辻堂さんの更生ロード~正論には反論の余地なし~
辻堂さんの純愛ロード - 2014年02月22日 (土)
愛「これで……いいのかよ……。」
近衛「ふむ。稲村の不良は下着をはいていないと聞いていましたが、ちゃんと履いているんですね。」
愛「そ、それはアタシじゃねーよ。」
近衛「ヤンキー……とはとても思えないようなかわいらしい下着ですね。」
愛「か。かわっ!?」
近衛「ですが色がいけない。やはり女子校生であるならば純粋無垢の白をはくべきです。」
愛「てめーら教師の指図はうけねーよ。」
湘南三大天の一人 辻堂愛は生徒指導室にいた。
三大天同士の抗争が激化し、学園の校舎や関係者への被害が大きくなってきたことを重く受け止めた学園長は
不良更生のスペシャリストである近衛正義教諭を他校から引き抜き、番長辻堂愛を更生させようとしていたのだ。
彼は美形の容姿と落ち着いた雰囲気、誰もが納得する論調で特に女子の不良を多く更生させてきた実績を持つ。
近衛「いらぬ誤解や風紀の乱れを防ぐためにも、女子校生であるならば純粋無垢の白をはくべきです。これ正論ですよね。」
愛「うっ……。」
近衛「それにあなたたち生徒は基本的に教師の言うことには従うべきです。教師である私が言うんだから下着は白であるべきなんです。これ正論ですよね。」
愛「わ、わぁーったよ。白にすればいいんだろ。明日から白にするよ!」
愛(いちいち正論ばかり言いやがって……。あまりに正論すぎてまったく反論できねぇ……。)
近衛教諭の言葉には不思議な重みと説得力があり、番長辻堂愛でさえ素直に従うしかなかった。
生徒を理解するために下着を見るのは何もおかしなことじゃない。それが正論。
そう言われては自らスカートをたくしあげて下着を見せるしかなかった。
そんなことを普通の教師に言われたら殴り飛ばしていただろうが、なぜか愛はそれをせずそうしようとさえ思わなかった。
正論を言われたら逆らう気なんて起きなくなるからだ。
近衛「ものわかりのいい生徒は好きですよ。あなたのような素直な子が不良をやっているなんて、私には信じられませんね。」
愛「だれが素直だコラァ!?」
近衛「まぁまぁ……ここは生徒指導室ですから、教師の指導は素直に受け入れ、逆らってはいけませんよ。これ正論ですよね。」
愛「た、確かに……。」
近衛「わかってもらえればいいんです。」
近衛「本題に入りますが。私はね、不良を束ねるだけの統率力を持っているならそれを良い方向に使えると思っているんですよ。」
愛「……?」
近衛「つまり不良の番長から、風紀委員の委員長に転身して、その力を学園の平和の為に振るってはどうか……そう思っています。」
愛「……はぁ!?」
仮にも番長、それも湘南三大天。不良の中の不良を風紀委員にしようなんて信じられない発想に愛はただ驚くしかなかった。
愛「お前正気かよ。あたしが誰だかわかってんのか?不良が風紀委員なんてやるわけねーだろ。」
近衛「それですよそれ。不良の中の不良のあなただからこそ、風紀委員になれば正しいやり方で不良たちを更生させることができるし、何よりインパクトがありますからね。」
愛「……それはそうだけどよ。」
近衛「そうです。あなたは風紀委員になるべきです。それがあなたのためでもあるし学園の為にもなる。……やってくれますね?」
愛「……。」
愛(すっげぇ嫌だけど……センコーの指導は素直に受け入れ……逆らっちゃいけねーんだよな……。)
近衛「風紀委員……引き受けてもらえますね?」
風紀委員なんてありえない―――――。
でも教師の指導は素直に受け入れ逆らわない。
そんな正論を前にしては自分の為に風紀委員になるべきだという''指導''を断れるわけがない。
