夢と欲望の幸せ監獄楽園 STAGE.36
コラボ企画 - 2022年11月18日 (金)
小悪魔さんとのコラボ作品となります。

マヤside
ドニーボーガン達の監獄戦艦事件から、数日たちました。
ピカがボーガンの制裁をしてくれた上に私達の洗脳も一部解除をしてくれました。
本人の話によると、段階的にしないと危険かもしれないと……それと、リエリ様達はまだまだ深い眠りに落ちていますが、医者の判断によるとこれまでの無理矢理な洗脳の影響もあり今は寝ているだけと……。
「彼女達は今後どのように扱うのですか?」
「そうだな。リエリ達は間違いなく被害者というのもあるから、当分は我々が保護する」
「そうですか。姫姉様は大丈夫ですか?」
何がとは言わない。姫姉様は想い人がいたのだが、他殺されていたこと。そして、ピカの調査によると、自殺の可能性もあるがこの場合は他殺の可能性も捨てきれない。ただ、自殺の事を言うのはやめていた方がいいと……。
「ん、もう大丈夫だ。彼とはうまいこといってない部分もあったし、遅かれ早かれ別れはあったかもしれない」
「だが、そうだな……正直、さすがの私でも堪えているな……」
姫姉様はすこしだけ悲しそうに目を伏せていた。
その悲しみは私には計りきれないが、姫姉様を思いを受け止めれる人はいるのかしら……。
「マヤ、クロの方の様子を見に行け」
姫姉様は私にそういうと、今やっている私の仕事を取り上げていた。
休むのも仕事と言いますが、さすがに今は気まずいというか……そんなのを言っても反論されますね。
「わかりました」
姫姉様に言われて、私はクロの寝ている医務室へと向かいました。
向かう最中に、皆さんは敬礼していて、少し思い出しましたが拉致されていた町娘達も無事に帰りました。
「マヤ様!もうお体は問題ありませんか!?」
「連日ご苦労様です。私の方は問題ありませんが、クロの様子は?」
「峠は越えましたな。よくぞあの負傷で生き延びましたな……」
医師は感心してましたが、私はなんとも言えない。
私も彼を傷つけた一人な上に、生命の危険まで追い込ませた最低な女なのだから……。
「しばらく私は席を開けますが、マヤ様は無理なさらないでくださいな」
「ご苦労様です」
医師はそれだけを言うと、出ていきました。部屋には私と眠っている彼だけの静かな時間が続きました。
「クロ……」
眠っている彼の頬を優しく撫でながら、彼の状態を体の至るところには包帯が巻かれていて、呼吸も一時は危なかったですが、なんとか安定してきましたね……。
「クロ……っ!」
洗脳されていた時のを、私は思い出してしまった。
ピカは記憶を封印しますか?と聞いてくれましたが、この記憶は……消してはいけないのです。
『黙りなさい。あなたにしゃべる権利はなにもない。このままだまって死になさい』
『私や姫姉様の名前を許可なく喋るな』
『死に損ないですね……私が引導を渡してあげますよ』
『さようなら、ご主人様に歯向かった屑な男』
おぞましい。この記憶がよみがえる私が彼に言った罵倒の数々に、自分自身に対する嫌悪感が占めていた。
『ご主人様を侮辱するなんて生かす価値もありません』
あんな男に抱かれて喜びを抱いていたのも、最悪ですけど、私は何よりも平行世界から来た彼を傷つけてしまった……これ程愚かなものはいないでしょう……。
「うっ……あっ……」
気がつけば、私は涙が溢れていました。
何故、あのときにもっと記憶を取り戻さなかったのか何故、もっと早くクロを助けることできなかったのか……。
「ごめ……ん……なさい……ごめんなさ……い」
クロに謝っても許されることではないですが、許されない……いくら操られても、彼を傷つけたという事実はあるのですから……。
「謝らない……で……マヤ様」
私の耳には優しい彼の言葉が聞こえた。私は顔をあげると、彼が寝ぼけているのかまだ意識がはっきりしていないのかこちらに優しい顔でみていた。
「クロ……?」
「また泣かせてしまいましね……マヤ様」
「クロ!!!!」
嬉しくなった私は彼を思いきり抱き締めた。彼は、私を抱き締めて良いのか迷ってましたが、私は彼に……。
「私を触って良いですよ」
と伝えると、彼は優しく体を抱擁してくれた。彼の温もりと彼の優しい声、彼の心臓の音が聞こえた。
「本当に生きてますのね……一時はどうなるかと思っていただけに……」
