンバー2。これにはどよめきが起こった。
選ばれた覇王清楚は美貌、そして武力、側近にするにふさわしい風格とカリスマを備えるが、1、2の両名が二重人格者であることが驚きになったのだ。
さらに言えば、自分こそがナンバー2と信じて疑わなかった人間も少なからずいた。
「我が主よ、この身の全てをしゃぶりつくし、存分に活かしていただきたく存じます」
「まゆっちが右腕なら、君は左腕だよ。これまで以上に頑張ってねぇ」
「はい!!」
挨拶を済ませた覇王清楚は振り向くと、ざわついている会場に向かって言葉を放った。
「今後我が主の決定に不満があるものはまず私が相手になってやる。牝奴隷として相応しくない者には容赦はしない!それを肝に銘じておくことだ」
そんな牝奴隷に番号が与えられている会場の隅で、椎名京は壁によりかかって川神水を飲んでいた。
「2番が意外だったけど、これ以上はサプライズはないかな。3番がモモ先輩で、4番が九鬼揚羽さん……5番に久遠寺森羅さん。もしくは鉄乙女さんってところかな」
自分が呼ばれるのは恐らく15~20番目くらいだろうとこの時の京は予想していた。
2~5位に関しても多くの牝奴隷が京と同じ予想をしていた。
だが、次に読み上げられた名前は意外にも―――
「ナンバー3は……椎名京!!」
「えっ……?」
一瞬何が起きたか事態を理解できない京。
まさか一桁の、それも側近に位置づけられる上位5人に入るなど思ってもいなかったからだ。
「やったな!京!」
「凄いじゃないか、この私より上のナンバーを与えられるとは」
「えっ、えっ」
クリスや百代が背中を押し、京は戸惑いながら満児のところへ歩み寄る。
すると満児は満面の笑顔で京を褒め称えた。
「揺るぎない忠誠と、目立たないながらに素晴らしい功績、君はホントによくやってくれたね。それに何より体もエロイし歌もうまい」
「ふひひっ、これから宜しくたのむよぉ♪」
「……」
「どうしたの?」
「えっ?あ、いえ、その……嬉しすぎて……涙が……」
感極まって号泣する京を仲間達は温かく祝福したのだった。
(よかったな京。本当に良かった……!)
その後の授与式も終わり、牝奴隷達は与えられたナンバーを体に刻み、結束を強めたのだった。
―――数週間後
「おはようございます御主人様朝の御奉仕に参りました」
「ふぁ~……ふひひっ、おはよう。今日もエロイねぇ~」
「ふふっありがとうございますそれでは……はむっ」
「うひょー!」
京は今、充実していた。
牝奴隷として生き、尽くす毎日。
ナンバー3として癖のある牝奴隷達と肝武田満児を繋ぐパイプ役を務める彼女は激務だったが、疲労やストレスは一切なかった。
ひとつひとつの仕事が主のためであり、自分の生き甲斐だからだ。
こうして性的奉仕をいつでもできるのも側近の特権。
彼女の働きで、肝武田の支配は加速度的に進行し、日本中にその手が及ぶまで時間はかからなかった―――
「椎名京、御主人様の為に頑張ります!」
「ふぅ。こんなところかな」
涼しい顔で5連続皆中をやってのける京。
最近の彼女は弓道に精を出していて、良く部活に参加するようになった。
なぜなら―――
「あ、あなたは天下五弓の椎名さんっ。な、なぜ私を狙うの!?」
「問答無用……」
「な、なんて精度なの!?避けれないっ……ぐあっ!」
「命中♪」
京は催眠薬を塗った矢で、目ぼしい武士娘を奇襲していた。
この日も他校の武士娘を襲い、成功した。もともと一子以上の素質の持ち主なので、並みの武士娘では鍛えた彼女に敵いはしない。
催眠薬の効果で、被暗示性が高まりぐったりとなった相手の体を起こすと、手際よく暗示をかける。
「竜鳴館弓道部部長、天谷さん。聞いていたより胸が大きい……フフッ、御主人様がお喜びになる……」
「……」
