夢と欲望の幸せ監獄楽園 STAGE.22
コラボ企画 - 2022年10月16日 (日)
小悪魔さんとのコラボ作品となります。

傷口を押さえながら、ゆっくりと壁を伝って歩いていったが、恐らく居場所がばれるだろう。
だが、一時だけでも良い……脱走の時間を稼げば良い……。
「っくそ……」
元の世界でも、大きい怪我はあまりしたことないが、傷を負うことはあった。
だが、今回は精神的なのも負い、すこしきついな……。
「ごほごほっ……」
ひとまず外に逃げて、何とか手負いを手当てしてから考えよう。
もとの世界に帰れば良いと思う輩もいるかもしれないが……。
「っ!?」
背後から殺気が感じ取って、急いで前に転ぶと先までいたところには切れたあとが残っていた。
痛む体を起こしながら、追ってきた人物に苦笑いする。
「やっぱりそう簡単に……逃がしてくれねぇな」
「……ふん」
刀を抜きながらこちらに迫ってきたのは、ピカだった。
背後にはアリシア様とマヤ様が、冷たい目で立っていた。
「往生際の悪い奴め。そんなに血まみれになっても、まだなお抗うか?」
「アリシア様……マヤ様……」
「誰の許可を許し得て、私の名を言う?」
「私や姫姉様の名前を気軽に話すな」
「ぐぅ!?」
マヤ様が接近して、俺の傷が出ている方に蹴りこむと、脳に痛覚がかなり伝わり苦痛を漏らしていた。
「死に損ないですね……私が引導を渡してあげますよ」
「マヤ様、お待ちを。この者は、こちらがやります」
マヤ様が刀を抜こうとすると、ピカが呼び掛けて制止し、自分が殺害するというのだ。一瞬考え込んだマヤ様も、それを認めた。
「良いでしょう。本音を言えば私がやりたかったですが、部下の要望に応えるのも上の役目。やりなさい」
「ありがとうございます。……お仕舞いだな、クロ」
「はぁ……はぁ……せめて……お前だけでも正気に戻してやる……!」
刀を抜きながら、恐らく洗脳をされているのなら荒治療として叩き込むしかない。
マヤ様達にはできないが、こいつには遠慮なくやるしかない。
「ほざけ!」
「ぐっ!」
刀を抜きながらこちらに攻撃して、手負いながらもなんとか対応できたが、そう何度も対応できるわけではない。
「(くそ!少しでも気を抜けば意識がぼやけてしまう……!)っぁ!」
「しぶといなぁ…」
「残念ながらそう簡単に死なないのでね……全く、こういう賭けが悪いのもあまり好きではないが……やるしかないか」
冷や汗をかきながら、これから起こすことは博打といえば博打だ。
だが、生きるためなら一度は大きくかけないといけないな。
「そろそろ死ぬ覚悟は決まったかしら?ピカは遊びすぎです」
「そういうな。奴なりのせめてものの情けだろう。戦って死ねるなんて良い死に方ではないか?」
「(あの二人はそんなことを言わない……俺は少なくとも、あの関わった期間から二人は嘘をつかないし、そんなことをいわない)…必ず…助けにいきますからね」
「終わりだ!」
マヤ様達の会話に悲しく思うも、あれは本心でないし、あの人達は本当に優しい人たちなのは俺は知っている。
だからこそ、この事件の首謀者のあいつは許さないし、ピカも狂わされた一人のはずだ……。
「今のお前を道連れにしてやるよ………」
「何……!?」
奴が驚く声聞こえたが、懐のあるスイッチを押した。そのスイッチを押した瞬間に、俺と奴の回りに爆発が起きた。
「なっー?!」
「「!?!」」
スイッチを押して爆発が起きた瞬間、俺と奴のいた空間にヒビが割れて、下の地面が崩壊した。
実は潜入する前に、下に爆弾をつけたのだが、ちょうどこの位置で良かった。ただし、この下は落ちれば只ではすまない高さだ。
「正気か!?いつの間にか……!」
「この爆発で地面崩壊。これで、この戦艦は当分の間宇宙はいけない……ざまぁみろ」
ピカが叫ぶが、俺は最大限の手を使ってこの戦艦にダメージを与えることができたのは大きいな。
「な……」
「嘘……」
地面に落ちる前に見た光景は、アリシア様とマヤ様があり得ないという目で此方を見ていた。
そして、マヤ様はかなり衝撃を受けて此方を見ていたが……。
「……」
ただ微笑みながら、無重力に従って地面に落下していった。
薄れる意識の中、向こうの世界にいる大切な人達を思い出しながら、俺は落ちていった……。
この小説は
シナリオ:小悪魔さん
編集、タイトルイラスト:REGZA
でお送りいたしました。
初日の今日は一挙24話掲載!