「約束しましたから。簡単に死なないって……ボーガンは?それにここは?」
「そうですね。起きて大切な話を先にしましょう」
彼が気にかけていることをすべて話すと、彼は安心したように笑っていました。
その顔は驚きもありながらも計画がうまいこといったと安心していた顔でした。
「全部計画どおりにいけましたか。ピカがそれをするのは何となく予想してましたが、人格破壊するとは恐ろしい」
「私も聞いて驚きましたが、もう彼がこの国を支配しようとする者も、襲おうとする者も存在しません。ピカは殺す判断をしないで、あえて精神的な部分を破壊してましたからね」
「そうですか……ふぅ……数日も寝ていたとは……申し訳ないです。執事の仕事も休んでしまい…マヤ様にも辛い思いさせました……」
「謝らないでください。私はあなたに謝られる資格はありません……」
「マヤ様……」
そう…私はクロに謝られる資格はありません。助けてくれたのに、私は貴方を傷つけた上にどうしょうもない罵倒をしました……そんな私が貴方に謝られる資格はないです。
「(っと、いけません。本当に辛いのはクロなのに……)クロ、今日はゆっくり寝てくださいね?今のあなたは傷にさわりますから」
「マヤ様……」
「大丈夫です。もう今のあなたをおいていくことはありませんからね」
その言葉にクロは安心したように子供のように眠っていました。私
がクロを目覚ました事を姫姉様とピカに伝えないと思い席はずすと、ピカが来ました。
「クロは目を覚ましましたよ」
「本当ですか!?よかったですね、マヤ様」
「……えぇ。私は少し姫姉様に報告してから休みますから、ピカも少し適度に休んでくださいね?」
私はなんと言えない感情を隠しながらピカにそう伝えて去ると、後ろからピカが……。
「やっぱりやるしかないのか……」
何かを言っているようでしたが、今の私はクロのことで正直どうしたら良いのか悩んでいたのであまり気にしていなかったのです……。
この小説は
シナリオ:小悪魔さん
編集、タイトルイラスト:REGZA
でお送りいたしました。
次回更新は11月25日!是非また見に来てください!!

マヤside
ドニーボーガン達の監獄戦艦事件から、数日たちました。
ピカがボーガンの制裁をしてくれた上に私達の洗脳も一部解除をしてくれました。
本人の話によると、段階的にしないと危険かもしれないと……それと、リエリ様達はまだまだ深い眠りに落ちていますが、医者の判断によるとこれまでの無理矢理な洗脳の影響もあり今は寝ているだけと……。
「彼女達は今後どのように扱うのですか?」
「そうだな。リエリ達は間違いなく被害者というのもあるから、当分は我々が保護する」
「そうですか。姫姉様は大丈夫ですか?」
何がとは言わない。姫姉様は想い人がいたのだが、他殺されていたこと。そして、ピカの調査によると、自殺の可能性もあるがこの場合は他殺の可能性も捨てきれない。ただ、自殺の事を言うのはやめていた方がいいと……。
「ん、もう大丈夫だ。彼とはうまいこといってない部分もあったし、遅かれ早かれ別れはあったかもしれない」
「だが、そうだな……正直、さすがの私でも堪えているな……」
姫姉様はすこしだけ悲しそうに目を伏せていた。
その悲しみは私には計りきれないが、姫姉様を思いを受け止めれる人はいるのかしら……。
「マヤ、クロの方の様子を見に行け」
姫姉様は私にそういうと、今やっている私の仕事を取り上げていた。
休むのも仕事と言いますが、さすがに今は気まずいというか……そんなのを言っても反論されますね。
「わかりました」
姫姉様に言われて、私はクロの寝ている医務室へと向かいました。
向かう最中に、皆さんは敬礼していて、少し思い出しましたが拉致されていた町娘達も無事に帰りました。
「マヤ様!もうお体は問題ありませんか!?」
「連日ご苦労様です。私の方は問題ありませんが、クロの様子は?」
「峠は越えましたな。よくぞあの負傷で生き延びましたな……」
医師は感心してましたが、私はなんとも言えない。
私も彼を傷つけた一人な上に、生命の危険まで追い込ませた最低な女なのだから……。
「しばらく私は席を開けますが、マヤ様は無理なさらないでくださいな」
「ご苦労様です」
医師はそれだけを言うと、出ていきました。部屋には私と眠っている彼だけの静かな時間が続きました。