暗示をかける時間は数分程度な上に、出来る限り一人のところを狙うので、見つかることはまずない。
矢自体も殺傷能力は無く、それなりの武士娘であればかすり傷程度で済むし、暗示を与えられた本人はその後表面的には変わりないので、京の犯行が露見することはなかった。
こうやって新たな奴隷を増やすことに精を出している京だが、これほど精力的に活動しているのには理由があった。
3か月前―――
「はぁ……」
京が肝武田の奴隷になってしばらく経ったころ、彼女は今やラブホテル状態となった秘密基地で黄昏ていた。
(主人様はもっと奴隷を増やしたいって言ってる。だけど私は……)
京の心には、洗脳の壁を超えたある感情が芽生えていた。
独占欲である。
抱かれている時の幸福感を思うと、どうしても御主人様を独占したい。
あのオチンポを自分だけのものにしたい。そういう気持ちが溢れてきて仕方なくなってしまったのだ。
元々依存体質だったこともあり、愛を向ける人物が大和から肝武田に変わったことで、依存する相手も変わったという訳だ。
だが、一緒にいようにも肝武田はこの時既に何人もの牝奴隷を手にしていたので、その時間は少なかった。
ため息をついて秘密基地の中に戻ると、クリスが来ていた。
「御主人様はマルさんのところへ行っている。なんか今日はモモ先輩と一緒に、マルさんの部下を捕獲して奴隷にするそうだ」
「……!」
「マルさんの部下はみんな可愛いし、人数もそれなりにいるしな!私としてもドイツ人仲間が増えるのは喜ばしいことだ」
それを聞いた京は胸中穏やかではいられなかった。
やはり独占欲を抑えられない。
「クリス……あのね」
「なんだ?」
クリスに、これ以上奴隷を増やすのはやめるように御主人様へ提案するつもりだと伝える。
出来ることなら精鋭に選りすぐって、むしろ数を減らすべきだと。
元風間ファミリーの仲間であり、仲の良いクリスなら自分の考えをわかってくれるだろうと思い打ち明けたのだ。
だがクリスの反応は―――
「京ッ!」
バシッ
「きゃっ!?」
強く頬をはたかれる京。
自分がなぜ叩かれたのか理解することができない。
「クリス……なんで……?」
「京!お前は御主人様の為に生きるという私達の存在意義を忘れたのか!?」
「御主人様が何かをしたいと仰ったら、それを全力で叶える!尽くして尽くして、その結果愛していただければそれが最高の幸せなんじゃないのか!?」
「!」
「そんな最高の幸せを独占する権利なんて我々にはないんだ!目を覚ませ京!自分がどんな存在で、御主人様が望まれていることはなんなのか!」
「クリス……」
すごい剣幕で京を叱る。
クリスの言葉から真剣さと、友人である自分を思う気持ちがしっかりと伝わってきたことで、京は改心することができた。
―――
「クリス……ありがとう。私が間違ってたよ」
「わかればいいんだ。人間だからな、時として道を誤ることもある」
「フフッ。クリスに人生を諭されるなんてね」
「私に諭されるのが不満なのかっ」
「ううん。助かったよ……ありがとう」
「あ、あぁ」
何か吹っ切れたような目で、素直に礼を言う京に思わずドキッとしてしまうクリスだった。
その翌日から、京は心を入れ替え、さっそく行動に移した。
――――
――――
「いいねいいね!奴隷集めが順調でなによりだよ」
「んあはい。明日からの連休は、湘南の方に手を伸ばしてみようと思います」
「湘南かぁ!あの辺もかわいい子いっぱいいるよねぇ。川神ほどじゃないにせよ、かなりレベル高いみたいだから気をつけてね」
「お気遣いありがとうございます」
ある程度まとまった数を奴隷にする度に、報告にあがる。
名前をあげるたびに喜ぶ肝武田の笑顔と、労いの言葉に幸せを感じていた。
(そうだよね。こうやってたまに御褒美をいただけるだけでも素敵なことなんだよね。なのに独占しようだなんて馬鹿だったよ)