次回更新は本日PM10:00!是非また見に来てください!!

傷口を押さえながら、ゆっくりと壁を伝って歩いていったが、恐らく居場所がばれるだろう。
だが、一時だけでも良い……脱走の時間を稼げば良い……。
「っくそ……」
元の世界でも、大きい怪我はあまりしたことないが、傷を負うことはあった。
だが、今回は精神的なのも負い、すこしきついな……。
「ごほごほっ……」
ひとまず外に逃げて、何とか手負いを手当てしてから考えよう。
もとの世界に帰れば良いと思う輩もいるかもしれないが……。
「っ!?」
背後から殺気が感じ取って、急いで前に転ぶと先までいたところには切れたあとが残っていた。
痛む体を起こしながら、追ってきた人物に苦笑いする。
「やっぱりそう簡単に……逃がしてくれねぇな」
「……ふん」
刀を抜きながらこちらに迫ってきたのは、ピカだった。
背後にはアリシア様とマヤ様が、冷たい目で立っていた。
「往生際の悪い奴め。そんなに血まみれになっても、まだなお抗うか?」
「アリシア様……マヤ様……」
「誰の許可を許し得て、私の名を言う?」
「私や姫姉様の名前を気軽に話すな」
「ぐぅ!?」
マヤ様が接近して、俺の傷が出ている方に蹴りこむと、脳に痛覚がかなり伝わり苦痛を漏らしていた。
「死に損ないですね……私が引導を渡してあげますよ」
「マヤ様、お待ちを。この者は、こちらがやります」
マヤ様が刀を抜こうとすると、ピカが呼び掛けて制止し、自分が殺害するというのだ。一瞬考え込んだマヤ様も、それを認めた。
「良いでしょう。本音を言えば私がやりたかったですが、部下の要望に応えるのも上の役目。やりなさい」
「ありがとうございます。……お仕舞いだな、クロ」
「はぁ……はぁ……せめて……お前だけでも正気に戻してやる……!」
刀を抜きながら、恐らく洗脳をされているのなら荒治療として叩き込むしかない。
マヤ様達にはできないが、こいつには遠慮なくやるしかない。
「ほざけ!」
「ぐっ!」
刀を抜きながらこちらに攻撃して、手負いながらもなんとか対応できたが、そう何度も対応できるわけではない。
「(くそ!少しでも気を抜けば意識がぼやけてしまう……!)っぁ!」
「しぶといなぁ…」
「残念ながらそう簡単に死なないのでね……全く、こういう賭けが悪いのもあまり好きではないが……やるしかないか」
冷や汗をかきながら、これから起こすことは博打といえば博打だ。
だが、生きるためなら一度は大きくかけないといけないな。
「そろそろ死ぬ覚悟は決まったかしら?ピカは遊びすぎです」
「そういうな。奴なりのせめてものの情けだろう。戦って死ねるなんて良い死に方ではないか?」
「(あの二人はそんなことを言わない……俺は少なくとも、あの関わった期間から二人は嘘をつかないし、そんなことをいわない)…必ず…助けにいきますからね」
「終わりだ!」
マヤ様達の会話に悲しく思うも、あれは本心でないし、あの人達は本当に優しい人たちなのは俺は知っている。
だからこそ、この事件の首謀者のあいつは許さないし、ピカも狂わされた一人のはずだ……。
「今のお前を道連れにしてやるよ………」
「何……!?」
奴が驚く声聞こえたが、懐のあるスイッチを押した。そのスイッチを押した瞬間に、俺と奴の回りに爆発が起きた。
「なっー?!」
「「!?!」」
スイッチを押して爆発が起きた瞬間、俺と奴のいた空間にヒビが割れて、下の地面が崩壊した。
実は潜入する前に、下に爆弾をつけたのだが、ちょうどこの位置で良かった。ただし、この下は落ちれば只ではすまない高さだ。
「正気か!?いつの間にか……!」
「この爆発で地面崩壊。これで、この戦艦は当分の間宇宙はいけない……ざまぁみろ」
ピカが叫ぶが、俺は最大限の手を使ってこの戦艦にダメージを与えることができたのは大きいな。
「な……」
「嘘……」
地面に落ちる前に見た光景は、アリシア様とマヤ様があり得ないという目で此方を見ていた。
そして、マヤ様はかなり衝撃を受けて此方を見ていたが……。
「……」
ただ微笑みながら、無重力に従って地面に落下していった。
薄れる意識の中、向こうの世界にいる大切な人達を思い出しながら、俺は落ちていった……。
この小説は
シナリオ:小悪魔さん
編集、タイトルイラスト:REGZA
でお送りいたしました。
初日の今日は一挙24話掲載!
次回更新は本日PM10:00!是非また見に来てください!!
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