「クロ……」
眠っている彼の頬を優しく撫でながら、彼の状態を体の至るところには包帯が巻かれていて、呼吸も一時は危なかったですが、なんとか安定してきましたね……。
「クロ……っ!」
洗脳されていた時のを、私は思い出してしまった。
ピカは記憶を封印しますか?と聞いてくれましたが、この記憶は……消してはいけないのです。
『黙りなさい。あなたにしゃべる権利はなにもない。このままだまって死になさい』
『私や姫姉様の名前を許可なく喋るな』
『死に損ないですね……私が引導を渡してあげますよ』
『さようなら、ご主人様に歯向かった屑な男』
おぞましい。この記憶がよみがえる私が彼に言った罵倒の数々に、自分自身に対する嫌悪感が占めていた。
『ご主人様を侮辱するなんて生かす価値もありません』
あんな男に抱かれて喜びを抱いていたのも、最悪ですけど、私は何よりも平行世界から来た彼を傷つけてしまった……これ程愚かなものはいないでしょう……。
「うっ……あっ……」
気がつけば、私は涙が溢れていました。
何故、あのときにもっと記憶を取り戻さなかったのか何故、もっと早くクロを助けることできなかったのか……。
「ごめ……ん……なさい……ごめんなさ……い」
クロに謝っても許されることではないですが、許されない……いくら操られても、彼を傷つけたという事実はあるのですから……。
「謝らない……で……マヤ様」
私の耳には優しい彼の言葉が聞こえた。私は顔をあげると、彼が寝ぼけているのかまだ意識がはっきりしていないのかこちらに優しい顔でみていた。
「クロ……?」
「また泣かせてしまいましね……マヤ様」
「クロ!!!!」
嬉しくなった私は彼を思いきり抱き締めた。彼は、私を抱き締めて良いのか迷ってましたが、私は彼に……。
「私を触って良いですよ」
と伝えると、彼は優しく体を抱擁してくれた。彼の温もりと彼の優しい声、彼の心臓の音が聞こえた。
「本当に生きてますのね……一時はどうなるかと思っていただけに……」
「約束しましたから。簡単に死なないって……ボーガンは?それにここは?」
「そうですね。起きて大切な話を先にしましょう」
彼が気にかけていることをすべて話すと、彼は安心したように笑っていました。
その顔は驚きもありながらも計画がうまいこといったと安心していた顔でした。
「全部計画どおりにいけましたか。ピカがそれをするのは何となく予想してましたが、人格破壊するとは恐ろしい」
「私も聞いて驚きましたが、もう彼がこの国を支配しようとする者も、襲おうとする者も存在しません。ピカは殺す判断をしないで、あえて精神的な部分を破壊してましたからね」
「そうですか……ふぅ……数日も寝ていたとは……申し訳ないです。執事の仕事も休んでしまい…マヤ様にも辛い思いさせました……」
「謝らないでください。私はあなたに謝られる資格はありません……」
「マヤ様……」
そう…私はクロに謝られる資格はありません。助けてくれたのに、私は貴方を傷つけた上にどうしょうもない罵倒をしました……そんな私が貴方に謝られる資格はないです。
「(っと、いけません。本当に辛いのはクロなのに……)クロ、今日はゆっくり寝てくださいね?今のあなたは傷にさわりますから」
「マヤ様……」
「大丈夫です。もう今のあなたをおいていくことはありませんからね」
その言葉にクロは安心したように子供のように眠っていました。私
がクロを目覚ました事を姫姉様とピカに伝えないと思い席はずすと、ピカが来ました。
「クロは目を覚ましましたよ」
「本当ですか!?よかったですね、マヤ様」
「……えぇ。私は少し姫姉様に報告してから休みますから、ピカも少し適度に休んでくださいね?」
私はなんと言えない感情を隠しながらピカにそう伝えて去ると、後ろからピカが……。
「やっぱりやるしかないのか……」
何かを言っているようでしたが、今の私はクロのことで正直どうしたら良いのか悩んでいたのであまり気にしていなかったのです……。
この小説は
シナリオ:小悪魔さん
編集、タイトルイラスト:REGZA
でお送りいたしました。
次回更新は11月25日!是非また見に来てください!!
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