魔法少女リリカルなのはTB / STAGE-15 夜天の書
魔法少女リリカルなのは - 2021年10月01日 (金)
「御主人様、配置が完了しました」
「OK。ウーノ、それじゃあ作戦開始だよ」
「かしこまりました」
機動六課襲撃作戦が遂に実行された。
第一段階は粗雑なクローンスカリエッティによる破壊活動で、機動六課本部からは相当に距離が離れた場所で行う。
同時に三か所で破壊を行い、明らかな陽動をしかけ、精巧に作ったクローンスカリエッティを配置した「本命」を別の時空管理局施設に向かわせ、襲撃させる。
本命舞台にはかなりの戦力を配置し、特にリーダー役を務めるクローンスカリエッティにはニナヒから切り離した攻撃特化型洗脳触手、通称パワフル・テンタクルを装備させ戦闘力を大幅に強化した。
それらに対して機動六課が出撃・対処している間に真の本命であるスカリエッティ本人が率いる部隊が八神はやてを捕獲・洗脳するという流れだ。
この真の本命舞台にはナンバーズ全員と低村ニナヒも参加する為、失敗できない総戦力だ。
逐次投入による各個撃破を避けるための全員参加な為、八神はやて一人を捕獲するだけなら確実に成功させられるという戦力分析に基づいた作戦だ。
そして、思惑通り作戦は進んだ。
機動六課は大半の戦力を出撃させ、その隙にニナヒたちは襲撃を敢行。
通信も遮断し、作戦はうまくいくかのように思えた。
だが……。
「向こうにライトニングとスターズが向かったって話だよね?何でシグナムやヴィータがここに残っているのかな?」
当初の目論見では司令部に残っているはやて本人をナンバーズ全員で襲撃・確保する予定だったが思惑は大きく外れる事になったのだ。
いざ襲撃してみると、はやて以外にも多くの戦力が残っていたのだ。
この作戦の「首謀者である」スカリエッティは八神はやてと相対したが、脇を固めるシグナムやヴィータは一筋縄ではいかない。
「我々がここを襲撃するというところまで読んでいたのか?」
「そうや。ここが本命での陽動かもしれんのに総出する馬鹿はおらんやろ」
「……なるほどな」
スカリエッティとナンバーズ、その後ろにいるニナヒにウーノが提言する。
「御主人様。敵戦力は想定以上なれど、ターゲットの八神はやてがいる以上はこちらの計画の範囲内です」
「よって、このまま計画の進行を提言いたします」
それを聞いていたクアットロは、内心で
(ウーノ、さらっと自分のミス棚上げしてないか・・・・・・?)
とツッコミを入れていた。
それはニナヒも同様だったようで、口調も表情も穏やかだが、どこからピリついている。
「そうだね、ウーノの言う通りだよ」
「当初の予定とは多少違うけど、作戦事態には支障ないね」
「けど……後で反省会はしなくちゃね」
「は、はいっ」
ビクッとなったウーノだが、その表情はどこか嬉しそうでもあった。
お仕置きをしてもらえるということは、苛烈な内容だろうと可愛がってもらえると言うこと。
そこに対する期待感がウーノを高揚させていた。
「作戦はこのまま継続です。スカリエッティ、指示を」
「あぁ。とにかく八神はやての確保を最優先しろ」
「「「了解!」」」
(全員で八神はやてにってわけにはいかなくなっちゃったか)
(戦力を分散させないといけない事態……けど、この人数相手なら大丈夫だね)
(最悪、僕が本気出せば済むし)
対峙したシャマル、シグナム、ヴィータの3人ははやての前を囲うようにしている。
「どうやら狙いは一人のようですね」
「私達で守りましょう」
「もちろん!」
戦闘態勢に入った3人を散らすため、ウーノの指示によってドゥーエが突進したのを皮切りに他のナンバーズも攻撃を開始した。
数に勝るため、強引に引き離すことはそう難しくなく、はやての護衛を切り離すことは成功した。
「さて、我々もお相手してもらおうか……八神はやて」
「簡単にどうにかできると思うなや……!」
