

「あなたは、これから<油断してる軍服>と言われると、どんなときでもこの深いところにいる状態になります」

「油断してる軍服……どんなときでも……深い……了解」

「あなたはこれから目を覚ますと僕に自己紹介をします。それがあなたの任務ですからなんら疑問に思うことはありません」

「自己紹介……します……。疑問に思いません……。了解」

「僕の質問にはどんなことでも軍人らしく、正直にはっきりと答えます」

「どんなことでも……正直にこたえます……。了解。」

「自己紹介に必要なことを僕に求められたら、あなたは必ず言うとおりにしましょう」

「自己紹介に必要なら……言うとおりにします……。了解。」

「最後に僕がもういいです、と言ったらあなたは再び今の深い状態に戻ります」

「もういいです……。深いところ……戻ります。……了解」

「それでは僕が手を叩くとあなたは深いところから覚めます。僕に暗示をかけられたことは忘れてしまいますが、言われたことは心の深いところに残っていて、必ずそうなります」

「はい……忘れて……そうなります……。了解。」

「ふひひっ!それでは自己紹介してもらいましょうか!」
パンッ!

「ん……」

「お目覚めですか~。ヒヒッ!ではさっそく自己紹介をしてもらいましょうか。」

「じ……自己紹介……?」

「そうです!それがあなたの任務でしょう?忘れちゃったんですか~?」

「い、いえ!そのようなことは……」

(なんだ……この違和感は……?)

「ではお名前から一通りどうぞ」

「はい。私の名前はナタル・バジルール、階級は中尉です」

「C.E.46年12月24日生まれの25歳、血液型はAB型です」

「ふむふむ、続けてください」

(やはり違和感がある……しかし……)

「本来はアークエンジェルの搭乗員でしたがヘリオポリスにおけるザフト軍の襲撃に遭遇し、戦闘で艦長以下が戦死したことにより、同艦の副長兼CIC統括を務めています」

「ほ!?中尉で副長とはまた重要なポストをまかされましたねー」

>「それでは艦内ではある程度あなたの権限で行動ができるということですね?」

「それはお答えしかねます。機密に抵触しますので」

「だめですよー。あなたの権限を知ることもあなたを知るうえで大切なことです」

「……わかりました。おっしゃる通り私の権限は艦長とほぼ同等のため、艦内の指揮を含め相当の権限を有します」

「なるほど~」

(これは動きやすくなりますねぇ)

「それにしてもずいぶん目線が高いですね。ナタルさんの身長体重を教えてください」

「身長174cm。体重は……60.5kgです。」

「ふひひっその身長でその体重!いやぁ~実にすばらしい!」

「その人を見下すような視線も実にすばらしいですよ~ゾクゾクします」

「……でもちょっとムカつくので、私より目線を下げてもらいましょうか」

「う~む、そうですね。では床にすわってM字開脚して自己紹介してもらいましょうか!パンツが見えるようにお願いしますよ!」

「な……!?拒否します!……そのような格好は自己紹介に必要とは思えません!」

「ふひっ!ダメですよ~自己紹介なんですから、ナタルさんのM字開脚がどんな感じになるか知りたいですし、どんなパンツをはいているかもあなたを知るうえで重要なことです」

「う……。し、しかしそれはあまりにも……!」

「自己紹介なんですから、僕の質問に答えるのは当然でしょう?」

「わ、わかりました……。それでは……」
こうしてナタル・バジルルール戸惑いながらも床にM字開脚して座るのだった……。
つづく
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