愛は諦めたようにため息をつくと口を開いて答えた。
愛「はぁ……。ったく、仕方ねーから不良やめて風紀委員やってやるよ。わかってんだろーな?これとんでもねーことなんだぞ。」
近衛「そうですか!いや良かった!あなたならきっとやってくれると思っていましたよ。」
愛「よくよく考えたら風紀委員ってヤンキーをシメるのが仕事なんだろ?だったら普段とたいしてかわんねぇし、喧嘩は得意だしな!」
近衛「どうやらあなたは風紀委員を誤解しているようですね。いいでしょう、私がこれからあなたに風紀委員の心得を教えてあげましょう。」
愛「心得?」
近衛「そうです。今から言う10個の心得を守れば概ね風紀委員としての仕事を全うできるでしょう。」
愛「10個なんていきなり覚えられねぇよ。」
近衛「大丈夫です。ゆっくり復唱して、心の中に刻み込むんです。なんのことはない、風紀委員としてあたりまえのことを覚えるだけだから簡単ですよ。これ正論ですよね。」
愛「ゆっくり復唱して心に刻み込むか……。たしかに当たり前のことを覚えるだけなら簡単だよな。」
愛「ところでさ。」
近衛「はい。なんですか?」
愛「いい加減スカート降ろしていい?恥ずかしいんだけど……。」
近衛「あぁそれはそのままたくし上げたままでお願いしますよ。後で匂いのチェックもするんで、いちいち上げ下げするのも面倒でしょう?これ正論ですよね。」
愛「……だな。」
とりあえずなっとくした愛はスカートをあげてパンツを見せたまま風紀委員の心得を聞くことにした。
そこに不満の色はなく、むしろ深くなっとくしたようだった。
近衛「では1つずつ言っていきますね。ゆっくり復唱して、心の中に刻み込むんです。いいですね?」
愛「ゆっくり復唱して、心に刻み込む……ね。」
近衛「そうです。ゆっくり復唱して……心に刻み込むんです。」
愛「ゆっくりふくしょうして……こころに……きざみ……こむ……。」
目を見ながら同じことを繰り返す近衛の言葉に、愛は吸い込まれるように意識がどこか遠くへいってしまったかのうようで、
虚ろな目で言われたことを繰り返した。
近衛「そして心得があなたの中にちゃんと刻み込まれたら、わかりました先生と答えましょう。いいですね。」
愛「心得が……きざまれたら……わかりましたせんせい……。はい……わかりましたせんせい……。」
愛がちゃんと復唱してその通りになると確信した近衛は、軽くうなずき心得を教えだした。
近衛「では教えましょう。風紀委員の心得その一。」
近衛「丁寧な言葉遣いを心がけ、目上の者には敬語を使います。」
愛「ていねいなことばづかいをこころがけ……めうえのものにはけいごをつかいます……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その二。品行方正を心がけ、常識や倫理観を大切にし行動します。」
愛「ひんこー……ほうせいをこころがけ……じょうしきやりんりかんをたいせつにし……こうどうします。わかりましたせんせい……。」
近衛「その三。素行に問題のある生徒に対しては誠意と正論を持って説得します。」
愛「そこうにもんだいのあるせいとには……せいいとせーろんをもって……せっとくします……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その四。不良に対しては厳しく対処し、不当な暴力や迷惑行為から一般生徒を守ります。」
愛「ふりょうにたいしてはきびしくたいしょし……ふとうなぼーりょくや……めーわくこういからいっぱんせいとをまもります……わかりましたせんせい……。」
近衛「その五。生徒の模範となるべく勉学に励み学年上位30を維持します。」