スカリエッティ他、クアットロ、ノーヴェ、ウーノ、ウェンディにニナヒを含めた6人がはやてとの戦闘になるが、最初にしかけたノーヴェとクアットロの攻撃は動作を読んでいたはやてにカウンターをもらい、吹き飛ばされる形でダメージを負ってしまう。
「ほぇ~……やっぱ強いんだなぁ」
「ニナヒ、感心している場合じゃないぞ」
「作戦完了時間が予定よりも遅れている。このままでは出撃していた部隊が帰還してくるぞ」
「うるさいな……わかってるよスカリエッティ!」
常時勃起状態のスカリエッティからでた小言に、ニナヒは思わず苛立ちを露にする。
スカリエッティはそれに対して無言だが、わずかにひきつった表情を見せ、それをはやては見逃さなかった。
「……!」
(この反応……まてや、もしかするとこいつらのボスは……)
戦闘は継続したが、なかなかはやてを拘束するに至らず、シグナムやヴィータと戦っているナンバーズも押し切れない。
その理由としては、ウーノが最初に失敗で少し動揺してしまっていたことで指示の正確さが鈍っていたこと、そして何よりはやてたちが想像以上に強かったことだ。
「御主人様、時間も無いしみんなも苦戦しているみたいですから、私も戦います」
「……そうだね。お願いしようかな」
ウェンディがニナヒに耳打ちして、戦いに加わる。
彼女は重度の精液中毒だが、それがプラスにも作用するようになっており、精液を摂取すると一時的にハイになって戦闘力が上がる。
ニナヒも思っていなかったその副作用はナンバーズでも最強クラスの戦闘力を彼女から引き出すため、切り札のような存在になっている。
ただし負荷が大きく戦闘後のメンテナンスは必須で、戦闘中に精液が切れて禁断症状が出ると大幅に弱体化してしまうリスクもある。
「ごきゅごきゅっ……ぷはぁ
」
瓶に入れて携帯していたニナヒの精液を飲み干したウェンディは、ニッコリ笑うとはやてに仕掛けた。
「あー、なるほど。これはみんな苦戦するわけだね。強いよお前」
「褒められても何もでーへんで」
ウェンディとスカリエッティ、それにクアットロの3対1でようやく拮抗が破られ、優勢になりはじめた。
「……ッ」
(辛いがここは耐えるんや!このまま時間を稼げばみんなが戻ってくる。それまでの辛抱すれば勝てる!)
(それにこいつら明らかに総出できとる。耐えて形勢逆転すれば一網打尽にできるんや!)
「ぐあっ!」
「おっとと」
「ぐっ……す、すいません、御主人様の所に吹き飛ばされてしまって」
「構わないよ。それより大丈夫かいクアットロ」
「はい。お気遣いいただきありがとうございます」
(チッ……八神のクソが!よりにもよって御主人様のところに狙って吹き飛ばしやがったな)
(しっかしまずいぞこれは……)
戦闘が長引いていることにクアットロも焦りが出てきたが、ふとあることを思いつく。
(……待てよ。ここに八神はやてがいるなら……!)
「御主人様、ちょっとよろしいですか」
「ん?どうしたの」
クアットロはニナヒに耳打ちする。
それはリィンフォースについてだった。
「リィンフォース……?」
「ふぅん、なるほど……それは面白そうだね♪」
一旦狙いをリィンフォースに切り替える、あることをする提案にニナヒは満面の笑みを浮かべていた。
「八神はやてちゃん、ちょっといいかな?」
「御主人様!危険ですっ」
「我々の後ろに!」
後ろにいたニナヒが前に出ると、ウェンディとウーノが慌てて前を囲う。
「なんや、改まって話でもしたい言うんか」
(やはりこいつがボスやな……!)
「まぁね。はやてちゃん……君、夜天の主なんだよね?」
「だからシグナムとヴィータ、シャマルは君に従っている、そうだよねぇ?」
(……!?)
「それがどうしたんや!」
リィンフォースの名前を出され、はやての表情が険しくなる。
「いやね?夜天の書の主じゃなかったらシグナム達は君に従うのかなーと思ってさ」
「そんなん当たり前やろ!絆はそう簡単に断ち切れへんのやで!」
(こっちの動揺を誘う作戦か!?そうはいかへんで!)
