「あー、サッパリするわね」

夏、川神の某ホテルで松永ミサゴはシャワーを浴びて汗を流していた。
シャワーから出ると、ふとテーブルの上の鏡が目に留まる。
普段から持ち歩ている燕と一緒に写っている写真だ。



「……」

「家族、か」

燕を見て、ふと家族のことが頭に浮かぶ。
夫の久信に愛想を尽かして家を出てからしばらく経つが、離婚しているわけではない。
今までも時々思い出していたが、この日はことさら過去の思い出がよみがえった。

（そういえば小さい頃の私の夢って……素敵なお嫁さんになって世界で一番の幸せな大家族をもつ事だったな）

結婚し、燕という子もできたミサゴだが、別居状態で家族を引き裂いている現状に申し訳なさを感じた。

「……たまには帰ってみるからしら」



次の日、ミサゴは夫と娘の家に出向いていた。



「せっかく帰ってきたんだから、もう少し歓迎して欲しいわね」

「いやいやもちろん大歓迎だよ！」

「ただ突然だったから驚いちゃって」

「まぁいいわ。さっき燕には連絡したから、もうすぐ帰ってくると思うわよ」

「そしたら少し家族揃って話をしましょう。色々聞きたいこともあるし」

松永久信はミサゴの夫だ。
株に失敗して多額の借金を抱えてしまったが、優秀な技術屋であり九鬼に雇われある装置の開発を依頼されるほどの人物だ。

ミサゴが今回戻ってきた理由の一つとしては、最近の久信のことを燕から聞くためと、本人がどれだけ心を入れ替えて頑張っているのかを見定めるためだ。




「ただいまー……」

「って、おおお母さん！？」

「お帰りなさい燕。待ってたわよ」

「おどろいたよー。あれ、御主人様は？」

「まだ寝ているわ。燕も帰ってきたことだし、起こすわね」

「ううん、お母さんはゆっくりしててよ。私が起こすから」

「悪いわね」

ミサゴは寝ている人物を起すと、居間に揃って夫婦と娘、そして三人にとっては御主人様でもある男を入れた「家族」４人で話をすることにした。

「久しぶりだねミサゴちゃん」

「ご無沙汰しております、御主人様」

「長い間留守にしてしまって申し訳ございません」

「別に気にしなくていいよー」

「ミサゴちゃんの体には飽きちゃってたし、いない間も燕ちゃんに相手してもらってたしさ」

「まぁ最近は燕ちゃんにも飽きて来たから、ちょくちょくナンパしてこの家に女を連れ込んだりしてたけど、久信も燕ちゃんも協力してくれて無料ラブホとしては使い心地良かったよ」

「物足りないときは燕ちゃんいれて３Ｐもしてたしね」

「そう仰っていただけて安心しました」

「御主人様に何度も使っていただいてオマンコ緩くなっちゃったけど、マントレして頑張ったんだよ」

「偉いわね」

会話もそこそこに、ミサゴは本題を切り出した。
久信がどれだけ反省しているか、そして反省していたとして、これからちゃんとすることができるのか。
それを問いただした。

「……という感じなんだけど、伝わったかな」

「そうね。反省しているようだし、思った以上にちゃんと考えてるみたいね」

「正直、ここまでは期待していなかったわ」

久信の反省は本物で、それはミサゴにもしっかりと伝わった。
燕もそれに気付き、嬉しそうにしている。

「じゃ、じゃあ……！」

「待って。あなたの反省は良く分かったけれど、やっぱり言葉だけじゃ信じられないわ」

「そうは言っても言葉以外に示すのって難しいと思うな」

燕が助け舟を出したことで、ミサゴも若干態度を軟化させはしたが、それでもやはり何か具体的な証が欲しいと言う点は譲らない。
そこで口を開いたのは、御主人様の男だった。

「俺から提案してもいいかな？」

「もちろんです是非お聞かせください」

ここでの提案は主に３つあった。
一つ、ミサゴの信頼を回復する為に久信は貞操帯を付け、その鍵を自ら捨てることで一生チンポを封印して反省し続ける。
一つ、チンポを封印した父に代わり、御主人様が母娘に種付けをすることで子を孕ませ、新しい家族を増やす。久信はそれを養うことで償いをする。
一つ、自分達がそうされたように、御主人様が人を操るのに積極的に協力して、「家族」を増やしていく。

「凄いです！これならお母さんも納得ですね！」

「そうね。素晴らしいご提案です。これなら私は何の文句もありませんし、この通りしてくれるなら改めて久信を信頼しなおすことを約束します」

「それは良かった。久信はどう？」

「……わかりました」

提案と言うよりは彼が口にした以上は決定事項にも等しい。
久信は拒絶することはできないし、燕やミサゴ同様にその提案を素晴らしいと自分でも思っていた。



久信は貞操帯を装着し、鍵を捨てて鍵穴も潰して完全に解錠できないようにした。

「これで一つ目はクリアだね。残り二つは俺の仕事でもあるから、これから改めて宜しくね」

「はい種付け宜しくお願い致します」

「御主人様の子種で孕むまでに、家族も頑張って増やします」

「よろしく……お願いします。頑張って養います」

「うん、じゃあさっそくお祝いの３Ｐだ！」

「かしこまりました」

こうして再スタートを切った松永家。
支配者と、支配されて幸せな奴隷達と言う構図の家族は、末永く幸せが続いたという……。

関連記事

• 真剣で私に相談しなさい！マルギッテ・エーベルバッハ編その３ (2022/10/25)
• 真剣で私に相談しなさい！武松編 (2022/10/04)
• 真剣で私に相談しなさい！不死川心編その３ (2022/09/25)
• 真剣で私に相談しなさい！不死川心編その２ (2022/09/23)
• 真剣で私に相談しなさい！不死川心編 (2022/09/21)
• 川神百代と洗脳薬～ハッピーウェディング～ (2022/08/19)
• 自分だけがまともだと思っている九鬼揚羽 (2022/05/01)
• 松永ミサゴの帰還。家族の絆を再構築する提案 (2022/04/25)
• 引き裂かれる関係。松永燕とミサゴの催眠家族 (2021/09/29)
• 催眠をかけられた者の末路～直江咲～ (2021/09/25)
• 九鬼揚羽のプレゼント告白 (2021/09/20)
• 武蔵坊弁慶と洗脳薬入り川神水 (2021/07/17)
• 奴隷に目覚めし源氏の二人～義経と弁慶をプールのお供に～ (2021/03/22)
• 九鬼紋白の催眠破滅 (2021/03/10)
• 真剣で私に相談しなさい！マルギッテ・エーベルバッハ編その２ (2020/12/17)