夢と欲望の幸せ監獄楽園 STAGE.14
コラボ企画 - 2022年10月16日 (日)
小悪魔さんとのコラボ作品となります。

リエリ様達の来訪および会談を終えて、その日は穏やかな夜を迎えている中、俺はアリシア様の方へと歩いた。
「昼間のあれはなにか気にかけていた……。こう言うときは、早めに動いて聞いた方がいいかもしれない……」
アリシア様の、あの表情はなにか引っ掛かるかのような感じでリエリ様を見ていた。
だが、俺も似たような感覚でリエリ様と話しているときに気になった。
「あれは……俺のいる世界で見たことがある」
「なにかを探るような値踏みをするような目付き……だが、アリシア様の友人であるなら……なぜ違和感が感じる?」
この言い様のない気持ち悪さと言うか、懸念している最悪のことが起きないか心配になっている。
考えているうちにアリシア様の部屋付近に近くなり、ノックをした。
「こんな時間に誰だ?」
「クロです。キーワードは平行」
「……入れ」
平行と言う言葉にアリシア様は、俺だと理解したのか入室の許可してくれた。
部屋に入室すると、いつもの軍事の服とかそういうのは脱いで、ラフな格好になっていた。
「こんな時間にどうした?」
「アリシア様に意見をうかがいたいことがありまして……周辺に気配もありませんでしたよ」
「……どうしても気になると言う話だな?その言い方は」
アリシア様が目付きを鋭くさせながら、こちらに意見聞いてきたので、俺も小さくうなずきながら大事な話ですと答えた。
「こんな時間だが紅茶を飲もうではないか?そこに座っておけ」
「あ、では俺が入れますよ」
「よい。たまには私にもやらせろ」
アリシア様はそういいながら、席から離れて紅茶を注いでくれた。
お礼を言うと、頑張っている者に労うのは当然のことだといってくれた。
「して、話とはなんだ?私の予想が正しければ……リエリ達のことか?」
「……はっ。ご友人を疑うようで悪いかもしれませんが、どうしても疑問がありまして……アリシア様の意見を聞きたいと思いました」
「意見を出すことを許す」
「ありがとうございます。……アリシア様のご友人のリエリ様は男性を見下す感じはありましたか?」
「平行世界の経験上、そういう輩は何度も経験してますが……リエリ様は実際はどんな方なのかと気になりました」
「ふむふむ……貴様はそう感じたか。そうだな……私の知る限りのリエリはそういう人間ではない」
「あやつは軍人の責務を全うする上に、見下すのはあまりないな」
となると、リエリ様はアリシア様と会わない期間の間に何かあったと言うことが考えるのが妥当か?
「リエリ様は、アリシア様と会わない期間に何かあったと考えるべきでしょうか?」
「考えたくはないがな……私は明日個人的に動いてリエリのところに会いに行く」
「なっ!?アリシア様のご友人とは言えど、あの戦艦には何があるかわかりませんよ!せめて、俺かピカでも……」
「ならぬ。お前はこの世界以前の人間だ……万が一、お前に何かあれば向こうの世界の人間に申し訳ないだろ」
俺の提案にアリシア様は、厳しい目で否定した。
アリシア様の言うことも正しいけど……今の俺は向こうの世界のクロではなく、この世界のマヤ様とアリシア様の部下として支えているのだから。
「クロ。お前の気遣いは嬉しく思うが、万が一のこともある」
「しかし……」
「ふっ、お前は気遣いしすぎるな。ならば……その万が一が起きたときは、私達を助けろ。これならどうだ?」
アリシア様が微笑みながら提案してくれたそれの意味は、その時なら動いていいと言うことだろう。
「……必ず、アリシア様の助けに慣れるように頑張ります」
「ふふ、そう固くなるな。だが、クロ……マヤを頼む。あの子はきっと私が何かあれば動くに決まっている。そうなったときは、マヤを止めてくれ」
「分かりました」
もうアリシア様の決意は止めれないだろう。だが、必ず何かあれば助けると言う約束を守って見せる。
「……クロ。マヤもピカもいないから、貴様にひとつ確認したいことがある。誤魔化すのは無しだからな」
「分かりました」
「夜会の時の事を覚えているか?ジル男爵相手にかったあの日の夜の事だ」
「勿論です」
「あのときの戦い方は見事だったが、貴様元のいた世界で人を殺したことはあるな?」
アリシア様は確信をもって俺に問い詰めていた。嘘もいいわけも入らずに答えよと圧力をかけていた。
「はい」