これによって風向きが変わったのか、事態はニナヒにとって好転し、それははやてにとっては最悪の事態を意味していた。
「はぁはぁ……ご、御主人様、こちらに接近してくる動体反応があります……」
なんと心配したリィンフォースが戦闘中の現場に姿を見せたのだ。
「アハハ!おやおや、噂をすればなんとやらだなぁ!」
「まずいぞ。リィンフォースを狙うつもりか!」
状況を察したシグナムがリィンフォースの保護に動くが、それをドゥーエとチンクが阻止する。
「おっと、行かせないよ?」
「がはッ!」
「人より自分の心配をしなくちゃねぇ♥」
ヴィータやシャマルも同様で、自分の戦闘で手が回らない。
「みんなは八神はやての相手をお願い」
「はーい♥」
「了解だ」
ウェンディの突進に合わせてスカリエッティ、クアットロも続き、ダメージを負っているウーノも追随する。
その隙をついてニナヒは隠していた実力の一部を発揮してリィンフォースに一気に迫ると、触手に捕らえてしまう。
「絆かぁ。うらやましいねー」
「その絆……僕の物にしたいな♪」
「んんー!!」
顔を鷲掴みにされたリィンフォースはジタバタ暴れるが、ここまでくればもう詰みだった。
「リィンフォースを離せ!」
「おっとと、行かせないよ!」
「さぁ、御主人様!一口でパクッとどうぞ!」
「それじゃあ遠慮なく♪いただきまーす♪」
ニナヒの下半身から伸びた触手が先端をクパァ!と広げ、そのままパクリとリィンフォースを丸呑みにしてしまう。
クチュグチュという音を立てながら触手を伝ってニナヒの体内へと吸収されるその間はわずか数秒だった。
「そんななっ!?」
「リィンフォース!?」
その光景を見ていたはやて達は愕然とする。
「……ぅう……うぷっ!」
「…ハァ…ハァ…ご馳走様
」
「いやぁ……すごいね!夜天の書の力、知識が溢れてくるよ……フフッ
」
リィンフォースを取り込んだことで彼女の全てを手に入れたニナヒは、すぐさま夜天の書の主を八神はやてから低村ニナヒへと書き換える。
そしてニッコリと笑い、一言聞いた。
「ヴィータ、シグナム、シャマル……君たちの主はそこの八神はやてかな?」
「えっ……!?」
「あ、あぁ……!」
「わ私達の主は……!」
つづく
「OK。ウーノ、それじゃあ作戦開始だよ」
「かしこまりました」
機動六課襲撃作戦が遂に実行された。
第一段階は粗雑なクローンスカリエッティによる破壊活動で、機動六課本部からは相当に距離が離れた場所で行う。
同時に三か所で破壊を行い、明らかな陽動をしかけ、精巧に作ったクローンスカリエッティを配置した「本命」を別の時空管理局施設に向かわせ、襲撃させる。
本命舞台にはかなりの戦力を配置し、特にリーダー役を務めるクローンスカリエッティにはニナヒから切り離した攻撃特化型洗脳触手、通称パワフル・テンタクルを装備させ戦闘力を大幅に強化した。
それらに対して機動六課が出撃・対処している間に真の本命であるスカリエッティ本人が率いる部隊が八神はやてを捕獲・洗脳するという流れだ。
この真の本命舞台にはナンバーズ全員と低村ニナヒも参加する為、失敗できない総戦力だ。
逐次投入による各個撃破を避けるための全員参加な為、八神はやて一人を捕獲するだけなら確実に成功させられるという戦力分析に基づいた作戦だ。
そして、思惑通り作戦は進んだ。
機動六課は大半の戦力を出撃させ、その隙にニナヒたちは襲撃を敢行。
通信も遮断し、作戦はうまくいくかのように思えた。
だが……。
「向こうにライトニングとスターズが向かったって話だよね?何でシグナムやヴィータがここに残っているのかな?」
当初の目論見では司令部に残っているはやて本人をナンバーズ全員で襲撃・確保する予定だったが思惑は大きく外れる事になったのだ。
いざ襲撃してみると、はやて以外にも多くの戦力が残っていたのだ。
この作戦の「首謀者である」スカリエッティは八神はやてと相対したが、脇を固めるシグナムやヴィータは一筋縄ではいかない。
「我々がここを襲撃するというところまで読んでいたのか?」
「そうや。ここが本命での陽動かもしれんのに総出する馬鹿はおらんやろ」
「……なるほどな」
スカリエッティとナンバーズ、その後ろにいるニナヒにウーノが提言する。
「御主人様。敵戦力は想定以上なれど、ターゲットの八神はやてがいる以上はこちらの計画の範囲内です」
「よって、このまま計画の進行を提言いたします」
それを聞いていたクアットロは、内心で
(ウーノ、さらっと自分のミス棚上げしてないか・・・・・・?)