愛「せいとのもはんとなるべく……べんがくにはげみがくねんじょーい30をいじします……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その六。自分の行いに迷いが生じたら、近衛先生に相談し指示に従います。」
愛「じぶんのおこないにまよいがしょうじたら……このえせんせいにそうだんし……しじにしたがいます。わかりましたせんせい……。」
近衛「その七。不純異性交遊は禁止とする。風紀委員が誰かに抱いてしまった恋愛感情は全て近衛先生へと向け、性行為は近衛先生とのみ行います。」
愛「ふじゅんいせいこうゆうはきんしとする……。ふうきいいんがだれかにいだいてしまった……れんあいかんじょうはすべてこのえきょうゆへと……。」
愛「……。」
普通じゃない内容に意識が定まらない愛もさすがにひっかかるところがあったのか復唱をやめてしまった。
近衛「どうしました?復唱してください。」
愛「先生……。これをこころに刻んでいいのか……わかりません……。」
復唱を促された愛は、虚ろながら不安そうに近衛に向かって質問をした。
先に刻み込ませた''自分の行いに迷いが生じたら、近衛に相談し指示に従う''という思考に従ったものだった。
心に拒絶や迷いがあれば生徒は復唱をやめてしまうが、先になんでも相談させるようにすることで近衛は対処していた。
近衛「ふむ。迷っているのですね。では私が適切な指導をしましょう。」
近衛「安心して下さい。違和感があるかもしれませんが、それはあなたが今まで不良だったからです。風紀委員にとってはあたりまえのことですから、安心して復唱を続けましょう。」
近衛の指導を聞いた辻堂は不安が解消されたのか、もとの表情にもどり復唱は続けた。
愛「ふうきいいんがだれかにいだいてしまった……れんあいかんじょうはすべてこのえせんせーへとむけ……せいこういはこのえせんせーとのみおこないます。わかりましたせんせい……。」
近衛「その八。女子の不良生徒で特に容姿に優れた者は近衛先生に直接説得をお願いします。」
愛「じょしのふりょうせいとで……とくにようしにすぐれたものは……このえせんせいにちょくせつせっとくをおねがいします……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その九。近衛先生からメールにて指示された内容は厳守し、風紀委員として積極的な活動を行います。」
愛「このえせんせーからめーるでしじされたないよーはげんしゅし……ふーきいいんとしてせっきょくてきなかつどーをおこないます。」
近衛「その十。活動報告は緊急の場合を除き近衛先生との性行為中に行います。」
愛「かつどーほーこくは……きんきゅーのばあいをのぞき……このえせんせーとのせいこういちゅうにおこないます……。わかりましたせんせい……。」
近衛「これで以上になります。どうでしょうか、風紀委員の心得……理解できましたか?」
愛「おう!……じゃなくてはい。わかりました近衛先生。」
近衛「ふふ……。よろしい。これでまた一人、真面目で優秀な風紀委員の誕生ですね。」
―――――1週間後。
モブ「ひいいいいいいっ!!」
ギリギリッ……
マキ「人が腹空かせてるときにぶつかってくるんじゃねーよ。あぁ!?」
モブ「ぐる……しい……」
ギリギリッ……
マキ「死にたくなかったら金か食料を置いてきな……!」
モブ「わがり……まじだ……!」
湘南三大天の一人。腰越マキは偶然ぶつかってしまった稲村の生徒を締め上げていた。
もっとも狂暴とされる彼女は、気に入らないことがあればだれが相手だろうと容赦なく潰し
そのあまりの戦闘力の高さ故に誰もが見て見ぬふりをするしかなかった。
―――――だが。
バキィッッ!!