(クリス……大切なことに気付かせてくれてありがとう)
奉仕をしながら内心クリスに感謝し、さらに頑張ることとを誓う京だった。
そして1年後―――
「むにゃむにゃ……ふぁ~……京かぁ……おはよー」
「おはようございます」
京は肝武田を起こしに彼の部屋を訪れていた。
普段は誰かしらはべらせて寝ている肝武田だが、この日は牝奴隷達を集めてあるイベントを計画していたので、久しぶりに一人で寝ていたのだ。
「おぉ!ここが会場かぁ♪すごいとこ押えたね」
「はい御主人様の牝奴隷100人突破記念式典にふさわしい、スイートルームを御用意いたしました」
川神でもっとも高級なホテルの最上階ロイヤルスイート。
そこが今回のイベントの会場だった。
チェックインを済ませ、エレベーターで最上階へ向かう。
エレベーターの扉が開くと、廊下の両脇に見慣れた女達が跪いて待っていた。
「こんなところでお出迎えなんて偉いね♪」
「御主人様っ。お待ちしていました」
「今日の式典の準備を私達元風間ファミリーにお任せいただきありがとうございます」
「この日の為に全力で頑張りました。既に全員部屋に揃っております。中にはまだ御主人様にお会いしたことのない牝奴隷もおりますので、式典の開始時間まで御歓談をお楽しみください」
「ふひひっ、楽しみだなぁ♪ってあれ?まゆっちは?」
「まゆまゆは別室で指導中です。牝奴隷の中には処女もいるので、オマンコのほぐし方や御奉仕の仕方を教えているところです」
「そっかぁ!まゆっちが先生なら安心だねぇ」
特設会場の扉をあけると、中には肝武田の奴隷となった女達が集まっていた。
立食パーティーのような形になっていて、奴隷達はそれぞれ自己紹介したり、どうやって愛でられたかなど、猥談で盛り上がっていた。
一人一人がとびきりの美人ばかりで、地位や名声的にもそうそうたる顔ぶれだった。
会場に肝武田が入り、奥に備え付けられた王様の使うような椅子に腰かけたところで、奴隷達が代わる代わる挨拶にやってくる。
最初にやってきたのは、この会場を貸切り、運営を任されている九鬼の姉妹だ。
「ようこそお越しくださいました。九鬼揚羽並びに九鬼紋白、本日は御主人様の奴隷として恥ずかしくないよう精一杯運営を務めさせていただきます」
「ここにいるのは全て御主人様の奴隷です!これから順番に皆がご挨拶に参りますが、お気に召した者など、この後の式典で発表する№を変えたい場合はいつでもおっしゃってください」
「おっけー。くっふっふ!ここにいる女の子は全員ボクの物……。そう考えただけで勃起しちゃうよ」
「それを聞いたら奴隷達も喜ぶでしょう」
「みな思い思いに情欲を煽る服を着ておりますが、あえて普通の服を着ている者もおります。その辺も踏まえてお楽しみください」
「なるほど!それで紋白だけじゃなく揚羽も制服着てるんだね。うんうん、ミニスカも似合ってるよ♪」
九鬼紋白も普段はあまり着ない川神学園の制服だが、揚羽も学生時代の制服を着ていた。
当時と違い、全体的に成長した体のせいでパツンパツンだが、それが異様にいやらしかった。
「御主人様!我らの努力はそれだけじゃないですぞ!」
「努力?」
「紋!努力は語らぬから輝くのだ。ひけらかすなど……!」
何かをつたえようとした紋白を揚羽が制するが、肝武田はその内容が気になり教える様に言う。
「運営に全力を尽くす。その言葉通り、一切妥協など致しません。たとえ催そうとも運営に影響が出ないよう、オムツ着用で臨んでおります」
そう言って紋白はスカートをたくしあげると、たしかに下着ではなくオムツを履いていた。
揚羽も同様で、短いスカートをたくしあげると、ギリギリ露出しないように履かれたオムツが露わになった。
「我々はもちろん、九鬼の運営スタッフは全員オムツ着用です」