とツッコミを入れていた。
それはニナヒも同様だったようで、口調も表情も穏やかだが、どこからピリついている。
「そうだね、ウーノの言う通りだよ」
「当初の予定とは多少違うけど、作戦事態には支障ないね」
「けど……後で反省会はしなくちゃね」
「は、はいっ」
ビクッとなったウーノだが、その表情はどこか嬉しそうでもあった。
お仕置きをしてもらえるということは、苛烈な内容だろうと可愛がってもらえると言うこと。
そこに対する期待感がウーノを高揚させていた。
「作戦はこのまま継続です。スカリエッティ、指示を」
「あぁ。とにかく八神はやての確保を最優先しろ」
「「「了解!」」」
(全員で八神はやてにってわけにはいかなくなっちゃったか)
(戦力を分散させないといけない事態……けど、この人数相手なら大丈夫だね)
(最悪、僕が本気出せば済むし)
対峙したシャマル、シグナム、ヴィータの3人ははやての前を囲うようにしている。
「どうやら狙いは一人のようですね」
「私達で守りましょう」
「もちろん!」
戦闘態勢に入った3人を散らすため、ウーノの指示によってドゥーエが突進したのを皮切りに他のナンバーズも攻撃を開始した。
数に勝るため、強引に引き離すことはそう難しくなく、はやての護衛を切り離すことは成功した。
「さて、我々もお相手してもらおうか……八神はやて」
「簡単にどうにかできると思うなや……!」
スカリエッティ他、クアットロ、ノーヴェ、ウーノ、ウェンディにニナヒを含めた6人がはやてとの戦闘になるが、最初にしかけたノーヴェとクアットロの攻撃は動作を読んでいたはやてにカウンターをもらい、吹き飛ばされる形でダメージを負ってしまう。
「ほぇ~……やっぱ強いんだなぁ」
「ニナヒ、感心している場合じゃないぞ」
「作戦完了時間が予定よりも遅れている。このままでは出撃していた部隊が帰還してくるぞ」
「うるさいな……わかってるよスカリエッティ!」
常時勃起状態のスカリエッティからでた小言に、ニナヒは思わず苛立ちを露にする。
スカリエッティはそれに対して無言だが、わずかにひきつった表情を見せ、それをはやては見逃さなかった。
「……!」
(この反応……まてや、もしかするとこいつらのボスは……)
戦闘は継続したが、なかなかはやてを拘束するに至らず、シグナムやヴィータと戦っているナンバーズも押し切れない。
その理由としては、ウーノが最初に失敗で少し動揺してしまっていたことで指示の正確さが鈍っていたこと、そして何よりはやてたちが想像以上に強かったことだ。
「御主人様、時間も無いしみんなも苦戦しているみたいですから、私も戦います」
「……そうだね。お願いしようかな」
ウェンディがニナヒに耳打ちして、戦いに加わる。
彼女は重度の精液中毒だが、それがプラスにも作用するようになっており、精液を摂取すると一時的にハイになって戦闘力が上がる。
ニナヒも思っていなかったその副作用はナンバーズでも最強クラスの戦闘力を彼女から引き出すため、切り札のような存在になっている。
ただし負荷が大きく戦闘後のメンテナンスは必須で、戦闘中に精液が切れて禁断症状が出ると大幅に弱体化してしまうリスクもある。
「ごきゅごきゅっ……ぷはぁ

瓶に入れて携帯していたニナヒの精液を飲み干したウェンディは、ニッコリ笑うとはやてに仕掛けた。
「あー、なるほど。これはみんな苦戦するわけだね。強いよお前」
「褒められても何もでーへんで」
ウェンディとスカリエッティ、それにクアットロの3対1でようやく拮抗が破られ、優勢になりはじめた。
「……ッ」
(辛いがここは耐えるんや!このまま時間を稼げばみんなが戻ってくる。それまでの辛抱すれば勝てる!)
