真剣で私に相談しなさい!椎名京編
真剣で私に恋しなさい! - 2018年05月08日 (火)
川神百代をパートナーという形で支配下に置いた伊達操助は、川神一子にも手をつける一方で早くもその次のターゲットの目星をつけていた。

椎名京
風間ファミリーの古株で直江大和に心を癒された過去を持つことから彼に絶大な愛情を抱いている。
弓兵であり、天下五弓に数えられる名手。
人を寄せ付けない空気があり、風間ファミリー以外との絡みは少ない。
「同じ武士娘でも本当に色々なタイプがいるもんだ。椎名京……落し甲斐があるね」
どうやって彼女と接点を持ち、支配しようか考える操助。
京のようにグループ以外の人間と接点を持ちたがらないタイプは、いかに自然に接点を持ち、周囲に違和感なく支配するかが重要だ。
百代が手の内にある以上はいくらでも接点はもてるが、京とどういう関係を作るかは悩ましい。
百代と結んだパートナー、一子がもうすぐなるであろう飼い主と犬の関係。
それらが京に当てはまらないのは明らかで、あれほど直江大和一筋だった京が友人や、まして恋人などを作るのはありえない。
特に名案も浮かばないまま何日かが経ち、運動会の日がやってきた。
「ワン子、随分張り切ってるね」
「うん!次も必ず勝ってくるわ!」
「頑張ってね」
運動会の最中、張り切っているワン子を応援する京。
そんな彼女に操助が視線を送る。
「……!」
「おっと」
遠目からわずか数秒視線を送っただけにもかかわらず、京は誰かから見られていることを察した。
すぐに視線を外したので誰か気付かれることはなかったが、その察しの良さに操助も軽率だったと反省した。
(弓兵ってあんなに察知能力に長けてるのか。さすがは天下五弓の一人ってところかな)
(ま、慌てることもないし今はこっちを仕上げるのが先かな)
「……それにしても1日ぶっ通しの運動会はいるだけで疲れる」
一旦京の事は置いておき、運動会を少しサボることにした操助は電話を百代にかけた。
「あ、百代?悪いけど今からちょっといい?」
「うん。場所はね―――」
―――
―――
―――
川神学園 屋外トイレ
「操助さん。こんなところで抱かれるのは……まぁ構いませんけど、こんなことしているとワン子のフォローができませんよ?」
「大丈夫、ちょっと抜いて終わりにするつもりだから、百代の出番までには間に合うよ」
「もう。仕方ないですね」
そう言って尻を差し出した百代を屋外トイレでこっそりと抱いた操助は、スッキリして運動場に戻った。
「もも先輩……顔が赤いよ?」
「ん?いやなに、ちょっと動いて体が火照ってきたからからな」
「そう……」
運動場に戻った百代の様子の変化を京は機敏に感じ取ったが、それ以上は何も言わなかった。
百代が何をしてきたのか、なんとなく察したからだ。
「百代」
「操助さんっ
」
「……」
会話しているところに操助がやってきて、露骨に態度を変える京。
百代のパートナーになったという話は知っていたが、百代があまりに信頼を置いていることをおかしいと感じていたし、間違って風間ファミリーに入ってくるようなことがないかとひどく警戒していたのだ。
(随分警戒されてるなぁ……ま、やっぱりと言えばやっぱりかな)
操助も今はあまり目立ちたくないし、一子の方の詰めをしっかりしたいからという思いもあって今は次への布石を打つだけでいいと考えていた。
「それじゃあ俺はこれで失礼するよ。椎名さんも頑張ってね」
「……」
頷くことすらしない京に、去り際ボソッと耳元で囁く。
「あなたは無意識に、俺は警戒する必要のない相手だと思っているんです」
「……ッ!」
つづく
真剣で私に相談しなさい!シリーズ 時系列順
①川神百代編
②川神一子編
③川神一子編その2
④小笠原千花編

椎名京
風間ファミリーの古株で直江大和に心を癒された過去を持つことから彼に絶大な愛情を抱いている。
弓兵であり、天下五弓に数えられる名手。
人を寄せ付けない空気があり、風間ファミリー以外との絡みは少ない。
「同じ武士娘でも本当に色々なタイプがいるもんだ。椎名京……落し甲斐があるね」
どうやって彼女と接点を持ち、支配しようか考える操助。
京のようにグループ以外の人間と接点を持ちたがらないタイプは、いかに自然に接点を持ち、周囲に違和感なく支配するかが重要だ。
百代が手の内にある以上はいくらでも接点はもてるが、京とどういう関係を作るかは悩ましい。
百代と結んだパートナー、一子がもうすぐなるであろう飼い主と犬の関係。
それらが京に当てはまらないのは明らかで、あれほど直江大和一筋だった京が友人や、まして恋人などを作るのはありえない。
特に名案も浮かばないまま何日かが経ち、運動会の日がやってきた。
「ワン子、随分張り切ってるね」
「うん!次も必ず勝ってくるわ!」
「頑張ってね」
運動会の最中、張り切っているワン子を応援する京。
そんな彼女に操助が視線を送る。
「……!」
「おっと」
遠目からわずか数秒視線を送っただけにもかかわらず、京は誰かから見られていることを察した。
すぐに視線を外したので誰か気付かれることはなかったが、その察しの良さに操助も軽率だったと反省した。
(弓兵ってあんなに察知能力に長けてるのか。さすがは天下五弓の一人ってところかな)
(ま、慌てることもないし今はこっちを仕上げるのが先かな)
「……それにしても1日ぶっ通しの運動会はいるだけで疲れる」
一旦京の事は置いておき、運動会を少しサボることにした操助は電話を百代にかけた。
「あ、百代?悪いけど今からちょっといい?」
「うん。場所はね―――」
―――
―――
―――
川神学園 屋外トイレ
「操助さん。こんなところで抱かれるのは……まぁ構いませんけど、こんなことしているとワン子のフォローができませんよ?」
「大丈夫、ちょっと抜いて終わりにするつもりだから、百代の出番までには間に合うよ」
「もう。仕方ないですね」
そう言って尻を差し出した百代を屋外トイレでこっそりと抱いた操助は、スッキリして運動場に戻った。
「もも先輩……顔が赤いよ?」
「ん?いやなに、ちょっと動いて体が火照ってきたからからな」
「そう……」
運動場に戻った百代の様子の変化を京は機敏に感じ取ったが、それ以上は何も言わなかった。
百代が何をしてきたのか、なんとなく察したからだ。
「百代」
「操助さんっ

「……」
会話しているところに操助がやってきて、露骨に態度を変える京。
百代のパートナーになったという話は知っていたが、百代があまりに信頼を置いていることをおかしいと感じていたし、間違って風間ファミリーに入ってくるようなことがないかとひどく警戒していたのだ。
(随分警戒されてるなぁ……ま、やっぱりと言えばやっぱりかな)
操助も今はあまり目立ちたくないし、一子の方の詰めをしっかりしたいからという思いもあって今は次への布石を打つだけでいいと考えていた。
「それじゃあ俺はこれで失礼するよ。椎名さんも頑張ってね」
「……」
頷くことすらしない京に、去り際ボソッと耳元で囁く。
「あなたは無意識に、俺は警戒する必要のない相手だと思っているんです」
「……ッ!」
つづく
真剣で私に相談しなさい!シリーズ 時系列順
①川神百代編
②川神一子編
③川神一子編その2
④小笠原千花編
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