invincible Villain~恐怖の象徴~ fear.3
僕のヒーローアカデミア - 2022年07月15日 (金)
「芦戸さん、場所の用意はつきましたか?」
「う、うん……今日と明日の二日間借りたよ」
伊布印皇の個性、絶対畏怖によって支配された芦戸三奈と八百万百は、命令に従い準備を進めていた。
淡々と会話する八百万に対し、三奈の表情は暗い。
これは絶対畏怖の効果で完全服従の境地に達している百と、屈服状態に留まっている三奈の違いだ。
「では今から現地に行って準備をしましょう。道具は用意しますわ」
二人は三奈が借りたホテルへと移動し、八百万が創造したカメラなどの機材を設置した。
その作業を淡々と行う八百万に対し、三奈は涙を流しながらの作業となった。
「ぐすっ……うぅ……」
三奈が泣くのも無理はない。
命令されたのは、友人の女を盗撮してこいという内容で、自分が今、友達を盗撮するための準備をしているのだから。
ヒーローである三奈は余計に犯罪行為をすることが辛い
だが倫理観や苦痛をねじ伏せてこうした行動を取ってしまうほどの恐怖で身も心も支配してしまうのが伊布印皇の絶対畏怖という個性の力なのだ。
―――3日後
ホテルで女子会というなのパーティーのあと、参加した麗日お茶子、蛙吹梅雨、耳郎響香、葉隠透らの盗撮映像と画像を編集した百は三奈を連れて印皇がいるアジトへと向かっていた。
しかし、その後ろを尾行する者が。
それはヒーローのミッドナイトとマウントレディだった。
ヒーローチャートにランキングされるプロヒーローだけあって、気付かれることなく尾行し、アジトの近くまでたどり着く。
「よぉ?」
「……ッ!?」
様子を伺って物陰に隠れている二人に声をかけたのは、同じくプロヒーローのミルコだった。
「さっき二人をみかけたからついてきたんだけどさ。コソコソどうしたんだ?」
「ミルコ先輩……!ビックリさせないでくださいっ」
「あと声!小さくしてくださいっ!」
「ん?」
「ミルコ、ちょうど良かったあなたも協力して頂戴」
「お!ヴィランか!?」
二人から話を聞いたミルコは、追跡を手伝うと言う。
大きな助っ人の協力を得た二人は三奈たちをそのまま追跡し、遂にアジトを突き止めるにいたる。
目的は達成したが、ミルコという強力な戦闘力を持つヒーローも加わったことで突入という選択肢も浮かび、考える。
「……ここは一旦引きましょう」
「なんだなんだ、あそこがアジトなんだろ?」
「相手の戦力もわからないし、迂闊に突入するのは危険だわ」
「確かにそうですね」
ミッドナイトの意見にマウントレディも同調し、ミルコは拍子抜けしたようにため息をはいた。
「ハァ……まぁしょうがないな」
撤退を決めたヒーロー達は、その場を離れようとする。
しかしその瞬間だった。
ドスッ
バシッ
「あぐっ!?」
「がはっ!?」
背中を向けたミッドナイトとマウントレディの首元に手刀が刺さる。
その衝撃は一気に意識を奪い去り、気絶させてしまうのだった。
「な、なん……で……」
「う、う……」
地面に倒れ、薄れゆく意識の中で二人は自分達を見下ろすミルコの声を聞いた。
それは到底、信じられるものではなかった。
「残念だったな。私が御主人様の……」
「被害者第一号ヒーローなんだよ」
つづく
「う、うん……今日と明日の二日間借りたよ」
伊布印皇の個性、絶対畏怖によって支配された芦戸三奈と八百万百は、命令に従い準備を進めていた。
淡々と会話する八百万に対し、三奈の表情は暗い。
これは絶対畏怖の効果で完全服従の境地に達している百と、屈服状態に留まっている三奈の違いだ。
「では今から現地に行って準備をしましょう。道具は用意しますわ」
二人は三奈が借りたホテルへと移動し、八百万が創造したカメラなどの機材を設置した。
その作業を淡々と行う八百万に対し、三奈は涙を流しながらの作業となった。
「ぐすっ……うぅ……」
三奈が泣くのも無理はない。
命令されたのは、友人の女を盗撮してこいという内容で、自分が今、友達を盗撮するための準備をしているのだから。
ヒーローである三奈は余計に犯罪行為をすることが辛い
だが倫理観や苦痛をねじ伏せてこうした行動を取ってしまうほどの恐怖で身も心も支配してしまうのが伊布印皇の絶対畏怖という個性の力なのだ。
―――3日後
ホテルで女子会というなのパーティーのあと、参加した麗日お茶子、蛙吹梅雨、耳郎響香、葉隠透らの盗撮映像と画像を編集した百は三奈を連れて印皇がいるアジトへと向かっていた。
しかし、その後ろを尾行する者が。
それはヒーローのミッドナイトとマウントレディだった。
ヒーローチャートにランキングされるプロヒーローだけあって、気付かれることなく尾行し、アジトの近くまでたどり着く。
「よぉ?」
「……ッ!?」
様子を伺って物陰に隠れている二人に声をかけたのは、同じくプロヒーローのミルコだった。
「さっき二人をみかけたからついてきたんだけどさ。コソコソどうしたんだ?」
「ミルコ先輩……!ビックリさせないでくださいっ」
「あと声!小さくしてくださいっ!」
「ん?」
「ミルコ、ちょうど良かったあなたも協力して頂戴」
「お!ヴィランか!?」
二人から話を聞いたミルコは、追跡を手伝うと言う。
大きな助っ人の協力を得た二人は三奈たちをそのまま追跡し、遂にアジトを突き止めるにいたる。
目的は達成したが、ミルコという強力な戦闘力を持つヒーローも加わったことで突入という選択肢も浮かび、考える。
「……ここは一旦引きましょう」
「なんだなんだ、あそこがアジトなんだろ?」
「相手の戦力もわからないし、迂闊に突入するのは危険だわ」
「確かにそうですね」
ミッドナイトの意見にマウントレディも同調し、ミルコは拍子抜けしたようにため息をはいた。
「ハァ……まぁしょうがないな」
撤退を決めたヒーロー達は、その場を離れようとする。
しかしその瞬間だった。
ドスッ
バシッ
「あぐっ!?」
「がはっ!?」
背中を向けたミッドナイトとマウントレディの首元に手刀が刺さる。
その衝撃は一気に意識を奪い去り、気絶させてしまうのだった。
「な、なん……で……」
「う、う……」
地面に倒れ、薄れゆく意識の中で二人は自分達を見下ろすミルコの声を聞いた。
それは到底、信じられるものではなかった。
「残念だったな。私が御主人様の……」
「被害者第一号ヒーローなんだよ」
つづく
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