(それにこいつら明らかに総出できとる。耐えて形勢逆転すれば一網打尽にできるんや!)
「ぐあっ!」
「おっとと」
「ぐっ……す、すいません、御主人様の所に吹き飛ばされてしまって」
「構わないよ。それより大丈夫かいクアットロ」
「はい。お気遣いいただきありがとうございます」
(チッ……八神のクソが!よりにもよって御主人様のところに狙って吹き飛ばしやがったな)
(しっかしまずいぞこれは……)
戦闘が長引いていることにクアットロも焦りが出てきたが、ふとあることを思いつく。
(……待てよ。ここに八神はやてがいるなら……!)
「御主人様、ちょっとよろしいですか」
「ん?どうしたの」
クアットロはニナヒに耳打ちする。
それはリィンフォースについてだった。
「リィンフォース……?」
「ふぅん、なるほど……それは面白そうだね♪」
一旦狙いをリィンフォースに切り替える、あることをする提案にニナヒは満面の笑みを浮かべていた。
「八神はやてちゃん、ちょっといいかな?」
「御主人様!危険ですっ」
「我々の後ろに!」
後ろにいたニナヒが前に出ると、ウェンディとウーノが慌てて前を囲う。
「なんや、改まって話でもしたい言うんか」
(やはりこいつがボスやな……!)
「まぁね。はやてちゃん……君、夜天の主なんだよね?」
「だからシグナムとヴィータ、シャマルは君に従っている、そうだよねぇ?」
(……!?)
「それがどうしたんや!」
リィンフォースの名前を出され、はやての表情が険しくなる。
「いやね?夜天の書の主じゃなかったらシグナム達は君に従うのかなーと思ってさ」
「そんなん当たり前やろ!絆はそう簡単に断ち切れへんのやで!」
(こっちの動揺を誘う作戦か!?そうはいかへんで!)
これによって風向きが変わったのか、事態はニナヒにとって好転し、それははやてにとっては最悪の事態を意味していた。
「はぁはぁ……ご、御主人様、こちらに接近してくる動体反応があります……」
なんと心配したリィンフォースが戦闘中の現場に姿を見せたのだ。
「アハハ!おやおや、噂をすればなんとやらだなぁ!」
「まずいぞ。リィンフォースを狙うつもりか!」
状況を察したシグナムがリィンフォースの保護に動くが、それをドゥーエとチンクが阻止する。
「おっと、行かせないよ?」
「がはッ!」
「人より自分の心配をしなくちゃねぇ♥」
ヴィータやシャマルも同様で、自分の戦闘で手が回らない。
「みんなは八神はやての相手をお願い」
「はーい♥」
「了解だ」
ウェンディの突進に合わせてスカリエッティ、クアットロも続き、ダメージを負っているウーノも追随する。
その隙をついてニナヒは隠していた実力の一部を発揮してリィンフォースに一気に迫ると、触手に捕らえてしまう。
「絆かぁ。うらやましいねー」
「その絆……僕の物にしたいな♪」
「んんー!!」
顔を鷲掴みにされたリィンフォースはジタバタ暴れるが、ここまでくればもう詰みだった。
「リィンフォースを離せ!」
「おっとと、行かせないよ!」
「さぁ、御主人様!一口でパクッとどうぞ!」
「それじゃあ遠慮なく♪いただきまーす♪」
ニナヒの下半身から伸びた触手が先端をクパァ!と広げ、そのままパクリとリィンフォースを丸呑みにしてしまう。
クチュグチュという音を立てながら触手を伝ってニナヒの体内へと吸収されるその間はわずか数秒だった。
「そんななっ!?」
「リィンフォース!?」
その光景を見ていたはやて達は愕然とする。
「……ぅう……うぷっ!」
「…ハァ…ハァ…ご馳走様

「いやぁ……すごいね!夜天の書の力、知識が溢れてくるよ……フフッ

リィンフォースを取り込んだことで彼女の全てを手に入れたニナヒは、すぐさま夜天の書の主を八神はやてから低村ニナヒへと書き換える。
そしてニッコリと笑い、一言聞いた。
「ヴィータ、シグナム、シャマル……君たちの主はそこの八神はやてかな?」
「えっ……!?」
「あ、あぁ……!」
「わ私達の主は……!」
つづく
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