真剣で私に相談しなさい！板垣亜巳編その２

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真剣で私に相談しなさい！板垣亜巳編その２

真剣で私に恋しなさい！ - 2020年03月09日 (月)

板垣家長女にしてSM嬢で家計を養っている亜巳。
鋭い眼差しとスラッとしたボディラインに、威圧的な服装。
それに遜色ない戦闘力も兼ね備えた彼女だが、時として不良に絡まれることも多い。

この日も彼女の素性を知らないであろう無謀な男たちが、ナンパと称して話しかけてきた。

（はぁ…やれやれだよ。大方レイプでもしようってんだろうけど……）

「相手が悪かったね」

「がはっ！？」

「ぐへぇっ！」

棒術を駆使して輩どもを何人か蹴散らすが、次から次へとまるで用意していたかたのように男が現れ、多勢に無勢になっていく。

「チッ…キリがないね」

こうなっては一点突破で逃げるしかないと切り替え、亜巳が行動を起こそうとしたその時だった。

伊達操助と名乗る男が現れ、次々と輩をなぎ倒し、窮地を救ってくれたのだ。

「これで全部だね。……助かったよ」

「いえ。通りすがりで襲われているところを見ちゃったんで」

「……一見弱そうなパンチのくせに当たったやつがみんな気絶してるところを見ると、アンタ結構な手練れなのかい？」

「ちょっと格闘技をかじってはいますけどね」

「ちょっと……ねぇ？」

亜巳が操助の実力を測れないのは無理もなかった。
操助の戦闘力は亜巳に大きく劣り、『一見弱そうなパンチ』は実際に弱いパンチだ。
輩が気絶したのは、あらかじめそうなるように準備していたからだ。

「ところで……」

「なんだい？」

「あなたは無意識に、俺のことを命の恩人、一生かけて恩を返す何よりも大切な相手だと思っているんです」

「俺への恩を返すためなら何でもするし、何をしても一生恩は返しきれない、それがあなたの絶対的価値観」

「そしてあなたは俺の為に何かするのが、至福の歓びに感じる女です。それは間違いない」

「う……？…あぁそうだ。アンタには恩を返さなくちゃいけないね」

「何か、私にできることはあるかい？」

「そうですね……でしたらまずは――――」

――――

「いきなり体で恩返ししろなんて、アンタもなかなかゲスいじゃないか」

「ま、恩返しの為ならセックスくらいするけどね」

「だったら早く腰を下ろしてもらえます？」

「わ、わかったよ五月蠅いね」

亜巳に性的奉仕を要求し、ホテルでのセックスにかこつけた操助だったが、恩返しに至福の喜びを感じるようにしたはずの亜巳がやけに突っかかってくる。

その理由は操助にとっても予想できなかった、意外なものだった。

「……血？」

「え、ええ！？しょ、処女だったの！？」

「み、みなまで言わないでおくれよ……」

ＳＭの女王という特殊な形ではあるものの、風俗嬢には違いない亜巳。
そんな彼女が処女と言うのは全く予想していなかったので、操助も驚いてしまった。

「別に気にしなくて良いよ。これくらい……恩返しだと思えばね」

「それに処女なんて恥ずかしいしね。早いところ捨てたかったのさ」

「そう？ならいいんだ。じゃあ、このままするよ？」

「あぁ……好きにしておくれよ」

操助はすぐ自分が気持ちよくなることだけを考え、腰を動かし始めた。

「んんっ……ん……！」

初体験で性的快感は全く感じていない亜巳だったが、抱かれている間はずっと恩返ししていることに対する至福の喜びを得るのだった。

つづく