「そうか……。戦いが素人ではないと思っていたが、やはりな。あぁ、責めることはないから安心しろ。我らも多くの敵を倒しているから非難する権利はない」
「俺のいる平行世界……いや、俺がいる場所は……普通の平穏な暮らしとは遠い、裏の世界です」
「殺しだけではなく人には言えないことをしてます。ただ、理解してほしいとまで言いませんが、俺が殺した人は……俺の嫌いなことをしたからです」
アリシア様に見抜かれた以上はそれは話しておかないといけない。
そして、俺のいる世界、俺の事情をすべてとは言わないが、それを話した。
「そうか……」
「隠していて申し訳ございません。マヤ様にも、もちろんこれを話します」
「いや、マヤには話すな。あの子はまだ自分のことで大変な上に、これは私が私達だけの話でしとくべきだ。話すときはこの違和感のあるこれを終えたらいいだけの話だからな」
「分かりました。マヤ様がもし気づいたときは……」
「うむ、話してもいい」
アリシア様がそうおしゃるなら今は話さない方がいいかもしれないな。なによりも、マヤ様が大変なのは明白だ。
「クロ」
アリシア様との話を終えた俺は、古い倉庫の部屋に戻ろうとするとアリシア様が外の景色を見ながら俺の名前を呼んだ。
「はい?」
「いつか我らもお前の故郷に行ってみたいものだ。だから、お前は私達をその星に案内してくれるまでは死ぬことを許さないぞ」
「それは命令ですか?」
「無論だ。お前とならどこにいても退屈しないだろうな」
アリシア様は窓からこちらの方に振り返ったが、その表情は優しく微笑みながら俺に呟いていた。
俺は頭を下げながら、アリシア様とその日は別れた……。
そして、翌日アリシア様はリエリ様達の方にいってから王宮にその日、帰ることはなかった……。
この小説は
シナリオ:小悪魔さん
編集、タイトルイラスト:REGZA
でお送りいたしました。
初日の今日は一挙24話掲載!
次回更新は本日PM2:00!是非また見に来てください!!

リエリ様達の来訪および会談を終えて、その日は穏やかな夜を迎えている中、俺はアリシア様の方へと歩いた。
「昼間のあれはなにか気にかけていた……。こう言うときは、早めに動いて聞いた方がいいかもしれない……」
アリシア様の、あの表情はなにか引っ掛かるかのような感じでリエリ様を見ていた。
だが、俺も似たような感覚でリエリ様と話しているときに気になった。
「あれは……俺のいる世界で見たことがある」
「なにかを探るような値踏みをするような目付き……だが、アリシア様の友人であるなら……なぜ違和感が感じる?」
この言い様のない気持ち悪さと言うか、懸念している最悪のことが起きないか心配になっている。
考えているうちにアリシア様の部屋付近に近くなり、ノックをした。
「こんな時間に誰だ?」
「クロです。キーワードは平行」
「……入れ」
平行と言う言葉にアリシア様は、俺だと理解したのか入室の許可してくれた。
部屋に入室すると、いつもの軍事の服とかそういうのは脱いで、ラフな格好になっていた。
「こんな時間にどうした?」
「アリシア様に意見をうかがいたいことがありまして……周辺に気配もありませんでしたよ」
「……どうしても気になると言う話だな?その言い方は」
アリシア様が目付きを鋭くさせながら、こちらに意見聞いてきたので、俺も小さくうなずきながら大事な話ですと答えた。
「こんな時間だが紅茶を飲もうではないか?そこに座っておけ」
「あ、では俺が入れますよ」
「よい。たまには私にもやらせろ」
アリシア様はそういいながら、席から離れて紅茶を注いでくれた。
お礼を言うと、頑張っている者に労うのは当然のことだといってくれた。
「して、話とはなんだ?私の予想が正しければ……リエリ達のことか?」
「……はっ。ご友人を疑うようで悪いかもしれませんが、どうしても疑問がありまして……アリシア様の意見を聞きたいと思いました」
「意見を出すことを許す」
「ありがとうございます。……アリシア様のご友人のリエリ様は男性を見下す感じはありましたか?」
「平行世界の経験上、そういう輩は何度も経験してますが……リエリ様は実際はどんな方なのかと気になりました」
「ふむふむ……貴様はそう感じたか。そうだな……私の知る限りのリエリはそういう人間ではない」
「あやつは軍人の責務を全うする上に、見下すのはあまりないな」
となると、リエリ様はアリシア様と会わない期間の間に何かあったと言うことが考えるのが妥当か?