マキ「ぐあっ!?」
突然殴られたマキは吹っ飛ばされ地面に民家の壁にめり込むほど叩きつけられてしまった。
マキ「…………血が……。」
愛「風紀委員の心得その四。不良に対しては厳しく対処し、不当な暴力や迷惑行為から一般生徒を守る。……湘南三大天腰越マキ。あなたは私が厳しく''対処''いたします。」
マキ「風紀委員だぁ?このパワー……いってぇ……稲村は辻堂だけかと思ってたけどおめぇーみたいなのがまだいたなんてなぁ!」
愛「何を言っているのですか?私の名前は辻堂愛。稲村風紀委員 委員長辻堂愛です。」
マキ「……なっ!?お、おまっ!?つ、辻堂!?」
愛「はい。私は辻堂愛。風紀委員として稲村の生徒を守り、不当な暴力を働くあなたに罰を与えに来ました。」
愛「―――――これ正論だぜ。」
近衛「ふむ。稲村の不良は下着をはいていないと聞いていましたが、ちゃんと履いているんですね。」
愛「そ、それはアタシじゃねーよ。」
近衛「ヤンキー……とはとても思えないようなかわいらしい下着ですね。」
愛「か。かわっ!?」
近衛「ですが色がいけない。やはり女子校生であるならば純粋無垢の白をはくべきです。」
愛「てめーら教師の指図はうけねーよ。」
湘南三大天の一人 辻堂愛は生徒指導室にいた。
三大天同士の抗争が激化し、学園の校舎や関係者への被害が大きくなってきたことを重く受け止めた学園長は
不良更生のスペシャリストである近衛正義教諭を他校から引き抜き、番長辻堂愛を更生させようとしていたのだ。
彼は美形の容姿と落ち着いた雰囲気、誰もが納得する論調で特に女子の不良を多く更生させてきた実績を持つ。
近衛「いらぬ誤解や風紀の乱れを防ぐためにも、女子校生であるならば純粋無垢の白をはくべきです。これ正論ですよね。」
愛「うっ……。」
近衛「それにあなたたち生徒は基本的に教師の言うことには従うべきです。教師である私が言うんだから下着は白であるべきなんです。これ正論ですよね。」
愛「わ、わぁーったよ。白にすればいいんだろ。明日から白にするよ!」
愛(いちいち正論ばかり言いやがって……。あまりに正論すぎてまったく反論できねぇ……。)
近衛教諭の言葉には不思議な重みと説得力があり、番長辻堂愛でさえ素直に従うしかなかった。
生徒を理解するために下着を見るのは何もおかしなことじゃない。それが正論。
そう言われては自らスカートをたくしあげて下着を見せるしかなかった。
そんなことを普通の教師に言われたら殴り飛ばしていただろうが、なぜか愛はそれをせずそうしようとさえ思わなかった。
正論を言われたら逆らう気なんて起きなくなるからだ。
近衛「ものわかりのいい生徒は好きですよ。あなたのような素直な子が不良をやっているなんて、私には信じられませんね。」
愛「だれが素直だコラァ!?」
近衛「まぁまぁ……ここは生徒指導室ですから、教師の指導は素直に受け入れ、逆らってはいけませんよ。これ正論ですよね。」
愛「た、確かに……。」
近衛「わかってもらえればいいんです。」
近衛「本題に入りますが。私はね、不良を束ねるだけの統率力を持っているならそれを良い方向に使えると思っているんですよ。」
愛「……?」
近衛「つまり不良の番長から、風紀委員の委員長に転身して、その力を学園の平和の為に振るってはどうか……そう思っています。」
愛「……はぁ!?」
仮にも番長、それも湘南三大天。不良の中の不良を風紀委員にしようなんて信じられない発想に愛はただ驚くしかなかった。
愛「お前正気かよ。あたしが誰だかわかってんのか?不良が風紀委員なんてやるわけねーだろ。」
近衛「それですよそれ。不良の中の不良のあなただからこそ、風紀委員になれば正しいやり方で不良たちを更生させることができるし、何よりインパクトがありますからね。」
愛「……それはそうだけどよ。」
近衛「そうです。あなたは風紀委員になるべきです。それがあなたのためでもあるし学園の為にもなる。……やってくれますね?」
愛「……。」
愛(すっげぇ嫌だけど……センコーの指導は素直に受け入れ……逆らっちゃいけねーんだよな……。)
近衛「風紀委員……引き受けてもらえますね?」
風紀委員なんてありえない―――――。
