欲しがり催眠~四条真紀~
かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 - 2023年02月13日 (月)

「催眠術?そんなもの、本当にあると思ってるの?」
この日、四条眞妃は四条関連企業の役員の息子である後輩、星軽剛樹(ほしがる つよき)に催眠術を試させてもらえませんか?と持ち掛けられていた。
「物は試しって言うじゃないですか」
「ダメならダメで、やっぱり催眠術なんてウソなんだって確信が持てますし」
「はぁ。まぁいいけど、私はそういうの警戒心が強いから、絶対にかからないわよ?」
「それで構いません」
半分呆れて応じる眞妃。
それに対して剛樹も冗談半分といった様子で5円玉を振り子にするという古典的な催眠導入をした。
すると……。

「…………」
本人の自信に反してあっさり催眠にかかる真紀。
瞳に力を失い、被暗示性が極端に高まっている彼女を見て剛樹はほくそ笑む。
「ふふふ、これ、ただの5円玉じゃないんだよなー」
剛樹が使った5円玉は特殊な超音波で催眠状態にする装置で、要は5円玉型のスピーカーだ。
「みんな5円玉を見ると余裕で油断するから、楽勝過ぎるんだよな」
(まぁ、通貨の改造って違法だからバレたらヤバイんだけどね)
「さぁて、ふふっ。催眠にかかったらどうなるか……教えてあげますからね四条眞妃先輩♪」
剛樹は眞妃に対して求められたらどんなものだろうと無条件で差し出す、絶対不変の思考を与える。
要求されたら差し出すのが当たり前で、それによって出る影響は気にしない。
もちろんその対象は剛樹ただ一人だ。

「先輩のパンツを下さい」
「うん、いいわよ」
意識を戻した眞妃にいきなり下着を要求すると、あっさり承諾される。
「ふふ、随分簡単にOKしてくれましたね」

「パンツくらいいくらでもあげるわよ」
「あんたが欲しいっていうんだから、当たり前じゃない」
「ふふふ、そうですよねー」
剛樹は脱ぐためにスカートをたくし上げた眞妃の不意を突いて、パンツをずり下げた。

「あっ!ちょっと!?」
勝手にパンツを降ろされて驚く眞妃。
だがそれはあくまで単純な驚きであり、嫌悪感はない。
事実、そのまま脱ぐことに協力し、脱いだパンツはそのまま剛樹に差し出した。

「ノーパンになっちゃったけど大丈夫ですか?」
「別に気にしないわよ。あなたにパンツを上げた結果ノーパンになっただけだし」
「ま、誰かに知られたらコトだから気を付けるけど、体育もないしこのスカート丈なら問題無いわ」
「なら安心だね」
「じゃあさ、ついでで悪いんですけど処女も欲しいんで、今もらえます?」

「処女……」
「あれ、嫌かな?」
「ううん、そんなことないわ」
「っていうか差し出せるものはなんでも差し出すけど……」
「けど?」
「どうやって差し出したらいいかわからないわ」
「あ、あぁそういうこと」
思った反応と違って剛樹も焦っていたが、その理由を知ってホッとしていた。
「処女をもらうっていうのはつまり、セックスさせてくれれば大丈夫です」
「つまり、初セックスの権利をくださいってことになるのかな」
「なるほど、そういうことならわかったわ」
「じゃあ、今いいですか?」
「うん。もちろん」
「良かった。じゃあヤろっか。あ、面倒だから服は脱いでくださいね」
「別に脱がなくてもできるでしょう?」
「え?あー……うん、そうだね。じゃあ、まず先輩の今着ている服を全部下さい」
「……わかったわ」
セックスを要求されて不必要に服を脱ぐのは拒否したが、服を欲しいと言われればすぐに受け入れた。