「いい心がけだね!この調子で頑張ってねぇ」
「「はい!お任せください御主人様!」」
二人が下がると不死川心、武蔵小杉らが挨拶に来きて、その後にマルギッテが続いた。
「おぉ!これは珍しい人たちだね」
「マルギッテ・エーベルバッハ以下、元ドイツ軍狩猟部隊の女性隊員です。御主人様の忠実な犬として、全員調教済みです。どんな命令も嬉嬉として実行する淫乱牝犬軍人ですので、なんなりと御命令ください」
マルギッテを中心に、肝武田の前に並ぶ女性達。
その全員が全裸であり、犬耳バンドと首輪を付けている。
軍人と言うよりはただのペットにしか見えない。
「あれ?首輪についてる名札がみんな真っ白だね。名前は?」
「私達は牝犬ですので名前はまだありません。今日の式典を前に、全員が軍を退役してきました。本日をもって我々は御主人様のペットとなり、ペットであるならば名前は御主人様に付けて頂くべきだと考えましたので、名前はありません」
「そっかぁ♪じゃあ後で一人一人ゆっくり味見しながらピッタリの名前を付けてあげるね!」
それを聞いた元軍人たちは涙を流して喜び、どんな名前を付けてもらえるのか胸を躍らせた。
その後にやってきたのは新四天王の一人、松永燕だった。
「お久しぶりです御主人様」
「おぉ!燕ちゃん、久しぶりだねぇ」
「今日は素敵な式にお招きいただきありがとうございます」
「お待たせしちゃったけど、今日はオトンの開発した新武装もお披露目できちゃうよん♪」
「へぇ!何を作ったのかなぁ?」
燕は左手に装着した装備を自慢げに見せると、その効果を説明した。
「つまり、この装置から光を浴びせた相手を、強制的に御主人様の牝奴隷にしちゃえる優れものなんだよん♪」
「おぉ!それはたまげたねぇ!」
これまでは薬を使って操るという手段を取っていたが、この装置ならそんな手間は一切いらないという。
試作器で重量と大きさがあり、武士娘でなければ取り回しが難しくまだ改良が必要で、現時点では強制奴隷化しかできないが、将来的には細かい設定を与えられるようにするという。
この将来性あふれる新兵器に、周囲からも賞賛の拍手が起こった。
「褒めるのはまだ早いよん♪今日はね、これを実際に使う所をお見せしちゃうよん」
そう言って燕が紋白に目線を送ったのを合図に、床の一部に自動で穴が二つあいた。
昇降機が昇る時の音がなると、床下から現れたのは二人の女性だった。
「おっ。乙女さんと天衣さんじゃないか。なんだ燕、お前が二人を捕まえてたのか」
「その通りだよん。この二人は御主人様に私達が牝奴隷化されていってるのを知って、それを止めようと暗躍していたんだけど、私が普通を装ってだまし討ちして捕まえたんだよん」
棒の様な物に縛り付けられた乙女と天衣は、かなりダメージを負っているらしく、拘束を解く力が残っていない様だ。
睨み付けて言葉を吐くことしかできない。
「クッ……!私達をどうするつもりだ!」
「お前達……正気に戻れ!自分たちが操られていると理解していて、なぜ抵抗しないっ!?」
「―――幸せだからですよ」
「なっ……!?そ、そんなまさか……!!」
訴えかける乙女に答えたのは、見知った顔だった。
竜名館で同じ時間を過ごした生徒会のメンバーがそこにいたのだ。
霧夜エリカをはじめとする、竜宮のメンバーが全員―――
「私達も最初は抵抗したんですよ?でも心を弄られて肝武田満児様の牝奴隷になったことで、幸せになれたんですね、みんな?」
「そうです。私もエリーが一番大切で、レオくんが一番好きだったのに、その感情を全部御主人様への感情にされちゃったんです。最初はパニックになっちゃったけど、この人に尽くすのが私の生き方なんだなって今は思います」
「私も……御主人様だけが線の内側の人にされちゃって、でも……本当に幸せなんです……」