でも教師の指導は素直に受け入れ逆らわない。
そんな正論を前にしては自分の為に風紀委員になるべきだという''指導''を断れるわけがない。
愛は諦めたようにため息をつくと口を開いて答えた。
愛「はぁ……。ったく、仕方ねーから不良やめて風紀委員やってやるよ。わかってんだろーな?これとんでもねーことなんだぞ。」
近衛「そうですか!いや良かった!あなたならきっとやってくれると思っていましたよ。」
愛「よくよく考えたら風紀委員ってヤンキーをシメるのが仕事なんだろ?だったら普段とたいしてかわんねぇし、喧嘩は得意だしな!」
近衛「どうやらあなたは風紀委員を誤解しているようですね。いいでしょう、私がこれからあなたに風紀委員の心得を教えてあげましょう。」
愛「心得?」
近衛「そうです。今から言う10個の心得を守れば概ね風紀委員としての仕事を全うできるでしょう。」
愛「10個なんていきなり覚えられねぇよ。」
近衛「大丈夫です。ゆっくり復唱して、心の中に刻み込むんです。なんのことはない、風紀委員としてあたりまえのことを覚えるだけだから簡単ですよ。これ正論ですよね。」
愛「ゆっくり復唱して心に刻み込むか……。たしかに当たり前のことを覚えるだけなら簡単だよな。」
愛「ところでさ。」
近衛「はい。なんですか?」
愛「いい加減スカート降ろしていい?恥ずかしいんだけど……。」
近衛「あぁそれはそのままたくし上げたままでお願いしますよ。後で匂いのチェックもするんで、いちいち上げ下げするのも面倒でしょう?これ正論ですよね。」
愛「……だな。」
とりあえずなっとくした愛はスカートをあげてパンツを見せたまま風紀委員の心得を聞くことにした。
そこに不満の色はなく、むしろ深くなっとくしたようだった。
近衛「では1つずつ言っていきますね。ゆっくり復唱して、心の中に刻み込むんです。いいですね?」
愛「ゆっくり復唱して、心に刻み込む……ね。」
近衛「そうです。ゆっくり復唱して……心に刻み込むんです。」
愛「ゆっくりふくしょうして……こころに……きざみ……こむ……。」
目を見ながら同じことを繰り返す近衛の言葉に、愛は吸い込まれるように意識がどこか遠くへいってしまったかのうようで、
虚ろな目で言われたことを繰り返した。
近衛「そして心得があなたの中にちゃんと刻み込まれたら、わかりました先生と答えましょう。いいですね。」
愛「心得が……きざまれたら……わかりましたせんせい……。はい……わかりましたせんせい……。」
愛がちゃんと復唱してその通りになると確信した近衛は、軽くうなずき心得を教えだした。
近衛「では教えましょう。風紀委員の心得その一。」
近衛「丁寧な言葉遣いを心がけ、目上の者には敬語を使います。」
愛「ていねいなことばづかいをこころがけ……めうえのものにはけいごをつかいます……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その二。品行方正を心がけ、常識や倫理観を大切にし行動します。」
愛「ひんこー……ほうせいをこころがけ……じょうしきやりんりかんをたいせつにし……こうどうします。わかりましたせんせい……。」
近衛「その三。素行に問題のある生徒に対しては誠意と正論を持って説得します。」
愛「そこうにもんだいのあるせいとには……せいいとせーろんをもって……せっとくします……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その四。不良に対しては厳しく対処し、不当な暴力や迷惑行為から一般生徒を守ります。」
愛「ふりょうにたいしてはきびしくたいしょし……ふとうなぼーりょくや……めーわくこういからいっぱんせいとをまもります……わかりましたせんせい……。」
近衛「その五。生徒の模範となるべく勉学に励み学年上位30を維持します。」
愛「せいとのもはんとなるべく……べんがくにはげみがくねんじょーい30をいじします……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その六。自分の行いに迷いが生じたら、近衛先生に相談し指示に従います。」