「これで全裸だね。じゃ、セックスするから四つん這い……いや四つ足で立って、尻をこっちに向けてください」
「四つ足で?やってみるわ」

「プッ!なんか間抜けだね」
「あ、あんたがさせたんでしょ」
「っていうか、ちょっとキツイわこの体勢……は、早くしてよ」
「大丈夫、こっちが支えになるんで」

「んっ……!」
「あー……入ってます」
「キツイけど、気持ちいですよ」
「つ、つべこべ言ってないでちゃんとしなさいよっ」
「はいはい♪」
気持ち良く腰を打ち付ける剛樹と対照的に、眞妃は淡々と受け入れ沈黙の多いセックスとなった。

「あ、い、クッ……!」
「……ッ」
中出しされても眞妃はそれほど反応しない。
妊娠のリスクも理解しているが、彼女にとって中出しも『セックス』に含まれると認識しているからだ。

事後、まだ裸の眞妃にある質問をする。
「四条先輩は好きな人っているんですか?」
「なんでそんなことをアンタに答えなくちゃいけないのよ」
「あ~……まぁそうですよね」
「じゃあ……」

答えない眞妃を再び催眠状態にして、嘘も隠し事もできないようにする。
これで眞妃は欲しがられたらなんでも差し出し、気持ちや考えすら全て包み隠せない女になってしまった。
翻せば剛樹にとって都合の良い女になったと言うわけだ。

改めて聞くと、翼という同級生が好きらしい。
その度合いもただの恋愛感情というよりも、長い期間を経て膨れ上がった巨大な愛情で、言葉で表現するなら死ぬほど好きという状態だった。
それを聞いた剛樹はニヤリとして、あるものを欲しがった。
「じゃあその翼さんって人に抱いてる愛情の全部を俺に下さい」
「わかったわ」
返事をした直後、眞妃に変化が起きる。

愛情が移り剛樹のことが超大好きになってしまったことで、急に女の表情になり、ソワソワするようになったのだ。
そんな彼女に剛樹は近寄って耳打ちする。
「ねぇ、眞妃先輩。俺のセフレにならない?」
「セセセ、セフレッ!?」
「そう、セフレ♪まずは体の関係になってさ、もし相性が良ければ恋人に格上げしてあげてもいいよ」
愛情の移行で直後で半分パニックだが、頭の回転が速いので言われて事はちゃんと理解できていた。
だからセフレと言われてさすがに戸惑うが、『相性が良ければ恋人に格上げ』という言葉があまりにも魅力的に思え、押し切られてしまう。
「ね、なってくれるよね?セフレに」
「あぅ……」
眞妃はセックスフレンドを正しく認識しているにもかかわらず、そのまま首を縦に振ってしまうのだった――――

そのあとはなし崩し的にセックスになり、もはや避妊せずすることも眞妃は拒絶しなかった。
それどころか、自分から足を絡めて愛情たっぷりのセックスとなった。
眞妃にとって翼、いや剛樹に対する愛情はそれだけ深く・強いものだったのだ。

「眞妃、中に出すよっ」
「う、うんっ


「あなたの子種っ、注いでぇっ

決して安全日とは言い切れないのに中出しも許してしまうが、中出しされた眞妃は涙を流して喜んでいた。

「ふぅ……♪」
「あの、剛樹くん……あ、相性……良かったかな?」
「まぁ、ボチボチかなぁ。結構気持ち良かったけどね」
「そ、そう……も、もっと相性良くなるように頑張るから」
「うん。よろしく。あ、そうだ。髪型変えてよ」
「髪型……?」
「そう。俺の好みの髪型。まー、セフレだしするかどうかは任せるけどさ」
眞妃の答えは決まっていた。
恋人に昇格する為にはもっと気に入られなければいけないし、せっかく掴んだセフレの関係だって拒否すれば失いかねないからだ。
翌日

大胆なイメチェンをして登校し、周囲に驚かれる。
平然としていたが、内心はドキドキしながら登校していた。
剛樹が気に入ってくれるか、その1点だけに対するドキドキだ。
だがその数か月後、妊娠が発覚しさらに驚かれることとなる。
そして同じ日、孕んだことを理由に恋人への昇格は無いと宣告されてしまうのだった――――。
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