真剣で私に相談しなさい!黛由紀江編その2
真剣で私に恋しなさい! - 2018年05月29日 (火)
黛由紀江は友達が少ない。
だから一人でいる場面も多い。
そんな彼女に話しかけるのは簡単だったし、由紀江の方も誰かから声をかけられることは嬉しかった。
「黛さんだよね?百代がいるグループの」
「は、はい!」
「ちゃんと話すのは初めてになるかな。百代のパートナーをしてる伊達操助です」
「お、お名前は存じ上げています」
不思議と操助が初対面に思えない由紀江だったが、出会った記憶はなかった。
「そうだ。良かったら俺とも友達になってよ」

「ふぇ!?と、ととと友達ですか!?」
「そうそう。ま、考えておいてよ。それじゃあね♪」
「ああっ、ちょ、ちょっ!?」
ニッコリと笑って立ち去ってしまった操助を由紀江は追えなかった。
急に友達になってほしいと言われてパニックになってしまっていたからだが、すぐにOKできなかった自分を後から悔やむこととなった。
その日の夜、由紀江はみんなと風呂に入っている時にそのことを相談した。
「実は伊達操助さんにお友達にならないかって誘われたんです」
「おぉー!やったなまゆっち!」
クリスはそのことを素直に喜んでくれた。
他のメンバーも同じだ。
「おー、操助さんは私のパートナーだが……まゆまゆの友達になるならこんなに嬉しいことは無いぞ!」
「私もごしゅ……操助さんならまゆっちを立派に飼い……ううん、立派な友達になってくれると思うわ!」
「私はまだ会話したことがないんだが、京も伊達さんの事はあまり警戒していないみたいだし友達になりたいと言ってくれているならなった方がいいと思うぞ」
「気を許したわけじゃないけど……あの人は悪い人ではないと思うよ」
クリス以外は操助と面識があるが、他人との壁を作っている京ですら好意的な発言をしたことを少なからず由紀江を安心させた。
「で、でもどうやって会話したらいいか……」
「それにお誘いを受けた時、すぐ立ち去ってしまって……ちゃんとお返事もできていないんです」
「操助さんがリードしてくれるさ。私なんてリードされっぱなしだぞ
」
「あうぅ……」
翌日、由紀江は友達になることをOKする為に必死に話しかけようとしてはみたものの、会話のきっかけが掴めずにあれこれ考えたまま一日が過ぎてしまう。
夕方、しょんぼりと河原でうな垂れているところに偶然百代が通りかかり、改めてどうやって会話をすればいいのかを相談する流れになった。
「とにかく積極的な人格を作りだせばいいじゃないか?」
「そんな簡単には……」
「松風だってそうだろう?」
「ま、松風は九十九神ですから!」
「んー、それじゃあこんなのはどうだ?」
百代は1枚のCDを由紀江に手渡した。
スピードラーニング的なもので、聞いていると積極的に会話するコツが身に付くようになるらしい。
この手の物に効果があるかは正直疑わしいが、藁にもすがる思いの由紀江は受け取って夜に聞いてみることにした。
「これでいいのかしら?」
イヤホンを付けてCDをスタートさせると、聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「あれ……この声、伊達さん?」
―――
―――
―――
「操助さんの御指示通り、まゆまゆにはCDを渡しておきました
」
由紀江がCDを聞いているその頃、操助の家では百代が抱かれていた。
「後はうまく出来上がってるかだね」
「はい
」
「今頃まゆまゆはあのCDを聞いて積極的な人格が生まれているはずです」
「淫乱で積極的で……操助さんに一途な都合の良い人格が
」
つづく
真剣で私に相談しなさい!シリーズ 時系列順
①黛由紀江編
②川神百代編
③川神一子編
④椎名京編
⑤川神一子編その2
⑥小笠原千花編
⑦甘粕真与編
だから一人でいる場面も多い。
そんな彼女に話しかけるのは簡単だったし、由紀江の方も誰かから声をかけられることは嬉しかった。
「黛さんだよね?百代がいるグループの」
「は、はい!」
「ちゃんと話すのは初めてになるかな。百代のパートナーをしてる伊達操助です」
「お、お名前は存じ上げています」
不思議と操助が初対面に思えない由紀江だったが、出会った記憶はなかった。
「そうだ。良かったら俺とも友達になってよ」

「ふぇ!?と、ととと友達ですか!?」
「そうそう。ま、考えておいてよ。それじゃあね♪」
「ああっ、ちょ、ちょっ!?」
ニッコリと笑って立ち去ってしまった操助を由紀江は追えなかった。
急に友達になってほしいと言われてパニックになってしまっていたからだが、すぐにOKできなかった自分を後から悔やむこととなった。
その日の夜、由紀江はみんなと風呂に入っている時にそのことを相談した。
「実は伊達操助さんにお友達にならないかって誘われたんです」
「おぉー!やったなまゆっち!」
クリスはそのことを素直に喜んでくれた。
他のメンバーも同じだ。
「おー、操助さんは私のパートナーだが……まゆまゆの友達になるならこんなに嬉しいことは無いぞ!」
「私もごしゅ……操助さんならまゆっちを立派に飼い……ううん、立派な友達になってくれると思うわ!」
「私はまだ会話したことがないんだが、京も伊達さんの事はあまり警戒していないみたいだし友達になりたいと言ってくれているならなった方がいいと思うぞ」
「気を許したわけじゃないけど……あの人は悪い人ではないと思うよ」
クリス以外は操助と面識があるが、他人との壁を作っている京ですら好意的な発言をしたことを少なからず由紀江を安心させた。
「で、でもどうやって会話したらいいか……」
「それにお誘いを受けた時、すぐ立ち去ってしまって……ちゃんとお返事もできていないんです」
「操助さんがリードしてくれるさ。私なんてリードされっぱなしだぞ

「あうぅ……」
翌日、由紀江は友達になることをOKする為に必死に話しかけようとしてはみたものの、会話のきっかけが掴めずにあれこれ考えたまま一日が過ぎてしまう。
夕方、しょんぼりと河原でうな垂れているところに偶然百代が通りかかり、改めてどうやって会話をすればいいのかを相談する流れになった。
「とにかく積極的な人格を作りだせばいいじゃないか?」
「そんな簡単には……」
「松風だってそうだろう?」
「ま、松風は九十九神ですから!」
「んー、それじゃあこんなのはどうだ?」
百代は1枚のCDを由紀江に手渡した。
スピードラーニング的なもので、聞いていると積極的に会話するコツが身に付くようになるらしい。
この手の物に効果があるかは正直疑わしいが、藁にもすがる思いの由紀江は受け取って夜に聞いてみることにした。
「これでいいのかしら?」
イヤホンを付けてCDをスタートさせると、聞き覚えのある声が聞こえてくる。
「あれ……この声、伊達さん?」
―――
―――
―――
「操助さんの御指示通り、まゆまゆにはCDを渡しておきました

由紀江がCDを聞いているその頃、操助の家では百代が抱かれていた。
「後はうまく出来上がってるかだね」
「はい

「今頃まゆまゆはあのCDを聞いて積極的な人格が生まれているはずです」
「淫乱で積極的で……操助さんに一途な都合の良い人格が

つづく
真剣で私に相談しなさい!シリーズ 時系列順
①黛由紀江編
②川神百代編
③川神一子編
④椎名京編
⑤川神一子編その2
⑥小笠原千花編
⑦甘粕真与編
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