「佐藤……椰子……」
次々と語る生徒会メンバーの表情は、本当に幸せそうで、肝武田を見る目はハートが浮かぶほど輝いていた。
「乙女さんも仲間になっちゃえば絶対楽しいのに!」
「蟹沢……お前もか……クッ……くそぉ……!」
乙女は変わり果てた後輩たちの姿に、絶望するのではなく怒りと救ってやりたいという気持ち、そしてそれが出来ない自分の無力さに嘆いた。
生徒会メンバーに共通しているのは全員が上半身だけ服を着て、下半身が裸なことだ。
なぜなら、陰毛が綺麗に脱毛されすべすべになった肌を見せるのと同時に、本来は毛があった位置に掘られたタトゥーを肝武田に見てもらうためだ。
抱かれた回数と中出しした回数が正の字で刻まれていて、全員が既に10回以上中出しされてしまっているようだ。
椰子なごみと佐藤よしみには妊娠回数も書かれていた。それも、回数は2回。
「あ、これですか?そうなんで、私と椰子さんはもう一度堕ろしてるんですよ。今は二回目の妊娠中で、二人とも大体3ヶ月くらいです。今回は産んでも良いって言ってもらえたんです」
「な、なんてことを……!」
恐ろしいことを嬉嬉として話す二人に、乙女は悲しみで涙を流した。
そして絶対に救ってやらねばと心を強くもとうと決意したその直後、彼女の心は折られることとなる。
「そんなに怖い顔しちゃって♪本当は演技なんでしょ?だってホラ、よっぴーここを見てみて」
「うわぁ……なぁんだ、鉄先輩も既にこっち側だったんですね」
「佐藤……何を言っているんだ?」
異変に気付いたのは天衣だった。
乙女の股間に目をやるとそこには―――
「くっ、鉄……お前……既に……!?」
自分の股間に天衣の目線が行くのを見て、恐る恐る顔を下げる。
それが乙女に絶望を与えた。
「こ、これは……!?わ、私は……ハッ!そ、そんな……!あぁ……私は……私は既に……!」
乙女の股間も既にツルッツルのパイパンにされていて、抱かれた回数の記録と妊娠回数1のタトゥーが刻まれていた。
さらに他のメンバーと違いたくさんの★マークも刻まれている。
乙女はそれ見て記憶がよみがえる。
「あぁあ……橘……私は思い出した……私は……私は既に満児様の牝奴隷だったんだっ」
「鉄っ!?」
思い出したのは既に自分が操られていて、満児の牝奴隷になっていること。
この★マークは、自分が洗脳することに成功した女の数だということ。
そしてこの★は竜宮の生徒たちを洗脳したことで得たものだということに―――
「ふっふっふ!そうなのよん♪竜鳴館で一番最初に御主人様のものになったのは、実は鉄乙女さんだったのです」
ここぞとばかりに燕が口を挟み、今正常なのは天衣だけだということ明らかにする。
そして本番とばかりに、新装備を天衣に向け、光を発射するのだった。
「発射だよんっ♪元四天王、橘天衣さん。肝武田満児様の牝奴隷になっちゃえー」
「ああああっ――――」
眩い閃光が天衣を照射され、電流の様な刺激が頭を駆け巡る。
それは脳を書き換えていることを示す刺激だった。
わずか数秒。
天衣は自我を保とうと頑張ることすらできずに思考を書き換えられ、牝奴隷にされてしまった。
「橘天衣、御主人様の為に全てを捧げ御奉仕いたします。どうか末永く可愛がってください」
「もちろんだよぉ、これからよろしくねぇ♪」
「これで旧四天王は全員御主人様のモノだね」
このように次々と牝奴隷達が挨拶や自己紹介をしていく。
その中には湘南三大天や久遠寺姉妹とその関係者、さらには犬神家・柊家の姉妹たちも勢揃いしていた。
こうした顔ぶれが一同に会することは通常ならまずありえない。
それが実現している今日、肝武田満児によって牝奴隷達はナンバーを与えられることになっていた。
奴隷達の序列を決めるナンバーであり、今日与えられた番号は消えないタトゥーとして体に刻み込まれる。