愛「じぶんのおこないにまよいがしょうじたら……このえせんせいにそうだんし……しじにしたがいます。わかりましたせんせい……。」
近衛「その七。不純異性交遊は禁止とする。風紀委員が誰かに抱いてしまった恋愛感情は全て近衛先生へと向け、性行為は近衛先生とのみ行います。」
愛「ふじゅんいせいこうゆうはきんしとする……。ふうきいいんがだれかにいだいてしまった……れんあいかんじょうはすべてこのえきょうゆへと……。」
愛「……。」
普通じゃない内容に意識が定まらない愛もさすがにひっかかるところがあったのか復唱をやめてしまった。
近衛「どうしました?復唱してください。」
愛「先生……。これをこころに刻んでいいのか……わかりません……。」
復唱を促された愛は、虚ろながら不安そうに近衛に向かって質問をした。
先に刻み込ませた''自分の行いに迷いが生じたら、近衛に相談し指示に従う''という思考に従ったものだった。
心に拒絶や迷いがあれば生徒は復唱をやめてしまうが、先になんでも相談させるようにすることで近衛は対処していた。
近衛「ふむ。迷っているのですね。では私が適切な指導をしましょう。」
近衛「安心して下さい。違和感があるかもしれませんが、それはあなたが今まで不良だったからです。風紀委員にとってはあたりまえのことですから、安心して復唱を続けましょう。」
近衛の指導を聞いた辻堂は不安が解消されたのか、もとの表情にもどり復唱は続けた。
愛「ふうきいいんがだれかにいだいてしまった……れんあいかんじょうはすべてこのえせんせーへとむけ……せいこういはこのえせんせーとのみおこないます。わかりましたせんせい……。」
近衛「その八。女子の不良生徒で特に容姿に優れた者は近衛先生に直接説得をお願いします。」
愛「じょしのふりょうせいとで……とくにようしにすぐれたものは……このえせんせいにちょくせつせっとくをおねがいします……。わかりましたせんせい……。」
近衛「その九。近衛先生からメールにて指示された内容は厳守し、風紀委員として積極的な活動を行います。」
愛「このえせんせーからめーるでしじされたないよーはげんしゅし……ふーきいいんとしてせっきょくてきなかつどーをおこないます。」
近衛「その十。活動報告は緊急の場合を除き近衛先生との性行為中に行います。」
愛「かつどーほーこくは……きんきゅーのばあいをのぞき……このえせんせーとのせいこういちゅうにおこないます……。わかりましたせんせい……。」
近衛「これで以上になります。どうでしょうか、風紀委員の心得……理解できましたか?」
愛「おう!……じゃなくてはい。わかりました近衛先生。」
近衛「ふふ……。よろしい。これでまた一人、真面目で優秀な風紀委員の誕生ですね。」
―――――1週間後。
モブ「ひいいいいいいっ!!」
ギリギリッ……
マキ「人が腹空かせてるときにぶつかってくるんじゃねーよ。あぁ!?」
モブ「ぐる……しい……」
ギリギリッ……
マキ「死にたくなかったら金か食料を置いてきな……!」
モブ「わがり……まじだ……!」
湘南三大天の一人。腰越マキは偶然ぶつかってしまった稲村の生徒を締め上げていた。
もっとも狂暴とされる彼女は、気に入らないことがあればだれが相手だろうと容赦なく潰し
そのあまりの戦闘力の高さ故に誰もが見て見ぬふりをするしかなかった。
―――――だが。
バキィッッ!!
マキ「ぐあっ!?」
突然殴られたマキは吹っ飛ばされ地面に民家の壁にめり込むほど叩きつけられてしまった。
マキ「…………血が……。」
愛「風紀委員の心得その四。不良に対しては厳しく対処し、不当な暴力や迷惑行為から一般生徒を守る。……湘南三大天腰越マキ。あなたは私が厳しく''対処''いたします。」
マキ「風紀委員だぁ?このパワー……いってぇ……稲村は辻堂だけかと思ってたけどおめぇーみたいなのがまだいたなんてなぁ!」
愛「何を言っているのですか?私の名前は辻堂愛。稲村風紀委員 委員長辻堂愛です。」
マキ「……なっ!?お、おまっ!?つ、辻堂!?」
愛「はい。私は辻堂愛。風紀委員として稲村の生徒を守り、不当な暴力を働くあなたに罰を与えに来ました。」
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