「リエリ様は、アリシア様と会わない期間に何かあったと考えるべきでしょうか?」
「考えたくはないがな……私は明日個人的に動いてリエリのところに会いに行く」
「なっ!?アリシア様のご友人とは言えど、あの戦艦には何があるかわかりませんよ!せめて、俺かピカでも……」
「ならぬ。お前はこの世界以前の人間だ……万が一、お前に何かあれば向こうの世界の人間に申し訳ないだろ」
俺の提案にアリシア様は、厳しい目で否定した。
アリシア様の言うことも正しいけど……今の俺は向こうの世界のクロではなく、この世界のマヤ様とアリシア様の部下として支えているのだから。
「クロ。お前の気遣いは嬉しく思うが、万が一のこともある」
「しかし……」
「ふっ、お前は気遣いしすぎるな。ならば……その万が一が起きたときは、私達を助けろ。これならどうだ?」
アリシア様が微笑みながら提案してくれたそれの意味は、その時なら動いていいと言うことだろう。
「……必ず、アリシア様の助けに慣れるように頑張ります」
「ふふ、そう固くなるな。だが、クロ……マヤを頼む。あの子はきっと私が何かあれば動くに決まっている。そうなったときは、マヤを止めてくれ」
「分かりました」
もうアリシア様の決意は止めれないだろう。だが、必ず何かあれば助けると言う約束を守って見せる。
「……クロ。マヤもピカもいないから、貴様にひとつ確認したいことがある。誤魔化すのは無しだからな」
「分かりました」
「夜会の時の事を覚えているか?ジル男爵相手にかったあの日の夜の事だ」
「勿論です」
「あのときの戦い方は見事だったが、貴様元のいた世界で人を殺したことはあるな?」
アリシア様は確信をもって俺に問い詰めていた。嘘もいいわけも入らずに答えよと圧力をかけていた。
「はい」
「そうか……。戦いが素人ではないと思っていたが、やはりな。あぁ、責めることはないから安心しろ。我らも多くの敵を倒しているから非難する権利はない」
「俺のいる平行世界……いや、俺がいる場所は……普通の平穏な暮らしとは遠い、裏の世界です」
「殺しだけではなく人には言えないことをしてます。ただ、理解してほしいとまで言いませんが、俺が殺した人は……俺の嫌いなことをしたからです」
アリシア様に見抜かれた以上はそれは話しておかないといけない。
そして、俺のいる世界、俺の事情をすべてとは言わないが、それを話した。
「そうか……」
「隠していて申し訳ございません。マヤ様にも、もちろんこれを話します」
「いや、マヤには話すな。あの子はまだ自分のことで大変な上に、これは私が私達だけの話でしとくべきだ。話すときはこの違和感のあるこれを終えたらいいだけの話だからな」
「分かりました。マヤ様がもし気づいたときは……」
「うむ、話してもいい」
アリシア様がそうおしゃるなら今は話さない方がいいかもしれないな。なによりも、マヤ様が大変なのは明白だ。
「クロ」
アリシア様との話を終えた俺は、古い倉庫の部屋に戻ろうとするとアリシア様が外の景色を見ながら俺の名前を呼んだ。
「はい?」
「いつか我らもお前の故郷に行ってみたいものだ。だから、お前は私達をその星に案内してくれるまでは死ぬことを許さないぞ」
「それは命令ですか?」
「無論だ。お前とならどこにいても退屈しないだろうな」
アリシア様は窓からこちらの方に振り返ったが、その表情は優しく微笑みながら俺に呟いていた。
俺は頭を下げながら、アリシア様とその日は別れた……。
そして、翌日アリシア様はリエリ様達の方にいってから王宮にその日、帰ることはなかった……。
この小説は
シナリオ:小悪魔さん
編集、タイトルイラスト:REGZA
でお送りいたしました。
初日の今日は一挙24話掲載!
次回更新は本日PM2:00!是非また見に来てください!!
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