その番号次第で彼女たちの今後も左右されるので、和やかな雰囲気とは裏腹に牝奴隷達の心中は穏やかではなかった。
栄えあるナンバーワンの座を掴んだ牝奴隷、それは黛由紀恵であった。
最初の奴隷として、これまで尽くしてきた功績と、壁を超えた強さ、奉仕能力、四天王と言う立場、名門の家柄。
さらには本人の容姿、物腰、性的奉仕の技術。その全てにおいてパーフェクトであり、常に側近として活躍してきたことから、誰もが認めるナンバーワンとして選ばれた。
「ありがとうございます!これからも誠心誠意、全力で頑張りますっ!」
「ふひひっ、これからもよろしくね~♪」
次に発表されたナンバー2。これにはどよめきが起こった。
選ばれた覇王清楚は美貌、そして武力、側近にするにふさわしい風格とカリスマを備えるが、1、2の両名が二重人格者であることが驚きになったのだ。
さらに言えば、自分こそがナンバー2と信じて疑わなかった人間も少なからずいた。
「我が主よ、この身の全てをしゃぶりつくし、存分に活かしていただきたく存じます」
「まゆっちが右腕なら、君は左腕だよ。これまで以上に頑張ってねぇ」
「はい!!」
挨拶を済ませた覇王清楚は振り向くと、ざわついている会場に向かって言葉を放った。
「今後我が主の決定に不満があるものはまず私が相手になってやる。牝奴隷として相応しくない者には容赦はしない!それを肝に銘じておくことだ」
そんな牝奴隷に番号が与えられている会場の隅で、椎名京は壁によりかかって川神水を飲んでいた。
「2番が意外だったけど、これ以上はサプライズはないかな。3番がモモ先輩で、4番が九鬼揚羽さん……5番に久遠寺森羅さん。もしくは鉄乙女さんってところかな」
自分が呼ばれるのは恐らく15~20番目くらいだろうとこの時の京は予想していた。
2~5位に関しても多くの牝奴隷が京と同じ予想をしていた。
だが、次に読み上げられた名前は意外にも―――
「ナンバー3は……椎名京!!」
「えっ……?」
一瞬何が起きたか事態を理解できない京。
まさか一桁の、それも側近に位置づけられる上位5人に入るなど思ってもいなかったからだ。
「やったな!京!」
「凄いじゃないか、この私より上のナンバーを与えられるとは」
「えっ、えっ」
クリスや百代が背中を押し、京は戸惑いながら満児のところへ歩み寄る。
すると満児は満面の笑顔で京を褒め称えた。
「揺るぎない忠誠と、目立たないながらに素晴らしい功績、君はホントによくやってくれたね。それに何より体もエロイし歌もうまい」
「ふひひっ、これから宜しくたのむよぉ♪」
「……」
「どうしたの?」
「えっ?あ、いえ、その……嬉しすぎて……涙が……」
感極まって号泣する京を仲間達は温かく祝福したのだった。
(よかったな京。本当に良かった……!)
その後の授与式も終わり、牝奴隷達は与えられたナンバーを体に刻み、結束を強めたのだった。
―――数週間後
「おはようございます御主人様朝の御奉仕に参りました」
「ふぁ~……ふひひっ、おはよう。今日もエロイねぇ~」
「ふふっありがとうございますそれでは……はむっ」
「うひょー!」
京は今、充実していた。
牝奴隷として生き、尽くす毎日。
ナンバー3として癖のある牝奴隷達と肝武田満児を繋ぐパイプ役を務める彼女は激務だったが、疲労やストレスは一切なかった。
ひとつひとつの仕事が主のためであり、自分の生き甲斐だからだ。
こうして性的奉仕をいつでもできるのも側近の特権。
彼女の働きで、肝武田の支配は加速度的に進行し、日本中にその手が及ぶまで時間はかからなかった―――
「椎名京、御主人様の為に頑張ります!」
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