真剣で私に相談しなさい！板垣天使編その３

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真剣で私に相談しなさい！板垣天使編その３

真剣で私に恋しなさい！ - 2020年03月02日 (月)

「おめーらに恨みはねぇが、命令だからな」

「ボッコボコにしてやるぜ！」

板垣天使はこの日、操助に命じられて規模の小さな半グレ組織を壊滅させていた。
相手を死なない程度に殴っている最中、ずっと恍惚とした表情を浮かべている天使。

（ああ～……たまらねぇ……）

度重なる命令の実行と、それに紐づけされた快感。
それらは板垣天使を重度の命令実行中毒者にしていた。

（命令を実行している時のこの感じ……ヘブンだぜぇ

）

その狂気染みた一方的な暴力は、半グレ集団にとって消えないトラウマとして刻まれ、解散に追い込まれたのだった。

―――

――

―

「お、お願いだからっ！」

「なんでもいいからまた命令してくれよっ！！」

「め、命令してもらわないと、頭がおかしくなりそうなんだよぉ！」

最初は渋々命令に従っていた天使は、命令されたことを実行する度にまるでドラッグをキメたような快感を得ている。
それは徐々に大きくなり、それに比例するように命令を欲する体へと変貌し、一週間も命令が無くなると気が狂いそうになるほどに悪化していた。

そんな中毒症状を起こしている天使は、もはやどんな命令だろうと躊躇せず実行する優秀な汚れ役であり、操助にとって誰よりも信頼できる手先となりつつあった。

「そうだな…次はな……」

「あ、亜巳姉に手を出すのを手伝えって……！」

「さすがに家族に手を出すのは嫌か？」

「し、従う！命令なら従うよ！」

「だからちゃんと命令してくれっ」

「命令してもらわないと気持ちよくなれないんだよぉ！」

禁断症状に陥って錯乱気味の天使に、操助はハッキリと命令してやった。
そして―――

―――

――

－

「ただいま～」

「お、辰姉。お帰り、久しぶりじゃん！」

「うん。でも天ちゃん、お姉ちゃんなんて呼ばなくてよいよ～」

「私もう、操助様の家畜なんだから～。今も用事があるから人の言葉許されてるけど、家畜小屋に戻ったらブヒブヒ言ってるただの牝豚なんだよぉ」

「それは知ってるけどさ、ウチが辰姉を家畜扱いできっかよ。操助様に命令されれば別だけどな」

「それなんだけどね、天ちゃんに伝言があるんだ」

「命令か！？」

「うん……ちょっと街の不良を集めて欲しいんだって。それでかくかくしかじかなんだけどぉ……」

「オッケー。ようは亜巳姉を不良共に襲わせればいいんだな？」

「ああっ

操助様から直接命令された方が快感が強いんだけど仕方ねぇ、その命令、今すぐ実行するぜ

」

「よろしく～。それじゃあ、しっかり伝えたから今から家畜に戻るねぇ」

「うん。体壊すなよ辰姉」

「ぶひ～ぶひひっ♪」

家畜に戻った辰子は笑顔で鳴いて手を振り、操助の元へと帰った。

つづく